東日本電信電話株式会社北海道事業部(北海道事業部長:阿部 隆、以下「NTT東日本」)は、富良野市において、株式会社NTTデータが開発中のスマートディスプレイを使ったシニア向けサービスを活用し、高齢者の見守りや新たなコミュニティ形成を目的とする実証実験を始めます。
NTT東日本は、地方創生人材支援制度デジタル専門人材を富良野市に派遣し、まち・ひと・しごと創生総合戦略の策定・実行、および地域課題の解決を図る施策の推進をサポートしていますが、その施策の1つとして、本実証では富良野市内の住民19人にスマートディスプレイの配布サポートを行います。
住民はスマートディスプレイを使い、キャラクターとの会話やコンテンツを楽しんだり、住民間やご家族とのテレビ電話、オンラインイベントに参加し、NTTデータは、スマートディスプレイによる自治体、地域福祉(民生委員・高齢者施設)と住民間のコミュニケーションや見守りの有効性を検証します。
1.背景
富良野市では、ICTの恩恵を市民誰もが享受できるデジタル社会を目指し「ひと・モノ・情報がつながるスマートシティ富良野」の実現に向け検討を進めています。
しかし、既存の仕組みではオンラインを使った高齢者とのコミュニケーションが難しいことや、新型コロナウイルス感染症の影響で高齢者が在宅で過ごす時間が長くなり、運動や会話の減少や体力の低下などが課題となって、対面にて地域コミュニティの集まりが開催できず、コミュニティ自体の継続が難しくなっていました。
これらの課題解決のため、今回スマートディスプレイを使ったサービスを活用し、高齢者の体調管理の支援やコミュニティの維持と孤立を防ぎ、感染症や自然条件に左右されない支援の環境を整理することを目的します。
図1:キャラクターとの会話による健康確認
図2:テレビ電話によるオンラインコミュニケーションの様子
2.実証実験の概要
本実証では、民生委員と60代~80代の高齢者と高齢者向け1施設にスマートディスプレイを配布し、開発中のサービスとしてスマートディスプレイを用いたオンラインイベントの実施・高齢者の見守り・会話による健康促進機能を提供します。ボイスタは、面倒な設定や操作を家族の方が実施しなくても、遠隔でシニア対応のプロフェッショナルがきめ細かにサポートできるほか、高齢者の方が音楽やラジオを聴くことや、スマートディスプレイが話し相手になってくれること、キャラクターとの会話や、ご家族とのテレビ電話やオンラインイベントに参加します。
それを緩やかに見守ることでシニアライフを豊かにしていきます。
家族・自治体・地域福祉(民生委員・高齢者施設)は、スマートディスプレイの利用状況や健康確認結果の通知を受け取り、高齢者の見守りに活用します。
また、利用者へインタビューを実施し、使い勝手やオンラインコミュニティの有効性について検証し、サービスにフィードバックします。
・期間:2021年11月1日(月)~2022年1月31日(月)
・検証対象:富良野市の民生委員・高齢者19名、高齢者向け1施設
・提供機能:お知らせ、動画コンテンツ配信、健康確認、イベント開催
3.今後について
NTT東日本は、課題の検証やユーザーのフィードバックを受けサービスや運用方法などの改善・利用者の拡大などを視野に、本格導入について検討していきます。