タッチレス操作、車載タッチパネル、液面レベルセンサ等幅広い用途に適用可能
アルプスアルパイン株式会社(TOKYO:6770、代表取締役社長:泉英男、本社:東京都大田区、以下「アルプスアルパイン」)は、これまで自社製品の内製用に設計・開発を行なってきたICを、アルプスアルパインブランドにて外販するビジネスを開始しています。その第一弾として、静電容量測定回路と32bitCPUを内蔵し、当社従来品に比し高感度・高ノイズ耐性の静電センシングを可能にするIC「HSLCMB series」を開発、この度国内・海外でのプロモーションを開始したことをお知らせします。「HSLCMB series」はタッチレス操作、車載タッチパネル、液面レベルセンサ等、幅広い分野の用途に適用可能です。
■背景
アルプスアルパインの半導体事業は、2005年のIC設計室発足に端を発し、以来20年近くに亘って車載・民生市場に向けた磁気・地磁気・湿度・気圧・ミリ波、静電センサ等、多彩なセンサ用ICを設計開発してきました。アルプスアルパインのICには、低ノイズAFE(アナログ・フロント・エンド)を中心とした、ミックスド・シグナルIPによる高度な信号処理アルゴリズム、省スペース設計、機能安全対応など、豊富なノウハウが詰め込まれています。
これまでIC単体は内需向けに設計・開発し、お客様にはセンサ電極とICを一体にしたモジュールの形で提供してきましたが、「センサIC単体で提供して欲しい」との声も多く、そのニーズに応える第一弾として静電容量式センサIC「HSLCMB series」の外販を開始します。
■アルプスアルパインの静電容量検出の特長
高感度
当社従来品に比べSN比が大きく、遠く離れた物体の検出ができます。同じ距離であればセンサ電極の小型化も可能です。
高ノイズ耐性
当社従来品に比べ高いSN比を保ち、周辺デバイスのノイズに耐性があります。ロードノイズ、エンジンノイズやラジオ電波など信号が飛び交う車内でも車載規格を満たせます。
絶対自己容量検出
センサ電極に存在する寄生容量をシールドするガード電極を、ICが適切に制御 することで、対象物の容量のみを検出できます。
■製品情報
HSLCMB seriesは静電容量測定回路と 32bitCPU を内蔵したIC です。
・動作電圧範囲 4.75~5.5V
・動作電流 14.5mA typ.
・パッケージ QFN 48pin (□6mm, t=0.9mm)
・インターフェース SPI, EUART
・CPU 32bit RISC CPU (SYNOPSYS ARC EM4TM 21MHz max.)
・センサ電極数 16ポート
・信頼性 AEC-Q100 grade2 (-40~105℃)
・機能安全 ASIL-B対応
■用途例
タッチレス操作
近接検出や空間ジェスチャー操作といった新たな入力方式を実現する当社のセンサICで、医療現場や公共機関、製造現場などでの「触らずに操作したい」というニーズを叶えます。
車載タッチパネル
電波やモータ等、ノイズ源に溢れた自動車内で、高レベルのノイズ耐性と高い感度を活かし、触れることなく入力可能なユーザーインター フェースを可能にします。
液面レベルセンサ
高感度・高ノイズ耐性を実現し、樹脂製などのタンクの外からの非接触測定も可能です。タンク内に機構部品を必要とせず、タンク形状の自由度向上にも貢献します。
■アルプスアルパイン半導体開発のケイパビリティと、今後について
半導体開発において、アルプスアルパインは製造のみを外部委託するファブレスメーカーとして、製品企画からシステム・アナログ・デジタル設計、テスト、量産立上げ、量産サポート、迅速な品質対応まで一貫した開発体制を有しています。今後さらにラインアップを拡充し、既存半導体製品(標準品)の拡販に加え、設計受託活動にも注力していくことで、お客様と当社の技術の進化、製品競争力向上を実現していきます。
・製品の詳細
弊社 HP の製品紹介欄を参照ください。
URL:
https://tech.alpsalpine.com/j/products/category/semiconductor/sub/01/
・「SEMICON Japan 2023」TOHOKUパビリオンへ初出展します
詳細は弊社HPの展示会情報欄を参照ください。
URL:
https://tech.alpsalpine.com/j/info/exhibition/detail/semicon_japan2023/
以上