北里大学東洋医学総合研究所は、外来受診者にオリジナルの「北里屠蘇散」を無料で配布し、新年の無病息災を祈願している。
東京都港区の北里大学東洋医学総合研究所は、年末恒例となった「北里屠蘇散(きたさととそさん)」の外来受診患者への無料配布を開始した。
この「北里屠蘇散」は、伝承の調合をベースに、現代人に合わせた矯味(きょうみ)を施し、何度も試作を繰り返して完成させた。生薬の香りが高いこの北里屠蘇散はファンが多く、「これを飲まないと一年が始まらない」との声も届く。正に師走の風物詩となった「北里屠蘇散」は、生活の中から健康作りを習慣化させるために、とても効果的な役割を果たしている。
さらに、北里大学東洋医学総合研究所では、四季折々のお茶の提供にも取り組んでいる。春には「ハッカ茶」を、夏には「枇杷(びわ)茶」を、秋には「菊花茶(きくか)茶」をエントランスで振る舞っており、年明けには「紫蘇(しそ)茶」を提供する予定である。
学祖・北里柴三郎博士は、医学生時代に『医道論』を著し、その中で「医の真の在り方は、大衆に健康を保たせ安心して職に就かせて国を豊に強く発展させる事にある。人が養生法を知らないと身体を健康に保てず、健康でないと生活を満たせる訳がない。(中略)人民に健康法を説いて身体の大切さを知らせ、病を未然に防ぐのが医道の基本である」と説いた。
わが国における東洋医学界をリードする北里大学東洋医学総合研究所は、漢方診療のエビデンス構築に努め、漢方診療の近代化を推進するとともに、学祖の教えを体現すべく、予防医療の大切さを国民目線で発信している。
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