オンライン診療の利用は昨年同月比で17%上昇、セカンドオピニオン利用は一定需要で横ばい傾向に

~セカンドオピニオン普及までの3つのハードルと、オンライン診療活用のメリット~

 株式会社メドレー(以下、メドレー)は、2017年からオンライン・セカンドオピニオン普及のための活動を行っており、現在は全国で120以上の医療機関がメドレーの提供するクラウド診療支援システム「CLINICS(クリニクス)」を使ってセカンドオピニオンを実施しています。
 今回は、「CLINICS」におけるオンライン診療の利用動向やオンライン・セカンドオピニオンの利用者数の推移などの最新の利用傾向から、セカンドオピニオンでの利用実態、さらに、実施までのハードルとセカンドオピニオンの普及を推進できる可能性があるオンライン・セカンドオピニオンについて紹介します。

■オンライン診療全体の利用は昨対比117%で増加、
 「オンライン・セカンドオピニオン」利用は一定需要により横ばい傾向に

 新型コロナウィルスの感染拡大をきっかけに、オンライン診療は人々の生活に浸透しつつあります。オンライン診療・服薬指導アプリ「CLINICS」の利用者実態では、オンライン診療全体での受診件数は5月の1ヶ月間を見ると、昨年同月比117%と増加しています。一方で、オンライン診療を利用した目的を見ると、セカンドオピニオンでの利用は昨年と今年を比較しても、ほぼ横ばいで推移しています※1。セカンドオピニオンには一定の需要があり、利用している層は顕在化しているものの、セカンドオピニオン自体の認知や後述するハードルなど、さらなる定着に向けてはいくつかの課題もありそうです。
 そもそも、セカンドオピニオンとは、「治療の進行状況、次の段階の治療選択などについて、現在診療を受けている担当医とは別の医療機関の医師に『第2の意見』を求めること」で、「患者さんが納得して治療を受ける」ためにとても大切な仕組みです。複数の医師に話を聞くことに違和感を感じる方もいるかもしれませんが、日常生活に置き換えて考えれば、悩んだ時や大きな決断をするときに家族や友人など複数の人に相談することは珍しくありません。
 また、病気の治療に前向きに取り組むためには、たくさんの選択肢の中から自分の治療方針についてきちんと理解し疑問点を払拭した上で、納得して治療を選択することが大切です。そのためにセカンドオピニオンが重要な役割を果たします。
 しかし、国からも実施が推奨されているがん患者におけるセカンドオピニオンでは、受診率はがん患者全体の2割以下に留まるという調査結果が出ています。がん治療においては、2022年に厚生労働省ががん診療連携拠点病院等へ向けた指針で、「医師からの診断結果や病状の説明時及び治療方針の決定時等において、すべてのがん患者とその家族に対して、他施設でセカンドオピニオ ンを受けられることについて説明すること。」※2と定めて通知するなど、国も推進する姿勢を示していますが、国立がんセンターが行った調査では、2018年時点でがん患者で実際にセカンドオピニオンを受けた人の割合は全体の19.5%に留まっているのが現状です※3。
※1調査対象:オンライン診療・服薬指導アプリ「CLINICS」利用者
※2厚生労働省 がん診療連携拠点病院等の整備に関する指針
※3厚生労働省 患者体験調査報告書平成30年度調査


■セカンドオピニオン受診における3つのハードル
 実施率が低い理由には、一般的にどのようなものがあるのでしょうか?

ハードル①:どこに、どうやって受診すればよいかわからない
 セカンドオピニオンが利用される主なケースとして、がんや大きな手術などがあげられます。すべての病院がすべての疾患のセカンドオピニオンを実施しているわけではなく、「がんのセカンドオピニオン」といっても「大腸がんに強い」「手術に強い」「遺伝子医療に強い」など、病院によってさまざまな特徴があります。自分の住んでいる地域のどの病院で受けられるのか、どうやって受診すればよいのかを自分で調べるのには労力がかかり、「セカンドオピニオンを受けたくても、具体的な病院の探し方や実際の受け方が分からない」というのが、多くの方の最初のハードルとなるようです。

ハードル②:主治医に言い出しにくい
 セカンドオピニオンを受けるには、主治医にこれまでの治療の経過や検査結果などを記載した「診療情報提供書」という書類をだしてもらい、セカンドオピニオン受診先に提出することが必要です。主治医に依頼することで、治療方針に不満があると思われてしまうのではないかと考えたり、忙しそうでお願いするタイミングがないといった理由から、言い出すことができない患者さんは多いようです。
 セカンドオピニオンは「主治医に不満があるときに行う」「病院や担当医を変える前提である」と誤解されがちですが、本人もしくは家族の病気や治療方針について、主治医以外の人の話も聞いて、より深く理解し納得するためのものであり、主治医に不満があるから行うというものではありません。受けた結果、主治医と同じ治療方針が提示され、もともとの病院で治療を継続することも多くあります。同じ治療方針であっても別の医師からの視点で説明を受けることで理解が深まり、結果として治療に前向きに取り組めるようになるなど、他の医師の意見を聞いた上で、再び主治医と一緒に治療をしていくことが、セカンドオピニオンの目的のひとつでもあります。
 もちろん、患者の権利として、セカンドオピニオンを受けた結果、他の病院に移る選択をするケースもあります。

