※このプレスリリースはギブン・イメージング社2011年11月15日の発表を翻訳したものです
※(r) (tm)=registered mark / trademark=登録商標
ギブン・イメージング社(NASDAQ: GIVN、イスラエル・ヨクネアム)は本日、日本の医薬品医療機器総合機構(PMDA)への提出が予定されている申請資料を裏付けることを目的としたPillCam(r) COLON 2のピボタル試験を日本で開始すると発表しました。
「日本では、大腸がんが女性のがん死亡原因の1位、男性においても3位であり、日本の人口に影響を及ぼす重要な疾患となっており、今後10年間で日本人のがん死亡原因の1位になると予想されています。1 大腸がんはスクリーニング検査の受診によって予防できると知っていながら、その受診率は依然として非常に低い状態が続いています。受診率を上げられる新しい検査モダリティは歓迎するところであり、患者に鎮静剤などを使わずにいつも通りの日常生活を送りながら検査が可能とされるPillCam(r) COLONの利点は、受診率の向上につながるものと考えております。」と、東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内科・内視鏡科の田尻久雄主任教授は述べています。
この試験では、大腸内視鏡検査でポリープがあることが確認された患者を対象に、PillCam(r) COLON 2カプセル内視鏡検査の結果を比較します。この試験の主要評価項目は6 mm以上のポリープの特定です。3つの施設で合計72例の患者を登録します。検査結果は、試験実施施設の読影医ともうひとつの読影施設の読影医の2つのグループが評価します。ギブン・イメージング社は、本試験を2012年3月末までに終了させて、来年半ばにはPMDAに申請書類を提出する予定です。
ギブン・イメージング社のホミ・シャミール社長兼最高経営責任者は次のように述べています。
「日本でPillCam(r) COLON 2試験が開始されることとなり大変嬉しく思います。当社は大腸内視鏡検査に代わる検査手技によって恩恵が得られる人たちに、大腸スクリーニング検査の新しいモダリティを提供できるよう取り組んでいます。PillCam(r) COLONはすでにいくつもの国々で承認されています。さらに現在、患者800例を対象とした米国の多施設共同試験を含め、2つの重要なPillCam(r) COLON 2ピボタル試験が実施されており、2012年にはこれらの試験データを審査機関に提出する計画です。PillCam(r) COLON 2は、臨床的価値が非常に高い製品であることが日本の消化管専門医の先生方や規制当局によって評価していただいております。弊社は、この製品が他国と同様に日本における大腸がんスクリーニングの低受診率にプラスの影響を与えることができるだろうと信じております。」
PillCam(r) COLON 2カプセル内視鏡は、カプセル内視鏡本体とデータレコーダ3との間で双方向通信を行い、カプセル内視鏡の移動速度に合わせて撮像枚数を毎秒4フレームから35フレームに調整できるアダプティブ フレームレート(AFR)を採用しているのが特長です。さらに、このシステムには、読影の効率性を高めて医師の画像診断を支援するRAPID(r) v7ソフトウェアも搭載されています。
PillCam(r) COLON 2は2009年9月にCEマークを取得して、現在ヨーロッパ、中南米、カナダ、オーストラリアおよびアジアの一部で販売されています。米国では、患者800例を対象としたPillCam(r) COLON 2の多施設共同ピボタル試験が実施されています。これまでに2,000例を超える患者がPillCam(r) COLONカプセル内視鏡検査を受けています。
■大腸がんについて
大腸がん(結腸直腸がん)は致死的疾患ですが、一般に早期発見により予防することができます。下部消化管である大腸(結腸)に発現するがんを大腸がん(結腸がん)と呼び、大腸の最下部15~20 cmほどの部位に発現するがんを直腸がんと呼びます。これらを総称して大腸がんまたは結腸直腸がんと呼びます。
大腸がん(結腸直腸がん)は、結腸または直腸の内側を覆っている細胞が異常を起こし急激に増殖すると発現します。大腸がんの多くは、腺腫性ポリープと呼ばれる非がん性(良性)の小さな細胞塊から進展していきます。がん化するのは特定のポリープだけであり、多くの場合、数年をかけてゆっくり大腸がんへと進行していきます。日本では、2009 年に大腸がんで 42,000人以上もの人が死亡したと見られています。2
■PillCam(r) COLONについて
PillCam(r) COLON 2カプセル内視鏡には、2台の小型カラービデオカメラ(両側に1台ずつ)、バッテリー、LED光源が装備され、サイズは11mm×31mmです。患者がPillCam(r) COLON 2を嚥下すると、約10時間にわたって毎秒最高35枚の画像が撮影され、患者に装着した記録装置に転送されます。この記録装置からコンピュータにデータが転送され、RAPID(r) ソフトウェアを使ってビデオ画像として編集され、医師がPillCam(r) 検査の結果を評価・報告することができます。
すべての医療処置にはリスクが伴います。PillCam(r)カプセル内視鏡には、カプセルの滞留と誤嚥、皮膚刺激のリスクがあります。PillCam(r) COLONカプセル内視鏡は検査のために患者に処方する薬剤、すなわち現在大腸用内視鏡検査に使用されている薬剤に伴うリスクや、カプセル内視鏡が予定外に高速に消化管を通過するなどの追加的なリスクを伴います。また、臨床試験では確認し得なかった未知のリスクを伴う可能性もあります。合併症が発生した場合は、医療的、内視鏡的、外科的介入が必要になることがあります。
■ギブン・イメージング社について
ギブン・イメージング社は、2001年にカプセル内視鏡という新たな分野を切り開いて以来、消化管診断ツールの世界的リーダーとして、消化管の可視化、診断、モニタリングのための画期的な幅広い製品を医療従事者に提供しています。ギブン・イメージング社は、小腸、食道、大腸(大腸用カプセル内視鏡PillCam(r) COLONは米国では未認可)を撮像するPillCam(r)カプセル内視鏡をはじめ、業界をリードする高解像度マノメトリのManoScan(tm)、ワイヤレスのBravo(r) pHシステムの、Digitrapper(r) pH、各種インピーダンス製品など、広範な製品ポートフォリオを取り揃えています。ギブン・イメージング社は、消化管領域に画期的なイノベーションを起こし、消化管領域が抱える臨床ニーズを満たすことに取り組んでいます。ギブン・イメージング社の本社はイスラエルのヨクネアムにあり、米国、ドイツ、フランス、日本、オーストラリア、ベトナム、香港に子会社があります。
詳細については、
http://www.givenimaging.com をご覧ください。
■日本法人 ギブン・イメージング株式会社について
ギブン・イメージング株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:河上正三)は、世界で初めてカプセル内視鏡を開発し、現在世界のカプセル内視鏡市場において豊富な経験を持つギブン・イメージング社(Given Imaging Ltd. 2001年NASDAQ上場)の日本法人であり、日本におけるカプセル内視鏡の製造販売会社です。
http://www.givenimaging.co.jp
注) 日本では、PillCam(r) SB およびPillCam(r) SB 2カプセル内視鏡(小腸用)が承認されています。大腸用のPillCam(r) COLON、およびPillCam(r) COLON 2、食道用のPillCam(r) ESO 2は承認されておりません。
また、患者さん向けの情報サイトとして、「カプセル内視鏡 飲むだけドットコム」を運営しており、カプセル内視鏡と小腸疾患に関する情報を提供しています。
http://www.nomudake.com
1.2
http://ganjoho.jp/data/public/statistics/backnumber/2010/files/fig01.pdf