ストップモーション・アニメーションのスタジオビンゴが「Form 3」を導入し、ハイクオリティな人形制作のデジタル化を加速

~これまでの3Dプリンタでは実現できなかった微細なパーツの造形も可能になり、品質向上とワークライフバランスの最適化を実現~

強力で身近な3Dプリントシステムを提供するFormlabsは、株式会社スタジオビンゴ(代表取締役社長:土田ひろゆき、本社:東京都小平市)が、ストップモーション・アニメーションの制作にFormlabsの光造形(SLA)方式でLFS技術※を搭載した3Dプリンタ「Form 3」を活用していることを本日発表しました。

スタジオビンゴはキャラクタデザインの企画から造形、アニメーション撮影を手掛けています。同社がこれまで手掛けた作品は児童向け教育番組やテレビCM、企業・団体やアーティストのプロモーション映像など多岐に渡ります。
ストップモーション・アニメ-ションに使用する人形は、職人が1つずつ手作りで制作するのが一般的だったために分業化が難しく、個々の職人が制作作業にかかりきりになるという状況や、作品の破損や制作ミスなどから発生する修正時間などから、長時間労働に陥りやすい状況にありました。限られた期間で作品のクオリティを最大限に追求する同社では、制作環境のデジタル化を進めるに当たって高精細な光造形方式3Dプリンタの導入がこの様な状況を打開すると確信し、検討を進めていました。

スタジオビンゴは2017年に「Form 2」を2台導入し、2019年には「Form 3」を2台追加し、計4台を運用しています。人形の造形には「Grey Resin」や「Clear Resin」を活用し、「Form 3」導入以降は、人形のまぶたや眼など、より一層小さく薄いパーツの造形も可能になりました。これにより、日中はデータ作成や造形後の後工程作業、撮影を集中的に行い、夜間に3Dプリントを行う業務フローが確立し、職人が制作にかかる時間を大幅に短縮しました。加えて、デジタル化したワークフローと高精細な3Dプリント技術により、飛躍的な品質向上にも成功しました。
※LFS技術…Low Force Stereolithographyの略。造形中に造形モデルにかかる荷重を低く抑えることで、高精細で正確な造形を実現する3Dプリント方式のこと。


4台が常時稼働するスタジオビンゴの「Form 2」と「Form 3」

スタジオビンゴがストップモーション・アニメーションの制作に「Form 3」を採用したポイント
・細部の表現も損なわない造形品質と高い成功率
高精細な光学機構を搭載するため、造型物の表面は滑らかで美しく、細部の表現力が不可欠な人形にも十分な品質。微細なパーツも確実に造形できることにより、手作業でなければ制作できなかった薄く、小さなパーツにも適応可能。
・データ読み込みから造形に至るまで、優れた使い勝手
日本語にも対応した3D プリントソフトウェア「PreForm」は、3D モデルを最適なプリント位置に自動配置する機能や、サポート構造の自動生成機能などを備え、出力の準備が容易。複数台での同時運用でも、準備や設定に手間取ることなく造形可能。
・さまざまな用途に対応する多種多様なレジン
素材となるレジンには、標準的な性質のスタンダードレジンのほか、耐衝撃性や耐候性、耐環境性、ゴムのような柔軟性などさまざまな特性を持つエンジニアリングレジンなど、他の光造形3D プリンタを圧倒する豊富なレジンを用意。これにより人形のパーツはもとより、撮影に使用する治具を一点モノの金属加工品から置き換えることが可能。


「Form 3」で造形した象のフィギュアとパーツ群


人形を支える治具の製作にも「Form 3」が活用されている。写真の治具は人形がジャンプする際の動きを維持するためのもので、Tough Resinを使うことで金属パーツと比較しても遜色のない強度が保たれている

株式会社スタジオビンゴ 代表取締役社長 土田ひろゆき氏のコメント
それまで手作業だった人形や撮影用の治具を、3Dプリントに置き換えることによって、制作時間が大幅に短縮でき、さまざまな検証に時間をかけられるようになりました。「Form 3」導入以降は微細なパーツも造形でき、限られた製作期間でもデータや造形物に対して十分に検証する時間を確保することができ、繁忙期でもワークライフバランスを十分に確保できるようになりました。
「Form 3」と豊富なレジン郡には、人形の表現の幅を高める可能性を強く感じています。今後も活用方法を開拓していきながら、進化し続けるFormlabsにワクワクし続けたいと思います。

スタジオビンゴについて
株式会社スタジオビンゴはストップモーション・アニメーション(パペットアニメーション、クレイアニメーションなど)の制作をメインに、キャラクターデザインの企画・立体造形、雑誌媒体のイラスト立体造形など幅広く活動しています。
ストップモーション・アニメーションを撮影するためのカメラ、照明などの撮影機材を備え、人形や背景美術セットを造形するめのレーザー加工機、3Dプリンターなどを社内に設置し、社内でストップモーションアニメーションの企画・造形からアニメーションの撮影までを一貫して行っています。

Formlabs について
Formlabsは利用可能なデジタル製作技術の幅を広げ、誰もが簡単にものづくりができるようにします。マサチューセッツ州サマービルに本社を置き、ドイツ、日本、中国、シンガポール、ハンガリー、米国ノースカロライナ州にオフィスを持つFormlabsは、世界中のエンジニア、デザイナ、メーカおよび意思決定者が求めるプロフェッショナル向け3Dプリンタを提供しています。Formlabsの製品には、光造形(SLA)方式の最新技術であるLow Force Stereolithography(LFS)™ 3Dプリント技術を搭載したForm 3、Form 3BおよびForm 3L、Form 3BLプリンタ、後処理ソリューションであるForm WashおよびForm Cure、Fuse 1 SLS 3Dプリンタ、Form Cell製造ソリューションなどがあります。また、Formlabs Factory Solutionsを通じて、要求が厳しく、発展しつつある産業用途に必要とされる適応性と汎用性を提供し、未来の工場へ革新する支援をしています。さらに、Formlabsは、業界最高クラスの3Dプリント用ソフトウェアに加え、3Dプリントの可能性を広げるさまざまな高性能素材も独自に開発しています。

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この企業の情報

組織名
Formlabs株式会社
ホームページ
https://formlabs.com/jp/
代表者
マキシム ロボフスキー
上場
非上場
所在地
〒140-0001 東京都品川区北品川3-6-9 北品川369ビル 1F
連絡先
03-6718-4004

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