学校法人関西学院は11月15日、カナダ在住の被爆者で2017年のノーベル平和賞授賞式でスピーチしたサーロー節子さんに、関西学院大学名誉博士学位と関西学院賞を授与することを決めました。2020年5月に西宮上ケ原キャンパスにて授与式を行う予定です。
サーロー節子さんは、本学の卒業生ではありませんが、本学と関係の深い広島女学院出身で、本学神学部を卒業し被爆者としての啓発活動をされていた谷本清牧師によって洗礼を受けてクリスチャンとなり、その影響もあって後の平和運動へと進まれました。また、関西学院中学部で1953年から55年まで英語教師だったジム・サーロー氏と結婚され、1958年から62年までジム・サーロー氏が宣教師として本学に再就任された際、宣教師館(現、オハラホール)に住んで生活されました。その当時、生徒との交流をはじめ、英語の指導等にも尽力していただきました。その時のことを、大きな感謝をもって覚えている本学の同窓がたくさんいます。
サーロー節子さんは1962年にカナダに帰国後、トロントYWCA、トロント市教育委員会で勤務。1975年にカナダの日刊新聞「トロント・スター」に「核兵器の完全廃絶」を訴える意見広告を掲載して平和運動家としての活動が本格的に始まり、カナダ国営放送で核兵器の非人道性を訴えるなどの核兵器廃絶運動に取り組まれました。そして2017年、創立時より所属する「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」がノーベル平和賞を受賞。その受賞講演を行い、2019年にはトロント大学より名誉博士号が授与されています。
関西学院は、経歴・活動ならびに本学との緊密な関係等を振り返るにあたり、サーロー節子さんに関西学院大学名誉博士学位ならびに関西学院賞を授与することがふさわしいと考え、決定いたしました。2020年5月に、本学西宮上ケ原キャンパスで授与式ならびに講演会等を行う予定です。内容等につきましては、2020年4月に改めてお知らせいたします。
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