【龍谷大学】花火が環境負荷に? 龍谷大学と柿木花火工業が共同研究で解決を図る 水に溶けて自然に還る「花火の玉皮」の開発に成功 

【本件のポイント】

・花火打ち上げ後に残る外殻(玉皮)の環境影響に着目し、水に溶けて自然に還る素材の玉皮を開発。
・株式会社柿木花火工業と龍谷大学先端理工学部 応用化学課程 中沖隆彦教授による共同研究成果。
・花火文化を化学の力で支え、琵琶湖をはじめとする自然環境へ配慮することで、サステナブルな社会づ
 くりに貢献。


【本件の概要】
 夏の夜空を美しく彩る花火。一方で、打ち上げ後に残るクラフト紙製の外殻(玉皮)の破片が、河川や田畑に落下し分解して無くなるまでに、長い時間がかかってしまいます。これに対して、株式会社柿木花火工業は、環境にやさしい花火の開発を目指し、「生分解性樹脂」を用いた玉皮の使用を提案してきましたが、生分解に時間を要する点が新たな課題となっていました。そこで、同社の「もっとエコな花火を」との思いから、高分子材料解析や環境調和型高分子の創製を専門とする先端理工学部 応用化学課程 中沖隆彦教授との共同研究に至りました。
 共同研究では、水に溶けて自然に還る素材である「水溶性樹脂」を一部利用した玉皮を開発。2025年3月には、龍谷大学瀬田キャンパスのグラウンドにて打ち上げ実験を実施しました。雨天後の観察では、破片の大半が3〜4日で溶解し、最終的に跡形もなく自然に還ることが確認されました。

「水溶性樹脂」の玉皮

中沖隆彦教授と研究室所属学生による研究の様子

 株式会社柿木花火工業では、今回の成果をもとに、昨年末より本格的な製造と販売を開始しました。すでに北海道・洞爺湖では打ち上げ実績があり、官公庁関連の案件で採用される例も出ています。また、2026年には、同社が携わる花火大会(長浜、彦根、東近江市、草津、大阪エリア)でも打ち上げを予定しています。また、2026年4月23日に、龍谷大学と株式会社柿木花火工業の共催で記者レクチャーを実施し、その後、長浜港出入口沖合にて「水溶性樹脂」の玉皮を使用した花火を打ち上げました。

左:株式会社柿木花火工業 代表取締役社長 柿木 博幸
右:龍谷大学先端理工学部 教授 中沖 隆彦




「水溶性樹脂」の玉皮を使用した花火の打ち上げの様子

 龍谷大学は、多様なステークホルダーとともに、地域課題や地球規模課題の解決に貢献する教育・研究活動を推進しています。今回の開発は、伝統的な花火文化と環境保全の両立を目指す試みとして、地域社会とともに歩み、持続可能な社会の実現に寄与する本学の姿勢を示す取り組みです。

【中沖隆彦教授のコメント】
 私のテーマである、環境にやさしい高分子材料の研究成果が実用化され、世の中の方に喜んでいただければうれしく思います。
 人々の生活や社会に欠かすことができない樹脂ですが、地球環境を守るためには、石油由来ではなく、ゼロカーボンやバイオマス、生分解性樹脂への代替が急務です。最近、大手ファストフード店に生分解性樹脂製のストローが導入されましたが、コストをはじめ、より身近な存在になるには、まだ課題があります。
 とはいえ、循環型材料のニーズも多く、研究の重要性や研究者への期待も高まっています。バイオマス由来の樹脂によるゼロカーボンサイクルを確立するために、学生とともに研究に打ち込んでいきます。

【株式会社柿木花火工業のコメント】
 日本では、花火は夏の風物詩の一つとして、昔から多くの人に親しまれてきました。現在では、各地で大規模な花火大会やコンテストが開催されています。
しかし、その裏で玉皮等の残骸が発生していることはあまり知られていません。花火の原料には紙などさまざまなものが使われています。これらの原料は花火が燃焼する際に一緒に燃えるのですが、一部が燃え尽きず燃えカスとなって地上に降ってきます。
 花火は今後も多くの人々に喜びや感動を与えられるものだと願っています。これからも新作花火やエコ花火の開発を更に進め、観衆一人ひとりに満面の笑みで楽しんでいただける花火を作っていきたいと考えています。そして、花火の魅力をより多くの人に知ってもらいたいです。

【龍谷大学の取り組み】
 龍谷大学は、持続可能な社会の実現に寄与すべく、2023年度に「ネイチャーポジティブ宣言」を発出し、2024年度には「サステナビリティ基本方針」を策定するなど、さまざまな取り組みを推進しています。
(詳細)https://www.ryukoku.ac.jp/about/activity/global_warming/index.php

【瀬田キャンパスが目指すグリーン・コレクティブ・インパクト】
 本学は2026年2月、新しいキャンパスコンセプト「コレクティブ・インパクト・プラットフォーム」を設定し、これに基づき2027年4月に3キャンパスの名称を変更する予定です。
 特に滋賀県の瀬田キャンパスは、「びわ湖大津キャンパス」に名称を変更するほか、環境課題に取り組む中核拠点を目指す「グリーン・コレクティブ・インパクト構想」を発表しています。2027年4月に新設する「環境サステナビリティ学部」と「情報学部」を起点に、企業や自治体と連携し直面する環境課題にともに向き合いながら、実践的な人材育成や研究活動を展開していきます。
(キャンパスコンセプト、名称変更の詳細)
 https://www.ryukoku.ac.jp/nc/news/entry-18071.html
(グリーン・コレクティブ・インパクトの詳細)
 https://www.ryukoku.ac.jp/nc/news/entry-18183.html

※環境サステナビリティ学部・情報学部の名称は仮称。設置計画は予定であり、内容に変更が生じる場合があります。

問い合わせ先:龍谷大学 研究・社会実装推進機構 イノベーション推進センター
Tel 077-543-7743  innovation@ad.ryukoku.ac.jp  

https://www.ryukoku.ac.jp/research-innovation/

【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/

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組織名
龍谷大学
ホームページ
https://www.ryukoku.ac.jp/
代表者
安藤 徹
上場
非上場
所在地
〒612-8577 京都府京都市伏見区深草塚本町67

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