~ 6割の喘息患者さんが治療や処方内容が3年以上同じ ~
アストラゼネカ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:ステファン・ヴォックスストラム、以下、アストラゼネカ)は、気管支喘息患者さんを取り巻く現状や喘息治療の実態を明らかにすることを目的とした患者調査を、全国の気管支喘息患者さん
※1 3000名を対象に、近畿大学病院 病院長 東田 有智先生の監修のもと実施しました
※2。今回は8月9日に発表した第一弾調査結果につづき、第二弾として「喘息患者さんの通院・服薬の現状」編の結果を公開します。調査結果は、全国を8つの地方(北海道地方、東北地方、関東地方、中部地方、近畿地方、中国地方、四国地方、九州・沖縄地方)
※3にわけ地域の傾向も分析しています。
第二弾「喘息患者さんの通院・服薬の現状」編の主な調査結果は、以下の通りです。
【主な調査結果】
1:喘息と診断され、薬の服用を始めてから10年以上経過している患者さんが約6割。関東地方の割合が最も高く62.8%
調査結果 1.<参考資料 調査結果1参照>
【喘息と診断され、薬の服用を始めてから10年以上経過している患者さんの割合】
●全体: 57.7%
●地方別:(上位から)関東地方62.8%、中国地方60.1%、九州・沖縄地方 58.4%
2: 現在の治療内容や処方内容が3年以上経過している患者さんが約6割。関東地方の割合が最も高く63.0%
調査結果 2.<参考資料 調査結果2参照>
【治療や薬の処方が現在の内容になってから3年以上経過している患者さんの割合】
●全体: 59.6%
●地方別:(上位から)関東地方63.0%、四国地方61.4%、九州・沖縄地方60.5%
<通院>
3:患者さんの4割以上が、自己判断で通院をやめたり、通院間隔を延長した経験がある。中国地方での割合が最も高く48.7%
調査結果 3.<参考資料 調査結果3参照>
【自己判断で通院をやめたり、通院間隔を延長したことがある患者さんの割合】
●全体:45.0%
●地方別:(上位から)中国地方48.7%、東北地方47.4%、近畿地方46.0%
4:自己判断で通院をやめたり通院間隔を延長した理由で最も多かったのは「症状がなくなったから」で約5割。北海道地方での割合が最も高く58.2%
調査結果 4.<参考資料 調査結果4参照>
【患者さんが自己判断で通院をやめたり、通院間隔の延長をした理由とその割合】
●全体:(上位から)「症状がなくなったから」51.7%、「通院しなくても対処できたから」33.6%、「通院するのが面倒だったから」30.6%
●地方別:「症状がなくなったから」(上位から)北海道地方58.2%、四国地方55.3%、近畿地方54.1%
<服薬状況>
5:患者さんの約5割が、自己判断で喘息治療のための薬の服用を中断したり、服用回数を減らした経験がある。近畿地方での割合が最も高く58.0%
調査結果5.<参考資料 調査結果5参照>
【自己判断で薬の服用を中断したり服用回数を減らしたことがある患者さんの割合】
●全体:52.5%
●地方別:(上位から)近畿地方58.0%、中国地方55.7%、北海道地方54.0%
6:自己判断で薬の服用を中断したり、服用回数を減らした理由で最も多かったのは「症状がなくなったから」で約5割。四国地方での割合が最も高く71.4%。
調査結果6.<参考資料 調査結果6参照>
【患者さんが自己判断で薬を中断したり、服用回数を変更した理由とその割合】
●全体:(上位から)「症状がなくなったから」54.9%、「薬を使用したり服用しなくても対処できたから」34.7%、「医療費が高かったから」23.6%
●地方別:「症状がなくなったから」(上位から)四国地方71.4%、中国地方59.1%、北海道地方58.2%
7:患者さんの約4割が、自己判断による通院や薬の服用中断・回数変更をしたことで、発作・症状悪化など何かしらの影響が出た経験がある。九州・沖縄地方での割合が最も多く52.7%。具体的な影響としては「発作が起きた」人が最も多く25.6%。
調査結果7.<参考資料 調査結果7参照>
【自己判断で通院や薬の服用を中断・回数減により影響が出たことがある患者さんの割合】
●全体:43.5%
●地方別:(上位から)九州・沖縄地方52.7%、東北地方47.4%、関東地方44.0%
【自己判断で通院や薬の服用を中断・回数減により発生した具体的な影響とその割合】
●全体:(上位から)「発作が起きた」25.6%、「症状が悪化した」20.1%、「予定外受診や救急受診をした」6.4%
●地方別:「発作が起きた」 (上位から)九州・沖縄地方36.6%、東北地方31.6%、四国地方28.3%
今回の調査を監修した近畿大学病院 病院長 東田 有智先生は次のようにコメントしています。「今回の調査結果1および2からわかるように、喘息は、治療期間が長期にわたる、付き合いが長い疾患です。継続的な治療が大変重要ですが、自己判断で通院や服薬を中断した経験のある患者さんはおよそ半数に上り、その理由には、『症状がなくなったから』が最も多い結果となりました。また、通院や服薬を自己判断で中断し、喘息の発作や症状悪化などを引き起こした経験がある方は4割以上でした。喘息は一旦症状が落ち着いても、継続して症状をコントロールすることが大切です。継続治療によって健康な人と変わらない生活を送ることができる、という点をあらためてお伝えしたいです。新しい治療選択肢も含めて、自分の状態に合った治療を主治医と相談し、喘息の管理目標である『症状のコントロール』と『将来のリスク回避』を目指しましょう。」
