茨城大学地域づくり大学・高専コンソーシアムが、地域市民に「いばらき」をより深く知らせる試みとして県内の知を集結した講演会「いばらきカレッジ」が3月9日、筑波学院大学で開催された。このコンソーシアムでは、学生の交流による道の駅の活性化など様々な活動が展開されているが、「いばらきカレッジ」は初めての試みで、今回は「医療・健康」をテーマに行われた。3月16日には茨城大学でも開催される。
筑波学院大学(茨城県つくば市 学長 大島愼子)は3月9日、「いばらき地域づくり大学・高専コンソーシアム」が主催する連携公開講座「いばらきカレッジ」を開催した。連携公開講座の開講は同コンソーシアム発足以来初めてであり、「医療・健康」をテーマに、県南の大学教授3名による講演が行われた。
いばらき地域づくり大学・高専コンソーシアムは、県内の高等教育機関相互の関係を深め、連携・協働して地域の振興・発展に寄与することを目的に、県北・県央地域の3大学1高専で2015年3月に発足。16年8月に筑波学院大学など県南地域などの9大学が加わり、県内の12大学1高専の計13校が加盟している。
今回のテーマでは、県立医療大(阿見町)の海山宏之講師が「茨城の医療を考える」をテーマに話し、統計データを用いて県内の医師数が人口10万人当たり189.8人と全国46位(2016年時点)と少ないことや、県内で医師がつくばや水戸などの県南・県央地域に偏在している現状に触れ、地域で病院などの医療資源を補い合うことや、在宅医療の充実の必要性を講演した。
筑波学院大学の塚原正彦教授は「みんなで医食同源のまちをつくろう!」をテーマに、同大が取り組んでいる地域交流事業「おいしいミュージアム」を中心に講演した。同ミュージアムで提供している澤田茶園(牛久市)の茶葉を例に挙げ、茨城が茶葉栽培の北限にあることや、日本の緑茶には全国の茶葉をブレンドして一定の品質を保つ「ブレンド茶」と、茶葉の栽培から製茶までを一貫して農園で行っている「シングル茶」の2種類があること、緑茶が米国のIT先進地域・シリコンバレーで人気を集めていることなどを話した。その上で、水戸藩主・徳川光圀が藩医に命じて編さんさせ、領民に広めた薬草処方集「救民妙薬」に触れ、「自分で自分の問題を解決していこう。そのために学んで自分を元気にしよう。そこがこれからの健康づくりのキーワードになっていく」とし、積極的に学ぶことの大切さを訴えた。
流通経済大学(龍ケ崎市)の田山寛豪助教は「トライアスロン 鉄人スポーツから生涯スポーツへ」との演題で、自身がトライアスロン選手時代の体験を踏まえ「一生懸命やっても結果が出ないときがある。それでも一生懸命取り組んだことが自信や次に向けての希望になる。そして頑張った自分が好きになる」と語った。
「茨城カレッジ」は、3月16日13:30より、茨城大学の図書館でも開催される。
問い合わせは
http://ur0.biz/Pi4y.
【リリース発信元】 大学プレスセンター
https://www.u-presscenter.jp/