アストラゼネカのBEVESPI AEROSPHERE(PT003) COPD患者さんにおいて統計学的に有意な呼吸機能の改善を示す

第III相PINNACLE4試験において各単剤療法およびプラセボと比較して良好な主要結果を示す

本試験結果は日本および中国での承認申請資料として提出予定

アストラゼネカ(本社:英国ロンドン、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ[Pascal Soriot]、以下、アストラゼネカ)は9月25日、中等症から最重症の慢性閉塞性肺疾患(以下、COPD)の患者さんを対象に実施した第III相PINNACLE4試験において、良好な主要結果が得られたことを発表しました。Bevespi Aerosphere* (開発品名:PT003、グリコピロニウム[長時間作用性ムスカリン受容体拮抗薬(LAMA)] 14.4µgとホルモテロールフマル酸[長時間作用性β2刺激薬(LABA)] 9.6 µgの配合剤)の加圧式定量吸入器(pMDI)による1日2回投与は、各単剤療法およびプラセボと比較して、統計学的に有意なトラフ1秒量(FEV1)により測定した呼吸機能の改善を示す結果が得られました。アストラゼネカはPINNACLE4試験のデータ、ならびにこれまでに報告された試験のデータに基づき、Bevespi Aerosphereの承認申請を、日本と中国において行う予定です。

アストラゼネカのグローバル医薬品開発部門呼吸器領域の責任者であるDr. Colin Reisnerは、「これら良好な結果はCOPD患者さんの治療において、Bevespi Aerosphereの確立された有効性・安全性プロファイルをさらに強化するものです。COPDのような呼吸器疾患が重大なアンメットニーズとして社会で様々な負担となり続けている日本および中国において、PINNACLE4試験の結果に基づき承認申請を行います」と述べました。

PINNACLE4試験は、Bevespi Aerosphereの24週間投与での有効性および安全性のデータを評価することを目的として、アジア、ヨーロッパ、米国から1,756例の患者さんが登録されました。Bevespi Aerosphereの安全性および忍容性データは過去の試験結果と一致していました。PINNACLE4試験のデータは今後学会等での発表を予定しています。

Bevespi Aerosphereは、COPDにおける気道閉塞の長期維持療法として米国で承認されています。また、Bevespi Aerosphereの販売承認申請は欧州医薬品庁に受理され現在審査中で、2018年下半期に当局が判断すると予想されています。

*Bevespi Aerosphereはアストラゼネカの登録商標です。米国以外の国々における商標は、各国の当局の承認内容によって異なります。

以上

*****

慢性閉塞性肺疾患(COPD)について
COPD は主に喫煙、大気汚染、または職業上の曝露と関連する進行性疾患で、肺の気流閉塞を引き起こし、消耗性の息切れ症状を呈するようになります。
COPDは世界中で推定3億2,900 万人に影響を与え、2020年までに死因の第3位になると予測されています。呼吸機能の改善や増悪の減少、また、息切れなどの日常的な症状を管理することがCOPD治療において重要です。
日本においてCOPDは健康面、経済面、社会面、心理面すべてにおいて重大な負担となっており、男性の死因の第8位※1 です。中国においては40歳以上の人の10人に1人※2 はCOPDに罹患しており、その有病率は増加中※3 で、COPDは慢性疾患の中で死因の第3位※4 です。

※1 厚生労働省 平成28年(2016)人口動態統計(確定数)の概況:
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei16/dl/10_h6.pdf
※2 Chinese nutrition and chronic disease report (2015), China National Health and Family Planning Commission.
※3 Bao Heling, et al. Chinese Journal of Epidemiology. 2016,37 (1): 119-124.
※4 Yang GH, et al. Lancet. 2013;381(9882):1987-2015.