ハードル③:お金と時間がかかる
 病気で体力や免疫力が落ちていたり、入院中だったりと、セカンドオピニオンを受けるために遠くの病院まで移動すること自体が大変な場合があります。また、家族にとっても、会社を休んで付き添わなければならないなど、負担がかかることがあります。自身の病気に関する専門医が近隣にいない場合には、遠方の病院までいくための交通費や宿泊費などの費用負担が大きくなることもあり、セカンドオピニオンは体力、費用、時間などの面でかかる負担が、受診をためらう理由になってしまうこともあるようです。

■オンラインでセカンドオピニオンをもっと身近に。そのメリットとは?
 セカンドオピニオンに関心がありながらも受診に至らない背景には様々なハードルがありますが、課題解決のひとつの方法として、オンライン診療を活用したオンライン・セカンドオピニオンがあります。

メリット①:お金や時間の負担を減らすことができる
 オンラインであれば自宅や入院中の病院にいながら、遠くの病院の医師に相談をすることができます。自分が気になっている治療を専門とする病院が遠くにあったり、専門性が高くて日本で数施設しか病院がないような場合でも、いま住んでいる場所から距離に妨げられずに意見を聞くことができます。

メリット②:リラックスした状況で話ができる
 患者にとっても付き添いの家族にとっても、初めての病院に行き、初めての医師と話すのは緊張を伴います。色々と質問したいことがあるのに、緊張や「医師が忙しそうだったから」と遠慮してしまって十分に質問ができなかった、という話も聞くことがありますが、オンラインであれば自宅などいつもの環境でリラックスしながら話をすることができます。
 移動が大変な患者さんはオンラインで、対面で医師の話を聞きたい家族は対面で、といったように、状況によってオンラインと対面を合わせたハイブリッド式のセカンドオピニオンを実施している病院もあります。

■オンラインで、セカンドオピニオンをもっと身近に。メドレーの取り組み
 メドレーでは、2017年からオンライン・セカンドオピニオン普及のための活動をしてきました。最初は数施設しかないところから始まり、現在では全国で120以上の医療機関が「CLINICSオンライン診療」を使ってセカンドオピニオンを実施しています。メドレーでは、今後も、オンライン診療を活用したオンライン・セカンドオピニオンの浸透を通じて、納得のいく医療の実現を目指していきます。

【「CLINICS」について】
クラウド診療支援システム「CLINICS」は、電子カルテ/レセコンといった医療機関における基幹システムに加え、予約/問診/オンライン診療といった周辺業務の効率化も支援するシステムです。
対面診療/オンライン診療を問わず、「予約・問診・診察・会計」がシームレスに繋がった診療体験を患者に提供し、医療機関の診療プロセス全体をワンストップで効率化します。

・CLINICSオンライン診療
離れた場所にいる医師と患者をビデオチャットでつなぐ「オンライン診療・相談」をスムーズに実施するための各種機能を備えた、導入実績No.1のオンライン診療システムです※。2016年2月の提供開始以降、全国の診療所や大学病院などで幅広く導入されています。
https://clinics-cloud.com/online
※出典元:富士キメラ総研「ウェアラブル/ヘルスケアビジネス総調査 2023」(2021年実績)

・オンライン診療・服薬指導アプリ「CLINICS」
インターネットを通じて、自宅や職場からいつもの医師との診察、薬剤師との服薬指導を受けることができるサービスです。診察料・お薬代などはクレジットカードで決済され、オンラインで処方されたお薬はご自宅などに直接届けられます。
https://clinics-app.com

<株式会社メドレーについて>
メドレーは、エンジニアと医師・医療従事者を含む開発チームを有し、「医療ヘルスケアの未来をつくる」というミッションのもと、インターネットサービスを提供しています。現在、より良い医療・介護の実現に向けて、以下のサービスを展開しています。
患者向け「オンライン診療・服薬指導アプリCLINICS」 https://clinics-app.com
診療所・病院向け「クラウド診療支援システムCLINICS」 https://clinics-cloud.com
かかりつけ薬局支援システム「Pharms」 https://pharms-cloud.com
クラウド歯科業務支援システム「Dentis」 https://dentis-cloud.com
医師たちがつくるオンライン医療事典「MEDLEY」 https://medley.life
医療介護の求人サイト「ジョブメドレー」 https://job-medley.com
オンライン動画研修サービス「ジョブメドレーアカデミー」https://jm-academy.jp
納得できる老人ホーム探し「介護のほんね」 https://www.kaigonohonne.com
退院調整業務支援サービス「れんけーさん」 https://renkei-san.com
本件に関するお問合わせ先
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<本件に関するお問い合わせについて>
株式会社メドレー 広報
【E-mail】pr@medley.jp 【TEL】03-4531-5674

株式会社プラップジャパン 
担当:真鍋、西川
【E-mail】medley_pr@prap.co.jp
【TEL】080-9815-9173(真鍋)070-2161-6961(西川)

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この企業の情報

組織名
株式会社メドレー
ホームページ
https://www.medley.jp/
代表者
瀧口 浩平
資本金
4,000 万円
上場
東証プライム
所在地
〒106-6113 東京都港区六本木6-10-1六本木ヒルズ森タワー13F
連絡先
03-4520-9823

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