関西学院大学 齋木喜美子・教育学部教授の著書『沖縄児童文学の水脈』が第1回外間守善賞の正賞を受賞



齋木喜美子・教育学部教授の著書『沖縄児童文学の水脈』(関西学院大学出版会刊)が、沖縄に関する人文科学や社会科学の分野で優れた著書を対象にした外間守善(ほかま・しゅぜん)賞の初めての受賞作品(正賞)に選ばれ、5月6日に発表されました。外間守善賞は、「沖縄学」の第一人者として知られ、戦後の沖縄研究をけん引した外間守善さんの業績をたたえ、若手研究者を後押ししようと、沖縄文化協会(波照間永吉会長)が2018年に創設。この書が、これまで研究の対象とされてこなかった沖縄の児童文学研究の分野を切り開いたと評価されました。




<『沖縄児童文学の水脈』の構成>
第I部 「戦前の児童文学――日本本土における「沖縄」の発信」
 「伊波南哲の児童文学」「国民教化と児童文学―「久松五勇士」を手がかりに」「山之口貘の児童文学」
第II部 「占領期の児童文学――日本統治下の「台湾」と米国占領下の「沖縄」」
 「川平朝申の児童文学」「古藤実冨の児童文学」「瀬底ちずえの児童文学―『守礼の光』(琉球列島米国高等弁務官府)を通して」
第III部 「日本本土復帰と児童文学――南洋群島・日本本土・沖縄」
 「絵本作家・儀間比呂志における「南洋群島」の系譜」「儀間比呂志の児童文学―「沖縄絵本」を読み解く」「戦後の児童文学における「南」―赤松俊子(丸木俊)と儀間比呂志の場合」

 齋木教授は2004年に『近代沖縄における児童文化・児童文学の研究』(風間書房刊)を出版しており、『沖縄児童文学の水脈』が2冊目の著書。関西学院大学出版会のPR誌『理(コトワリ)』の「自著を語る」によると、齋木教授は、最初の著書では「時代を代表する作家の思想形成過程や作品分析といった各論を十分に深めることができていなかった」と説明。本書では「戦前と戦後の沖縄児童文学の連続性と不連続性、作家の思想の変遷課程、米軍占領下の政策と児童文学の関わりなどを考察した」「児童文学作品を通して、作家の子ども観や次代を担う子どもたちに託した思い、作品が子どもたちに与えた影響などを明らかにしようと試みた」と述べています。



 外間守善賞の授賞式は6月26日に沖縄県立美術館で行われます。



【沖縄文化協会 第1回外間守善賞選考結果発表(概略)】
◆「外間守善賞」正賞 齋木喜美子氏『沖縄児童文学の水脈』
 齋木氏はこれまでの研究成果によって第26回沖縄文化協会「仲原善忠賞」を2004年に受賞された。沖縄児童文学研究という未開拓の領域を地道に開拓し、ここにまた優れた研究の成果を『沖縄児童文学の水脈』という形でまとめられた。全体として対象作品を丁寧に読み込むことで、作家の全体像、作品の特徴をより正確に描き出すことに成功している。また、先行研究にも目配りが行き届いている。児童文学作品を対象としているが、これによって明らかにされたことは、大人向け作品の作品分析研究と総合することで、沖縄近代文学研究に資するものであり、近代沖縄文学研究に貢献する研究と位置づけられよう。たとえば、これは山之口貘の児童文学作品など新しい発掘である。
 沖縄の児童文学の作家・作者と作品を通時的に配列し、追求することによって、沖縄児童文学がけして「不毛」・「空白」の領域でなかったことを明らかにした。その研究成果は(1)「本書で取り上げた作品が沖縄の児童文学における第一級の史料であるという点」、(2)「沖縄児童文学の展開過程を作家・作品研究を通して歴史社会学的視点からまとめた点」、(3)「戦前から戦後の文学者と時局との関わり、戦争責任や占領下の児童文学のありように言及した点」にあるといってよい。
 沖縄児童文学研究の領域を開拓してきた著者によって、その研究の到達点が示されたものと評価し、第1回「外間守善賞」の受賞作品とするに相応しい著作として、推薦する。

●沖縄文化協会 ホームページ
 http://okinawabunka.c.ooco.jp/


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関西学院広報室
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【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/

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組織名
関西学院大学
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代表者
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資本金
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所在地
〒662-8501 兵庫県西宮市上ケ原一番町1-155
連絡先
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