~発話内容の解析から個人や組織の創造性が生まれるプロセスを調査~
株式会社リコー(社長執行役員:大山 晃)は、株式会社博報堂(代表取締役社長:水島正幸、以下博報堂)が設立した、未来創造の技術としてのクリエイティビティを研究・開発し、社会実験していく研究機関である「UNIVERSITY of CREATIVITY(ユニバーシティ・オブ・クリエイティビティ)」(以下 UoC)と、アートアンドプログラム株式会社(代表取締役社長:リーダー アレキサンダー、以下アートアンドプログラム)と共同で、世代や専門を超えた越領域対話における集合創造知の生まれ方を研究する実証実験プロジェクトを始めます。なお本日より、創造性の研究に関心があり、本プロジェクトに賛同し、ディスカッションおよび分析のプロセスへ参加していただける参加者を若干名募集いたします。詳細は特設ページ(
https://uoc.world/mandala/details/?id=w15aenahv9fc)をご覧ください。
いま、生成系AIの劇的進化により、未来をシミュレーションする手段は爆発的に増えています。それと同時に、人間が持っている夢想する力や、非連続な未来やまったく新しいアイデアを大胆に描き出す創造性がより求められています。このような時代背景のもと、UoCの持つ創造性研究を通じて得てきた知見と、リコーおよびアートアンドプログラムが開発した次世代会議室「RICOH PRISM」で使用している技術を活かし、多様な対話の中で人々の創造性はいつどのような場面で発揮され、新しいアイデアの創発につながっていくのかを共同で研究するプロジェクトを立ち上げました。
本プロジェクトでは、幅広い世代・専門領域から参加者を集め、UoCの企画・進行のもと、アイデア創発型のディスカッションを複数回実施します。参加者は、リコーとアートアンドプログラムが開発した専用のセンサータグを装着し、発話内容や発話量を収集。その内容を自然言語処理の技術を用いて解析しデータを可視化(データビジュアライゼーション)することで、複数回のディスカッションの中で発話内容や言語表現の概念体系(モダリティ)がどのように変化し、どのような対話が行われた時に非連続なアイデアが生まれたのか、といったことを分析していきます。また、身体的な変化(頷きや姿勢など)などの情報も同時に取得することで、発話内容と行動の関連性も分析し、個人やチームの創造性が発揮される対話のプロセス、新たなアイデアが生まれる対話のプロセスの解明を目指します。今回の研究を通じて、対話を起点に社会や産業の非連続成長の源泉となる未来を描き出す方法や、人々の創造性を発揮する社会の実現に向けて取り組んでまいります。
リコーは2023年4月に企業理念である「リコーウェイ」を改定し、わたしたちの使命と目指す姿に「"はたらく"に歓びを」を位置付けました。業務の効率化や生産性向上を超え、はたらく人が人ならではの創造力を発揮することで、充足感や達成感、自己実現の実感につながる、“はたらく”の変革をお届けすることが使命であると考えます。今回の共同研究は、その実現に向けた取り組みの一つとなるものです。リコーは本研究を活かし、世界中の働く人に「はたらく歓び」を届け、働きがいと経済成長が両立する持続可能な社会への貢献を目指します。
UoCは「We are ALL born Creative.すべてのニンゲンは生まれながらにして創造的である。」をフィロソフィーに掲げ、ひとりひとりが創造性を発揮できる社会づくりを目指しています。最適化や合理化が優先される時代潮流の中で、個人がもつ創造力のエネルギーは矮小化され、加速する変化の中で埋没してしまっています。UoCは、個人がもつ多様な創造力を可視化し、他者の創造力とぶつかり混ざり合うことで、非連続な創造知を生み出す研究を開港時に立ち上げました。本プロジェクトはこの研究の一環として、「非連続な未来を描き出す越領域対話のあり方の解明」に焦点を当てて共同で研究を行います。
アートアンドプログラムは、プログラミングという技法を用いて、アートを行うクリエイターの会社です。都内に構えたラボでは、ものづくりの始まりから仕上がりまですべての工程を一貫して行える環境を整え、アーティストとして美しさを追求しながら日々新しいハードウェアやソフトウェアの開発を行っています。今回の共同研究では、多彩なセンシング機能と身につけやすさを両立したウェアラブルデバイスの開発を通して、人と人との新しいコミュニケーションのかたちを創造することを目指します。
■創造性のビジュアライズ(イメージ)
ひとりひとりが持っている専門性や興味関心領域、どんな未来を描きたいのか、言語体系や概念構築を可視化したものです。複数回のディスカッションの中でどのような対話が行われた時に非連続なアイデアが生まれるのかも可視化、分析していきます。
■参加者募集概要
【実施内容】
幅広い世代・専門領域から参加者を集め、アイデア創発型のディスカッションを複数回おこないます。発話内容を自然言語処理の技術を用いて分析することで、どのような創造的な対話から非連続なアイデアや企画や生まれたのか、集合創造知が育まれるプロセスを可視化します。
【各社の役割】
UoCは、本実証実験におけるアイデア創発型のディスカッションの企画設計および運営します。多様な分野の専門家を集めて越領域対話を行うセッションや「創造性ゼミ」を開催してきた知見を活かし、世代や専門を超えた創造力を引き出します。
リコーとアートアンドプログラムは、同社が開発した次世代会議室「RICOH PRISM」で使っている技術とデバイスを提供します。専用のセンサータグを身に着けることによって、発話内容や発話量、うなずき等のボディランゲージの度合いなど自動収集します。収集したデータは、PRISMの技術を応用して分析し、それら活動データは、専用Webサービスで可視化し、チームの状況をフィードバックします。
【実施日程:全4回】
第1回:8月22日(火)18:30~21:00
第2回:8月31日(木)18:30~20:30
第3回:9月5日(火) 18:30~20:30
第4回:9月12日(火)18:30~20:30
【会場】
UNIVERSITY of CREATIVITY TOKYO Campus
(東京都港区赤坂5-3-1 赤坂Bizタワー 23階)
【募集人数】
最大8名(予定)
※応募多数の場合は、ご提出いただく課題をもとに選考を実施させていただきます
【参加条件】
・本プロジェクトの趣旨に賛同いただける方
・上記4回全て、会場までお越しのうえご参加いただける方(オンライン参加はできません)
・年齢や性別、職業等による制限はございません
【申込み受付期間】
7月14日(金)11:00 ~ 7月28日(金)17:00
【申込みページ】
https://uoc.world/mandala/details/?id=w15aenahv9fc
【注意事項】
・ご参加いただくにあたり、発話内容解析のため、リコーの「RICOH PRISM」専用サイトへご登録いただきます
・当日は、発話および行動情報を収集するためのセンサータグを装着いただき、越領域のディスカッションに参加いただきます