5月5日は「こどもの日」 4~11歳の子どもの約6割が、家族で運動・スポーツを行う。一方で、男子と女子でその実施状況に14ポイントの差。
【そのほかの主な調査結果】
・子どもの運動・スポーツ実施への保護者の期待は、「体力をつける」77.3%が最多
・未就学児~小学生年代の保護者では、勉強に比べて運動・スポーツをより重要視
スポーツ・フォー・エブリワン」を推進する笹川スポーツ財団(所在地:東京都港区赤坂 理事長:渡邉一利 以下:SSF)は、2年ごとにわが国の幼児から青少年までを対象に、スポーツの「実施頻度」、「実施時間」や「運動強度」などの調査を実施しています。(2018年3月に、4~21歳のスポーツライフ関する調査結果、『子ども・青少年のスポーツライフ・データ』を発表済み)今回「こどもの日」に合わせ、4~11歳の子どもの、家族との運動・スポーツ、運動あそびの実施状況に関する調査結果を発表しました。「家族との運動・スポーツの実施状況」「子どもの運動・スポーツ実施への保護者の期待」「子どもの日常生活に関する保護者の養育態度」をピックアップしています。
https://www.ssf.or.jp/report/sldata/tabid/1506/Default.aspx#block2-08
【主な調査結果】
4~11歳の子どもの約6割が家族と運動・スポーツ、運動あそびを行っていた。性別では「よくしている」と「時々している」を合わせた割合は、男子66.3%、女子52.0%と、男子が女子を14.3ポイント上回り、男女で差が生まれている。
■子どもの運動・スポーツ実施への保護者の期待
「体力をつける」77.3%が最も多く、「スポーツを楽しむ」76.3%、「礼儀・マナーを身につける」58.6%、「友達をつくる」53.7%と続いた。
■子どもの日常生活に関する保護者の養育態度
「子どもが今の時期に運動・スポーツをすることは重要だと思う」に、96.5%の保護者が"当てはまる"と回答。「子どもが今の時期に勉強をすることは重要だと思う」は86.9%であり、未就学児~小学生年代の保護者では勉強に比べて運動・スポーツをより重要視している。
【担当研究員コメント】
『親子でスポーツ活動に参加できる地域の仕組みが必要』
調査結果より、保護者の多くは子どもにとって運動・スポーツは重要であると考え、全体では6割程度の子どもが家族で運動・スポーツを行っていることが明らかとなった。
しかし、家族での運動・スポーツの実施状況を性別にみると「よくしている」「時々している」を合わせた回答は男子66.3%に比べ、女子では52.0%と男女間で14ポイントの差がある。運動・スポーツの機会は幼少年期の頃からすでに、子どもにとって最も身近な家庭でも男女で差が生まれていると言える。子どもにとって基本となる親子での運動・遊びの重要性を保護者に伝える取り組みが求められる。
例えば、スポーツ少年団などの地域のスポーツ活動に子どもと一緒にできる運動プログラムを取り入れ、大人もからだを動かして楽しめるようなしかけをつくっていくのはどうだろうか。形式にこだわらないゆるいつながりのなかで、保護者も参加できる子どもの地域スポーツの仕組みがあってもよいかもしれない。
【主な調査結果】
1・家族との運動・スポーツ、運動あそび実施状況
4~11歳の回答者の保護者に対し「調査をお願いしたお子様は、あなたご自身を含めご家族と普段、運動・スポーツ、運動あそびをしていますか」とたずね、「よくしている」「時々している」「ほとんどしていない」「まったくしていない」の4段階で回答を求めた。
「よくしている」13.2%、「時々している」46.4%であり、4~11歳の子どもの59.6%、約6割が家族と運動・スポーツ・運動あそびを行っていた。
子どもの性別にみると「よくしている」と「時々している」を合わせた割合は、男子66.3%、女子52.0%と、男子が女子を14.3ポイント上回る。