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調査概要 : 患者調査
調査実施日 :2019年4月15日~4月26日
実施方法 :インターネット調査
対象 :全国の気管支喘息
※1患者さん3000名(気管支喘息と診断されて直近1年以内に通院または入院の経験がある患者さん)
性別 男性1539名、女性1461名
年代 20代:4.8%、30代:18.4%、40代:31.0%、50代:28.4%、60代:17.3%
備考 :ウエイトバック
※4を実施、全国八地方別に調査
北海道地方(北海道)
東北地方(青森県、岩手県、秋田県、宮城県、山形県、福島県)
関東地方(茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県)
中部地方(新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、
静岡県、愛知県)
近畿地方(三重県、滋賀県、奈良県、和歌山県、京都府、大阪府、兵庫県)
中国地方(岡山県、広島県、鳥取県、島根県、山口県)
四国地方(香川県、徳島県、愛媛県、高知県)
九州・沖縄地方(福岡県、佐賀県、長崎県、大分県、熊本県、宮崎県、
鹿児島県、沖縄県)
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※1 気管支喘息と診断されて直近1年以内に通院または入院の経験がある20~69歳の男女
※2 今回実施した喘息患者さんの実態調査の結果は、「喘息患者さんの予定外受診・救急受診・救急搬送の現状」編、「喘息患者さんの通院・服薬の現状」編、「重症喘息患者さんの現状」編という3つのテーマに沿って発表しています。
※3 上記調査概要 備考を参照
※4 ウエイトバック集計とは、アンケートを行った集団の母体の属性構成比率に合わせて、サンプル(回答)に重みを加えて集計する方法。本調査においては、厚生労働省患者調査(平成29年度)における、都道府県別喘息総患者数(閲覧第146表)を元に、地方別の喘息患者さん構成比率を算出し、アンケートサンプルに重み付けをして八地方別のクロス集計を行った。
第一弾のプレスリリースは以下にてご覧いただけます。
https://www.astrazeneca.co.jp/content/az-jp/media/press-releases1/2019/2019080901.html
詳細は、添付PDFリリースをご覧ください。
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アストラゼネカにおける呼吸器疾患について
呼吸器疾患はアストラゼネカが注力する3つの疾患領域のひとつで、2018年には世界中の1,800万人以上の患者さんに維持療法として当社製品をお届けしました。アストラゼネカは、吸入配合剤を中心に、特定の疾患治療のアンメットニーズに応える生物学的製剤や、疾患原因を解明する革新的なサイエンスを通じて、喘息およびCOPD治療を向上させることを目指しています。
アストラゼネカは、呼吸器領域における40年の歴史をさらに発展させており、当社の吸入器技術はドライパウダー吸入器(DPI)、加圧噴霧式定量吸入器(pMDI)、ならびにエアロスフィア・デリバリー・テクノロジーなどに及びます。また、当社の生物学的製剤には、現在、重症喘息治療薬として承認され、重症鼻ポリープ症の治療薬として開発中のファセンラ(抗好酸球、抗IL-5受容体ɑ抗体)、および重症喘息の第III相試験を実施中で、米国食品医薬品局から画期的治療薬指定(Breakthrough Therapy designation)を受けている tezepelumab(抗TSLP抗体)が含まれます。アストラゼネカは、肺上皮組織、肺免疫、肺再生および神経機能に焦点を当てた、基礎疾患のドライバーを解明する研究に注力しています。
アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー、循環器・腎・代謝疾患、および呼吸器の3つの重点領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。当社は、100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはastrazeneca.com または、ツイッター@AstraZeneca(英語のみ)をフォローしてご覧ください。
日本においては、主にオンコロジー、循環器・代謝/消化器疾患、呼吸器疾患を重点領域として患者さんの健康と医療の発展への更なる貢献を果たすべく活動しています。当社についてはastrazeneca.co.jpをご覧ください。