子ども・青少年の「好きなスポーツ選手」
(子ども・青少年のスポーツライフに関する調査)
錦織圭選手(テニス)が連続1位
「スポーツ・フォー・エブリワン」を推進する公益財団法人笹川スポーツ財団(所在地:東京都港区 理事長:渡邉一利 以下:SSF)は、子ども・青少年のスポーツライフに関する調査の一環として、若年層の「好きなスポーツ選手」を2017年6~7月に調査しました。
https://www.ssf.or.jp/research/sldata/tabid/1447/Default.aspx
その結果、4~11歳の「好きなスポーツ選手」は1位に錦織圭選手(テニス)、続く2位に浅田真央選手(フィギュアスケート)、福原愛選手(卓球)が同率でランクイン。また、12~21歳では1位が錦織圭選手、2位が羽生結弦選手(フィギュアスケート)であることが分かりました。(表1)
錦織圭選手は前回調査(2015年)で1位になり、今回も引き続き全学校期(小学校期~大学期、21歳までの勤労者)に高い人気を誇っています。
なお、今回初めて5位以内に入ったプロ野球の大谷翔平選手も全学校期で5位以内に入っており、幅広い層から人気を集めていることが分かりました。
調査結果は2018年2月に発行を予定している「子ども・青少年のスポーツライフ・データ2017」(仮題)に掲載いたします。
■研究担当者コメント
今回の調査では、前回の2015年調査と比べてランクインしている選手に変化がみられている。2015年調査ではサッカーや野球、フィギュアスケートの選手が主にランクインしていたが、2017年調査は昨年のリオデジャネイロオリンピックで活躍した選手が上位にみられ、ウサイン・ボルト(陸上競技)や内村航平(体操競技)、水谷隼(卓球)といった選手の名前が挙がっている。
また、2015年までは上位10人中4人が本田圭佑や香川真司などのサッカー選手であったが、2017年ではクリスティアーノ・ロナウドとリオネル・メッシの2人に半減し、いずれも海外のサッカー選手である点が特徴的である。外国人選手の人気は男子に高く、男子では上位10位以内に外国人選手の名前がランクインしているが、女子ではみられない。
錦織圭や羽生結弦といった、世界のトップで活躍している選手が引き続き人気を維持しているほか、浅田真央や福原愛など、引退・結婚というライフステージに変化のあった選手にも注目が集まっている。
【笹川スポーツ財団 スポーツ政策研究所 研究員 武長理栄】
【主な調査結果】 (詳細はPDFのリリースをご覧ください)
https://www.ssf.or.jp/Portals/0/resources/press/pdf/SSF_pressrelease_20171121.pdf
1.好きなスポーツ選手(性別)10位まで
4~11歳では1位は「錦織圭」7.4%であった。2位は「浅田真央」と「福原愛」がともに6.1%、4位「大谷翔平」5.3%、5位「本田圭佑」4.7%と続いた。上位10人の種目の内訳をみると、サッカーと野球で半数を占めていた。
12~21歳では、1位は「錦織圭」8.8%であり、次いで「羽生結弦」5.2%、「大谷翔平」3.0%、「浅田真央」2.7%「イチロー」2.6%と続いた。
4~11歳、12~21歳ともに「錦織圭」は、初めて1位となった2015年の前回調査から引き続き人気は高い。また、今回調査で初めて5位以内に「大谷翔平」がランクインしている。
2.好きなスポーツ選手の経年変化(2013~2017年)10位まで (表2・表3)
経年変化をみると、子ども・青少年ともに2015年調査から錦織選手が1位を維持した。
4~11歳では、2011年~2013年にかけて1位であった浅田真央は、2015年には3位となったものの、今回の調査で2位と順位を上げた(表4)。また、これまで上位10位以内にランクインしていなかった福原愛が浅田真央と同率で2位となっている。浅田真央は2017年4月に引退を宣言し、プロスケーターに転向、福原愛は2016年リオデジャネイロオリンピックでの活躍や結婚報道などもあり、注目が集まっているようだ。
12~21歳では、2013年は6位であった錦織圭や10位圏外であった羽生結弦は、2015年に順位を大きく上げ、錦織圭は1位、羽生結弦は2位となり、2017年も引き続き順位を維持している(表5)。錦織圭は2014年に全米オープン準優勝、2016年リオデジャネイロオリンピックでは銅メダルを獲得。羽生結弦は2014年にソチオリンピックで金メダル獲得、その後もグランプリファイナルでは連覇を果たし、2016年は史上初の4連覇を達成するなど2人の活躍は続いている。また、前回調査まで10位圏外であった大谷翔平が錦織・羽生に次いで3位にランクインしており、急激に人気が高まっていることがうかがえる。
3.学校期別の好きなスポーツ選手 10位まで (表4)
学校期別にみると「錦織圭」が小学校期7.3%、中学校期8.1%、高校期8.5%、大学期9.6%、勤労者10.0%といずれの学校期においても1位であり、高い人気を示した。2位は小学校期では「福原愛」、中学校期では「水谷隼」、高校期、大学期、勤労者では「羽生結弦」がランクインしている。
また、「大谷翔平」が1位の「錦織圭」以外に唯一、すべての学校期において5位以内にランクインしており、さまざまな年齢の子どもに人気である様子がうかがえる。
調査概要
【調査対象】全国の市区町村に在住する4~11歳 2,400人/12~21歳の男女 3,000人
【調査方法】訪問留置法による質問紙調査
【地点数】市部204、郡部21(計225地点)
【調査時期】2017年6~7月
【回収数】4~11歳 1,573(65.5%)、12~21歳 1,636(54.5%)
【笹川スポーツ財団とは】
公益財団法人 笹川スポーツ財団は、「スポーツ・フォー・エブリワン」を推進するスポーツ分野専門のシンクタンクです。国、自治体のスポーツ政策に対する提言策定や、スポーツに関する研究調査、データの収集・分析・発信を行い、「誰でも・どこでも・いつまでも」スポーツに親しむことができる社会づくりを目指しています。
■公益財団法人 笹川スポーツ財団について
名称 : 公益財団法人 笹川スポーツ財団
代表者 : 理事長 渡邉 一利
所在地 : 〒107-6011 東京都港区赤坂1-12-32
アーク森ビル イーストウィング11階
設立 : 1991年3月
目的 : スポーツ・フォー・エブリワンの推進
事業内容: ・生涯スポーツ振興のための研究調査
・生涯スポーツ振興のための研究支援
・生涯スポーツ振興機関との連携事業
・生涯スポーツ振興のための広報活動
URL : http://www.ssf.or.jp/
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この件に関するお問合せ先
笹川スポーツ財団 スポーツ政策研究所:武長
TEL:03-5545-3303 info@ssf.or.jp