【図表1】 家族との運動・スポーツの実施状況(4~11歳)
注1) 運動・スポーツ:運動あそびも含む
注2) 兄弟・姉妹は除く
資料:笹川スポーツ財団「4~11歳のスポーツライフに関する調査」2017
2・子どもの運動・スポーツ実施への保護者の期待
保護者に対し「あなたは、お子様が運動・スポーツをすること(はじめること)に何を期待していますか」とたずねた。回答は、「体力をつける」77.3%が最も多く、「スポーツを楽しむ」76.3%、「礼儀・マナーを身につける」58.6%、「友達をつくる」53.7%と続いた。
【図表2】子どもの運動・スポーツ実施に対する保護者の期待(4~11歳)
資料:笹川スポーツ財団「4~11歳のスポーツライフに関する調査」2017
3・子どもの日常生活に関する保護者の養育態度
保護者に対し、子どもの日常生活に関する普段の養育態度を、あそびや運動、移動手段、家事の手伝い、勉強に関する6項目でたずねた。「あてはまる」と「まああてはまる」を合わせ回答の割合(以下、『あてはまる』)をみると、「子どもが今の時期に運動・スポーツをすることは重要だと思う」では96.5%であり、ほとんどの保護者が『あてはまる』と回答した。
「子どもが今の時期に勉強をすることは重要だと思う」は86.9%であり、未就学児~小学生年代の保護者では勉強に比べて運動・スポーツをより重要視している調査結果となった。
【図表3】保護者の子どもの生活や運動、あそびに関する養育態度(4~11歳:全体)
資料:笹川スポーツ財団「4~11歳のスポーツライフに関する調査」2017
【調査概要】
調査目的: 本調査はわが国の子どもや青少年(4歳~21歳)の運動・スポーツ活動の実態を総合的に把握し、スポーツ・フォー・エブリワンの推進に役立つ基礎資料とすることを目的としている。
<4~11歳のスポーツライフに関する調査(子ども)>
・調査対象 母集団 全国の市区町村に在住する4~11歳
標本数 2,400人
抽出方法 層化二段無作為抽出法
・調査方法 訪問留置法による質問紙調査(4~11歳は個別聴取法併用)
・調査時期 2017年6月24日~7月20日
・有効回収数(率) 1,573(65.5%)
・主な調査項目 運動・スポーツ実施状況、運動・スポーツ施設、スポーツクラブ・運動部、運動・スポーツへの態度、スポーツ観戦、好きなスポーツ選手、個人属性 等
<12~21歳のスポーツライフに関する調査(青少年)>
・調査対象 母集団 全国の市区町村に在住する12~21歳
標本数 3,000人
抽出方法 層化二段無作為抽出法
・調査方法 訪問留置法による質問紙調査
・調査時期 2017年6月24日~7月20日
・有効回収数(率) 1,636(54.5%)
・主な調査項目 運動・スポーツ実施状況、運動・スポーツ施設、スポーツクラブ・運動部、運動・スポーツへの態度、スポーツ観戦、好きなスポーツ選手、スポーツボランティア(12~21歳)、個人属性 等
【笹川スポーツ財団とは】
公益財団法人 笹川スポーツ財団は、「スポーツ・フォー・エブリワン」を推進するスポーツ分野専門のシンクタンクです。国、自治体のスポーツ政策に対する提言策定や、スポーツに関する研究調査、データの収集・分析・発信を行い、「誰でも・どこでも・いつまでも」スポーツに親しむことができる社会づくりを目指しています。
■公益財団法人 笹川スポーツ財団について
名称 : 公益財団法人 笹川スポーツ財団
代表者 : 理事長 渡邉 一利
所在地 : 〒107-0052 東京都港区赤坂1-2-2 日本財団ビル3階
設立 : 1991年3月
目的 : スポーツ・フォー・エブリワンの推進
事業内容: ・生涯スポーツ振興のための研究調査
・生涯スポーツ振興のための研究支援
・生涯スポーツ振興機関との連携事業
・生涯スポーツ振興のための広報活動
URL : http://www.ssf.or.jp/