昭和大学は10月1日、昭和大学藤が丘病院(横浜市青葉区)の院内に「昭和大学口唇口蓋裂センター」を開設した。これは、昭和大学病院(東京都品川区)にあった唇裂口蓋裂センターを移設し、全学的なセンターとして整備したもの。日本で初めて口唇口蓋裂医療チームを立ち上げた昭和大学は、同センターの開設により、口唇口蓋裂治療のさらなる充実を目指す。
昭和大学病院は、1980年に日本で初めて口唇口蓋裂医療チームを立ち上げた、日本における口唇口蓋裂治療のパイオニアである。
同院では、口唇口蓋裂の治療は「長期にわたって患者の成長や変化を観察し、患者やその家族の要求に応える総合的医療」と考え、形成外科、耳鼻咽喉科、小児科、麻酔科、小児歯科、矯正歯科、口腔外科、口腔リハビリテーション科の医師をはじめ、看護師や言語聴覚士、歯科衛生士ソーシャルワーカーなど、関連するすべての分野の医療スタッフを集結し、一貫したチーム医療を行ってきた。これまでの患者数は4000人を超える。
また、昭和大学では2012年からマダガスカル共和国に医療チームを毎年派遣し、口唇口蓋裂に苦しむ子どもたちの治療にもあたっている。
こうした中、昭和大学病院にあった唇裂口蓋裂センターを昭和大学藤が丘病院に移転・整備し、全学的なセンター「昭和大学口唇口蓋裂センター」として開設。名誉センター長には、口唇口蓋裂治療の権威である昭和大学の鬼塚卓彌名誉教授が就任した。
最初の診療日となる10月2日には開所式を挙行。学校法人昭和大学の小口勝司理事長と昭和大学の小出良平学長、同センターの大久保文雄センター長、および鬼塚名誉センター長がテープカットを行い、開所を祝った。
同センターの開設により、口唇口蓋裂治療のさらなる充実を目指していく。
なお同センターの開設に伴い、11月27日(月)午後6時30分から、新横浜プリンスホテルにおいて、口唇口蓋裂医療に関わる医療機関、大学、患者会などを招いて、開設祝賀会を開催する。
※口唇口蓋裂
唇や上あご(口蓋)に裂け目が入る、先天性奇形の一つ。日本国内では年間約1,000人の乳児が治療、手術を受けている。
●昭和大学藤が丘病院ホームページ
http://www.showa-u.ac.jp/SUHF/
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