高島屋史料館リニューアルオープン記念展 第2弾 「美をあきなう」
高島屋史料館「美をあきなう」
〔第I部〕美術部の創設
〔第II部〕アートの百貨店
■会 期 : 2020年9月1日(火)~12月13日(日)
〔第I部〕9月1日(火)~10月26日(月)
〔第II部〕11月7日(土)~12月13日(日)
■会 場 : 高島屋史料館(大阪市浪速区 高島屋東別館3階)
■開館時間 : 午前10時~午後5時(入館は閉館30分前まで)
■休館日 : 火・水曜日 ※9月1日(火)2日(水)は開館
※10月29日(木)~11月6日(金)は展示替のため休館
■入館料 : 無料
高島屋は明治の初めより、染織品の下絵を依頼していた京都の画家たちと深い結びつきがありました。1909年(明治42)年、高島屋初となる美術展覧会を開催。これを契機として美術部(美術品の展示・販売部門)を創設しました。美術部は画家たちの新作展覧会を次々に開催し、作品は美術を愛好する人々に販売してきました。
本展では、110年以上もの長きにわたり、人々と美術を近づけてきた高島屋美術部、そして企業としての芸術文化への取り組みについて、さまざまな作家との交流エピソードと共に約90点の美術品や資料を展示し、ご紹介いたします。
※本展は会期を第I部(戦前)、第II部(戦後)に分け、展示作品・資料を大幅に入れ替えて構成します。
<アレ夕立に>(部分)竹内栖鳳
1909(明治42)年 (第I部展示)
<高島屋美術部>富岡鉄斎1919(大正8)年頃 (第I部・II部展示)
現在の高島屋大阪店美術画廊の表看板の原書。
第I部 美術部の創設 会期:9月1日(火)~10月26日(月)
もらったもの」、「高島屋のために描き下ろしてもらったもの」を展観することにこだわり、日本画、洋画、工芸といった幅広い分野で多くの美術家との関係を築いてきました。美術部創設の背景とその活動について、紹介いたします。
<浴後>北野恒富 京都市美術館蔵 1912(明治45)年
(期間限定展示)10月1日(木)~26日(月)
1912(明治45)年に開催した「現代名家風俗画展」出品作。
<富岡鉄斎書簡>富岡鉄斎
年未詳8月14日 飯田新七宛 (第I部展示)
近代日本画壇の巨匠富岡鉄斎の晩年の個展はほとんど高島屋で開催し、画集も出版したので、「高島屋の鉄斎」といわれたほどでした。書簡は、飯田新七より珍しい果物が到来した礼を述べるもので、料紙は、自ら描いた下絵を木版刷りし巻紙にしたもの。老い衰えた身ではすべてのことが不自由で、ただ一室に座りいただいた珍しいものを眺めて楽しんでいると書いてあります。また、鉄斎のもとに到来した防虫剤を飯田家秘蔵の品々の虫除けに少々進呈すると記されています。
第II部 アートの百貨店 会期:11月7日(土)~12月13日(日)
高島屋美術部は創設以来、次々と季節にちなんだ課題展、個展、グループ展などを開催し、当時の新進画家の登竜門としても、大きな役割を果たしました。各店に画廊やギャラリーを開設し、現在に至るまで多くの作家たちと交流しています。
平成に入ってからも、様々な展覧会で話題を呼びます。1996(平成8)年、「連画」という試みが行われました。連画展は日本古来の連歌をヒントにした、美術評論家・米倉守の企画によるグループ展です。日本画家・洋画家各6名が参加し、歌を詠みつぎ作品を制作。それぞれの作品は独立しつつも詠まれた連歌とそこから生まれる絵画表現の連続性の中に、協力と競争からなるコラボレーションの成立を狙いました。この画期的な試みは注目を集め、1999(平成11)年にも同じメンバーで第2回連歌展を開催しています。
<われ巴里想う虹のかけ橋>中島千波
1996(平成8)年(第II部展示)
<宙に吾姿夢見し平面画>大津英敏
1996(平成8)年(第II部展示)
また、高島屋は美術品の販売にとどまらず、時代の先端を行く芸術に共感し、自らの事業を通じてそれを広め、支援してきました。芸術文化に関わる高島屋の事業を紹介いたします。
昨今、近年国際化や情報化の進展に伴う社会環境の変化により、精神的・文化的な豊かさがより求められるようになる中、有能な作家の発掘支援と豊かな芸術文化の創造をめざし、1990(平成2)年に「公益信託タカシマヤ文化基金」を設立。新鋭作家個人への助成、および美術文化の発展に寄与した団体への助成を行っております。
<世果報島・姉島>徳丸鏡子
2013(平成25)年 第II部展示
徳丸鏡子さんは、2012(平成24)年に、
第23回タカシマヤ美術賞を受賞されています。
ホームページにて、ギャラリートークや美術部顧問による関連動画を公開
https://www.takashimaya.co.jp/shiryokan/
特別展示 昭和の名作曲家、古関裕而 直筆の楽譜
◆アーカイブヴス展示室
1960(昭和35)年、株式会社設立40周年を記念して制作された社歌。「当代第一級のベストコンビ(作詞 藤浦洸・作曲 古関裕而)」による社歌は、「歌詞は過去・現在・未来の三部作からなり、曲は明るい希望に満ち、歌う者の心に自然に躍動するものを感じさせながらも気品のあるメロディ」であると発表されました。とくに、百貨店という職場をふまえ男女二部合唱ができるように作曲されていることは、社歌としては新しいスタイルであったといいます。
NHK連続テレビ小説「エール」の主人公のモデル、古関裕而さん直筆の楽譜を今回初展示いたします。
【高島屋史料館の新型コロナウイルス感染症拡大防止策について】
○感染防止への取組み
・館員の健康管理の徹底 ・館内の清掃、消毒の徹底 ・「飛沫感染防止シート」等の設置
・館内換気の実施 ・混雑時の入館制限
○お客様へのお願い
・少人数でのご来館をお願いします。
・ソーシャルディスタンスの確保にご協力ください。
・入館時は、検温・手指の消毒へのご協力をお願いします。
・マスク着用のうえ、展示室内での会話はお控えください。
・体調がすぐれない場合や発熱がある場合などはご来館をお控えください。