放送局やプロダクションの課題に対応した最新のソリューションを展示
報道発表資料翻訳
2013年4月9日
[2013年4月8日 米国ネバダ州ラスベガス発]
テクトロニクスは、4月6~11日に開催される「全米放送機器展2013(National Association of Broadcasters、以下NAB2013)」に出展し(ブース番号:N609)、放送局が直面している、増加し続けるビデオ・コンテンツのモニタリング課題に対応する最新のソリューションを展示します。
新技術の登場によって番組の受信/視聴方法が変化している今日、コンテンツの品質検証も、制作、ポストプロダクション、放送の各ステージにおいて十分なモニタリングが求められています。この課題に対応するため、テクトロニクスは、”Enabling Quality Content from Production to Distribution & Delivery” (制作から送出、配信まで、コンテンツの品質管理を実現) をテーマにNAB 2013に出展します。カラー・グレーディングに最適化された最新のラスタライザ、ファイルベースのビデオ品質管理、ビデオ・ネットワーク・モニタリングなど、新製品、最新技術を紹介します。
<新製品WFM/WVR5250型 - HDMI/HDCP接続が可能な業界唯一の波形モニタ>
新製品のWFM5250型波形モニタ、WVR5250型波形ラスタライザ は、HDMI-HDCP(High Definition Multimedia Interface – High-bandwidth Digital Content Protection)入力に対応する業界初の製品です。放送局、ビデオ・サービス事業者はこの新製品によってSTB(セットトップ・ボックス)やブルーレイ・プレーヤのビデオ/オーディオ出力品質を直接モニタリングすることができます。HDMI-HDCP入力機能を持つWFM/WVR5250型が登場するまで、放送局やビデオ・サービス事業者は、コピー・プロテクションされたコンテンツについて、STB、ブルーレイ・プレーヤなど、民生機器のHDMI端子の出力からビデオ信号品質をモニタすることはできませんでした。このユニークな機能により、WFM/WVR5250型は、信号取込み、ポストプロダクション、適合性モニタリングにおいて最も包括的で、軽量、コンパクトなポータブル・ビデオ/オーディオ・テスト・ツールとなりました。また、HDMI-HDCPでコンテンツを復号することは、視聴者のQoE(体感品質)を客観的に測定したり、大画面の液晶/プラズマ・ディスプレイのHDMIインターコネクトによる放送/規制規格への適合性を確認したりするなど、ビデオ・サービス事業者にとって重要な機能です。
<新製品PQA600A型による業界初、HDCP暗号化コンテンツのピクチャ・クオリティ解析>
PQA600A型は、HDMI-HDCPインタフェースを搭載した業界初のピクチャ・クオリティ・アナライザです。HDMI-HDCPサポート機能により、従来測定することが出来なかったDVDやブルーレイ、デジタル・テレビ放送など、暗号技術で保護されている映像データをHDMIインタフェースからアクイジションすることが可能になりました。これにより、マスター映像の品質が、ヘッドエンドから放送ネットワークを経由した民生用受信機の受信端において、どの程度影響を受けているか測定できます。
<新しいアーキテクチャを採用し、業界で最も信頼性の高いコンテンツQC、補正ソリューション、ワークフローの最適化を提供するCerify(R)>
今日のファイルベース・ワークフローは、多様なコーデックと増大するコンテンツの処理に対応しなければならないという課題に直面しています。このため、サービス事業者のワークフローは24時間×365日連続稼働できる環境が求められています。このニーズに対応するため、テクトロニクスはCerifyビデオ・コンテンツ自動検証システムのソフトウェア・ソリューション(Enterprise)に、高度な冗長性を持たせたバックアップ・システム(High Availability)を構築しました。これによりCerifyを構成するシステムのコンポーネントについて冗長性が向上し、スーパーバイザーが故障した場合でも、バックアップのスーパーバイザーにデータベースを含めた監視業務を引き継ぐことができるため、24時間×365日運転が可能になります。
さらに、テクトロニクスは、インジェスト・ポイントから再生/アーカイブ/配信ポイントまで、作業フローにおけるコンテンツに関わる時間を抑えたいというお客様のニーズにも対応します。テクトロニクスはDolby社と協力し、Dolby(R) DP600のオーディオ・ラウドネス補正技術をCerifyに組込みました。これにより、ビデオ配信サービス事業者は、作業フローに要する時間を短縮して作業フローの複雑さを軽減し、資産コストを抑えることができます。この新しい機能により、Cerifyは、A/85規格またはEBU R128オーディオ・ラウドネス規格で規定されている、アメリカのCALM(Commercial Advertisement Loudness Mitigation)Act(商業広告音量軽減法案)に対するオーディオ・コンテンツの適合性を検証し、オリジナル・ファイルのオーディオを自動的に補正、リマルチプレクスすることができます。
