SaaS版「TOSHIBA SPINEX for Energy」の新機能を提供開始
~生成AI連携、蓄電池劣化診断など、エネルギー分野向けの新機能を拡充~
当社は、電力事業者をはじめとしたインフラ事業者や製造業向けのデジタルサービス「TOSHIBA SPINEX for Energy」において、既存のサービスと生成AIを連携する機能や、蓄電池の長期安定運用とアセット価値最大化を支援する蓄電池劣化診断サービスなどの新機能を本日から提供開始します。
エネルギー関連設備の稼働率向上や業務効率化に対するニーズの高まりを受け、当社は2019年にオンプレミス版「TOSHIBA SPINEX for Energy」の提供を開始し、2024年にはSaaS版の提供を開始しました。さらに2025年には、発電所や工場におけるエネルギー運用計画の最適化や、現場点検業務を支援する機能を順次拡充してきました。
今般、新たに提供するサービス・機能は以下の通りです。
・生成AI連携機能
・蓄電池劣化診断サービス
・較正注1済み温湿度記録機能
・気象データ利用機能
また、新機能の提供に合わせ、「不特定変状検知サービス」、「FlexBridge(エッジデバイス)」、「巡視点検サービス」、「Service UI&Tool Chain(ユーザーインターフェースツール)」、「集約計算サービス」などの既存機能についても、機能強化・改善を行いました。
当社は、今後も「TOSHIBA SPINEX for Energy」の機能の拡充により、電力事業者や製造業におけるエネルギー関連設備の稼働率向上や業務効率化に貢献してまいります。
注1 較正(こうせい):測定器の表示値が真の値(基準)とどれだけ一致しているかを確認し、正しい値を示すように調整・修正する作業
新機能の詳細について
1. 生成AI連携機能
「TOSHIBA SPINEX for Energy」の各種サービスと生成AIを連携する機能を新たに追加します。アマゾンウェブサービスジャパン合同会社(AWS社)が提供する生成AI基盤サービスAmazon Bedrockを介して、Anthropic社のClaudeをはじめとする最先端のAIモデルを利用できます。
本機能を活用したサービスの1つとして、火力発電所や変電所など向けのトラブル対応として幅広く使える「Plant Knowledge AI Chat」を開発しました。当社は、エネルギー設備のメーカーとして、設計情報や保守記録などの文書データを保有しています。一方、お客様は、設備の運用に関する文書データを保有されています。本サービスでは、これら文書に記載されているノウハウを参照した生成AIとの対話を通じて、トラブルの予兆から効果的な対策を引き出して設備の停止を回避したり、トラブル発生時に素早く原因・対策を特定して停止期間を短縮したりする効果を見込んでいます。
なお、2026年4月から新たに提供するPV統合管理サービス「EneTogo™」注2の新機能においても、生成AIと連携しています。「EneTogo™」に蓄積されている障害記録や点検記録をもとに生成AIがトラブル解決を支援する機能や、運転報告などのレポートを生成AIが自動作成する機能を実現しました。
将来的には、文書データだけでなく設備の運転データ(温度・圧力・流量など)や画像データを組み合わせた高度な分析をAIが代行する機能や、当社のサポート担当者とAIがシームレスに連携してトラブルに対応するシステムの構築を目指していきます。
図1:「Plant Knowledge AI Chat」の使用イメージ
2.蓄電池アセットの最大限活用に貢献する「蓄電池劣化診断サービス」
系統用蓄電池や再生可能エネルギー併設型蓄電池の導入拡大、ならびにEVの普及により、蓄電池の劣化状態を的確に把握し、長期にわたり安全かつ効率的に運用することが重要な課題となっています。このような中、当社は、主に蓄電池を保有・運用する事業者向けに、独自に開発した「充電曲線解析法」を活用した「蓄電池劣化診断サービス」を提供します。
本技術は、系統用や再エネ発電所併設などの蓄電池内部の劣化状態や安全性を、電池運用中の充電データを活用して蓄電池を破壊することなく診断できる点が特長であり、国際標準や電池安全性の認証などにも参照されるなど高い信頼性を評価していただいています。また、用途を問わず幅広いリチウムイオン電池に適用可能な高い汎用性を有しています。一般的な蓄電池診断がSOH(残存容量)の診断にとどまるのに対して、本サービスでは、安全性評価および精緻な残寿命推定に加え、入出力性能、急速充電性能、低温耐性など多角的な診断を行うことで、蓄電池アセットの最適な利活用を可能にします。
図2:蓄電池劣化診断サービスの画面イメージ
新機能を含めたサービス一覧
以上