<NTT DATA INTELLINK SUMMIT 2022 講演レポート>【講演】デジタル時代に求められることの本質
新たな価値創造に向けたDX推進の課題
冒頭、企業のDX推進に触れ、2022年7月に公開された経済産業省の「DXレポート2.2」の結果から、DXを全社レベルで推進しているDX先行企業の割合が大きく伸びている現状について紹介しました。ただ、そのDXの取り組み内容は、既存ビジネスの維持・運営が大半を占めており、いわゆる効率化が中心で、DX推進が新たな価値創出に繋がっていない課題も浮き彫りになっています。この状況を打破するには、従来の企業活動の延長線上では難しく、組織風土・文化・プロセスの変革が必要ですが、NTTデータ先端技術では、過去3年間で200回以上、延べ8000人以上の方々に対してDXワークショップを開催してきた実績から、企業が持つ変わることを恐れる力「慣性」が変革における阻害要因となっていることを指摘しました。
コラボレーションによるイノベーションの実践
慣性から脱却し変革を起こすには、イノベーションの本質的な意味を理解することが重要であり、イノベーションとは異なる要素を組み合わせることで新たな価値創出に繋げることだと述べました。組織や個人がコラボレーションの在り方を見直し、形式知や暗黙知などナレッジの融合・創出を繰り返すことでイノベーションは生まれるという考えから、これまでNTTデータグループではコラボレーションによるイノベーションを実践してきました。
NTTデータグループでは、10万人以上の社員が世界各国で様々な業界のお客様とビジネスの実績を積み重ねているという特徴を最大限活かして、グループ横断のナレッジシェアを促進し、新たな価値創出に取り組んできました。この取り組みでは、NTTデータグループが独自に開発したナレッジマネジメントシステムである「Knowler」が大きな役割を果たしており、既存のファイル共有システムと連携し、ワンストップで形式知が融合されることに加えて、その情報の持ち主である社員の属性や担当プロジェクトなどを可視化することで、「誰が何を知っているのか」をグループ全体で共有できる状態を実現しました。約5年前にNTTデータ本体から導入を開始し、段階的にグループ各社に展開してきましたが、資料作成の効率化などで大きな成果を上げており、今後、NTTデータグループを超えたコラボレーションにまで発展させることで、さらなる価値創出を目指していくと強調しました。
バックキャスト型アプローチへの変革
企業がDX推進による新たな価値創出を目指すなか、IT企業への期待値も一層高まっています。大胆に未来の姿を描き、社会や企業に求められるテクノロジーを捉えつつ育てていく、そして企業価値のモデルへ転換し世の中に広く展開していというバックキャスト型アプローチへの変革が必要と考えています。NTTデータ先端技術のミッションは、イノベーションを実現するために最適な技術を選択することで、WEB3.0/DAOといった次世代テクノロジーへの取り組みを益々強化していきます。こうした最先端技術は安定しておらず活用が難しいが、そういった課題を超えて、誰もが最先端技術を安全に使うことができる世界を実現するべく、NTTデータグループ全体で培った知見を存分に活かし、グローバルナレッジドリブンカンパニーとして、技術力をもって直接的に社会のイノベーションをリードする存在になっていきます。
<アーカイブ配信>
・デジタル時代に求められることの本質
https://www.youtube.com/watch?v=JvBxSbZfD_0
NTTデータ先端技術について
NTTデータ先端技術は、NTTデータグループの技術面を支える中核会社として1999年に設立されました。基盤・ソフトウェア・セキュリティの3本柱のソリューション事業を通じて、お客様に価値を提供することを目指しています。NTTデータ先端技術に関する詳細な情報については、https://www.intellilink.co.jp/ をご覧ください。