業界で開発が著しいもう一つの分野に、OTT(Over The Top)ビデオ配信サービスのユビキタス性があります。このサービスは、ABR(Adaptive Bitrate)ストリーミング技術により、インターネットのベストエフォート配信特性に対して最適なビデオ配信が可能になるため、QoEが大幅に改善されます。ABR/OTT配信メカニズムによるビデオ・コンテンツ配信に対応するため、テクトロニクスはCerifyでApple HTTP Live Streaming(HLS)およびMicrosoft HTTP Smooth Streaming(HSS)テスト・サポートを開発しました。この新しい機能により、サービス事業者はHLS、HSSによる配信前のABRトランスコード・コンテンツが確認できます。
<Sentryによる10Gネットワーク・ビデオ品質のモニタリング>
Sentryは、ビデオ配信サービス事業者の10ギガビット・ネットワークの3Gbps番組のQoS(サービス品質)、QoEを総合的にモニタリングするソリューションです。Sentryのモニタリング機能により、ビデオ配信サービス事業者はサービスに影響を及ぼすビデオ/オーディオ・エラーがネットワーク内のどこにあるのかを特定し、視聴者のQoEに影響を及ぼす問題の診断、補修に要する時間を大幅に短縮します。
<Sentry Edge IIによるQAMアクセス・モニタリング>
Sentryファミリに新しくSentry Edge IIが追加されました。それによってすべてのQAMアクセス・ポイントにおけるQAM 変調後の性能をモリタリングできるようになりました。Sentry Edge IIは、ハブ、ヘッドエンド、またはQAMが使用されるポイントにおいて、RF変調やトランスポート・ストリーム・エラーを検出します。ビデオ・サービス事業者は、問題が加入者に影響を及ぼす前に、RFを積極的にモニタするための情報を得ることができます。総合的なRF測定機能により、問題を容易に、すばやく、ピンポイントで検出します。最大41dBの高品質なMER(変調エラー率)測定は信号品質の劣化をすばやく検出するため、加入者に影響を及ぼす前に必要なアクションがとれます。Sentry Edge IIは、他のモニタリング製品に比べ、1台あたりより多くの数(4または8の2機種から選択)のチューナを装備できるため、エッジ・モニタリングのコストを抑えられ、ラック・スペースや電力コストの削減も可能です。
<放送局のリファレンス・ゼネレータ要件に対応した新製品SPG8000型>
最新の制作、ポストプロダクション、放送設備の同期要件では、複数のビデオ・フォーマットに、複数チャンネルの音声、ANCデータとともに、高い信頼性で対応する必要があります。新製品のSPG8000型マスタ・シンク/マスタ・クロック・リファレンス・ゼネレータは、シンク・パルス・ゼネレータ(SPG)機能とマスタ・クロック・リファレンス・ゼネレータ機能を併せ持ちます。豊富な機能を備えたSPG8000型は、時間設定可能なブラック・バースト(VITCサポート)とHDTV 3値シンク出力、リニア・タイム・コード(LTC)出力、ネットワーク・タイム・プロトコル(NTP)サーバ・サポート機能などを標準で装備しており、ビデオ放送、制作現場で求められるすべてのタイミング信号、同期信号を出力します。
SPG8000型は、Stay Genlock(R)機能などの特長ある機能を備えており、ほとんどの場合GENロック基準信号の瞬断に気付くことなく運用を継続できます。デュアル・ホットスワップ電源、リモート・モニタリング、操作性に優れたウェブベースのインタフェースを装備したSPG8000型は、最新の放送設備、中継車などによる製作現場、ポストプロダクションで重要となるタイミング/同期信号を提供します。
<テクトロニクスについて>
テクトロニクスは、計測およびモニタリング機器メーカとして、世界の通信、コンピュータ、半導体、デジタル家電、放送、自動車業界向けに計測ソリューションを提供しています。65年以上にわたる信頼と実績に基づき、お客様が、世界規模の次世代通信技術や先端技術の開発、設計、構築、ならびに管理をより良く行えるよう支援しています。米国オレゴン州ビーバートンに本社を置くテクトロニクスは、現在世界22カ国で事業を展開しています。詳しくはウェブ・サイト(www.tektronix.com/ja)をご覧ください。
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