PINNACLE 4 試験について
PINNACLE 4 試験は、中等症から最重症のCOPD患者さんを対象にした試験で、Bevespi Aerosphere(グリコピロニウム[長時間作用性ムスカリン受容体拮抗薬、LAMA]14.4µgとホルモテロールフマル酸[長時間作用性β2刺激薬、LABA] 9.6 µgの配合剤)を加圧式定量吸入器(pMDI)で1日2回投与した有効性および安全性を、各単剤療法(グリコピロニウム14.4µgをpMDIで1日2回投与した群、およびホルモテロールフマル酸9.6 µgをpMDIで1日2回投与した群)ならびにプラセボ群との比較で評価する、無作為化二重盲検、24週投与、プラセボ対照並行群間多施設共同試験です。
主要なアウトカムは、ホルモテロールフマル酸9.6 µgをpMDIで1日2回投与する群、グリコピロニウム14.4µgをpMDI で1日2回投与する群、ならびにプラセボ群と比較して、Bevespi Aerosphere 14.4/9.6 µg1日2回投与のベースラインからの午前投与前(トラフ)1秒量の変化でした。副次的なアウトカムには呼吸困難、健康関連QOL(クオリティオブライフ)、効果が発現するまでの時間、および発作治療薬の使用が含まれました。

Bevespi Aerosphereについて
Bevespi Aerosphere(グリコピロニウムとホルモテロールフマル酸の配合剤) は、長時間作用性ムスカリン受容体拮抗薬(LAMA)であるグリコピロニウムと、長時間作用性β2刺激薬(LABA)であるホルモテロールフマル酸を定量配合した気管支拡張剤です。Bevespi Aerosphereは、Aerosphere Delivery Technology(薬物伝達技術)を用いた、最初で唯一のLAMA/LABAです。また、Aerosphere Delivery Technologyは、当社のブデソニド・グリコピロニウム・ホルモテロールフマル酸の3剤配合剤であるPT010をはじめとした開発中の薬剤の技術基盤にもなっています。
Bevespi Aerosphereの有効性はPINNACLE試験プログラムを通じて5,000例以上の患者さんにおいて検討されました。PINNACLE1試験及びPINNACLE2試験において、Bevespi Aerosphereは、グリコピロニウム、ホルモテロールフマル酸およびプラセボとの比較で統計学的に有意なトラフ1秒量(反復して投与される薬剤の次の投与直前のFEV1 値)の改善を示しました。

アストラゼネカにおける呼吸器疾患について
呼吸器疾患はアストラゼネカの注力疾患領域のひとつで、製品ポートフォリオは年々成長し、2016年には世界中の1,800万人以上の患者さんに当社製品をお届けしました。アストラゼネカは、吸入配合剤を中心に、特定の疾患治療のアンメットニーズに応える生物学的製剤や、疾患の治癒を目指す革新的なサイエンスを通じて、喘息およびCOPD治療を向上させることを目指しています。
アストラゼネカは、呼吸器領域における40年の歴史をさらに発展させており、当社の吸入器技術はドライパウダー吸入器と加圧式定量吸入器(pMDI)、さらに画期的なAerosphere Delivery Technologyに及びます。また、当社の生物学的製剤には、米国、EUおよび日本において現在薬事承認審査中のベンラリズマブ(抗好酸球、抗IL-5受容体ɑ抗体)、現在第III相試験を実施中のtralokinumab(抗IL-13抗体)、および第IIb相試験の主要評価項目と副次的評価項目の達成に成功した tezepelumab(抗TSLP抗体)が含まれます。アストラゼネカは、肺上皮組織、肺免疫および肺再生に焦点を当てた、背景にある疾患の原因を解明する研究に注力しています。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー、循環器・代謝疾患、呼吸器疾患の3つの重点領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。また、自己免疫疾患、ニューロサイエンスおよび感染症の領域における一部の疾患に関する活動も行っています。当社は、100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttp://www.astrazeneca.com または、ツイッター@AstraZeneca(英語のみ)をご覧ください。
本件に関するお問合わせ先
アストラゼネカ株式会社
コーポレートアフェアーズ統括部 池井
東京都千代田区丸の内1-8-3丸の内トラストタワー本館
TEL:03-6268-2800 

この企業の関連リリース

この企業の情報

組織名
アストラゼネカ株式会社
ホームページ
http://www.astrazeneca.co.jp/
代表者
ステファン・ ヴォックスストラム
資本金
200,000 万円
上場
海外市場
所在地
〒530-0011 大阪府大阪市北区大深町3番1号グランフロント大阪タワーB
連絡先
06-4802-3600

検索

人気の記事

カテゴリ

アクセスランキング

  • 週間
  • 月間
  • 機能と特徴
  • Twitter
  • Facebook
  • デジタルPR研究所