年に1度の特別な仕込み「寒仕込み」とは?
- ひかり味噌株式会社
- 2015年02月02日
- 15:20
伝統的な味噌づくりの手法を通じ、百貨店で不動に人気を誇る“珠玉の一品”が誕生
ひかり味噌株式会社(長野県諏訪郡下諏訪町、代表取締役社長 林 善博)は、毎年恒例の寒仕込みを1月17日(土)に実施いたしました。昨今、味噌づくりの現場では、安定した品質を保つため、作業の機械化や温度のコントロールによる熟成管理といった合理化が進んでいます。そんな中、当社の寒仕込みは、味噌づくりの伝統的な手法を用いることで、古来より培われてきた醸造技術や精神を継承する大変貴重な機会となっています。また、この寒仕込みの味噌を使った天然醸造味噌『名匠』は、都内百貨店の味噌売り場で不動の人気を誇る、珠玉の逸品です。
■ひかり味噌の寒仕込みとは
通常とは異なり、伝統的な味噌づくりの手法を用いて行う仕込みです。前年の秋に収穫した新穀大豆と米を原料とし、1月の寒の内(小寒の日から節分までの約30日間)に行います。寒さが厳しいこの時期は、空気中の雑菌が少なく味噌の仕込みに最も適していると言われおり、当社でも、特にこだわりの商品としてお客様にご好評いただいている天然醸造の味噌は、寒の内に仕込みを行っています。年に1度だけ、職人の手作業によって行われるため、この日に仕込んだ味噌を使った商品は、いずれも限定品となります。
■寒仕込み味噌ができるまで
<みそ玉づくり>
蒸煮した国産大豆(トヨハルカ)をつぶして、手のひら大の玉にします。これをみそ玉と言い、みそ玉づくりは仕込みの日よりも以前に行われます。みそ玉の内部では、味噌づくりに必要な発酵菌が、ゆっくりと時間をかけて生成されます。
<仕込み>
寒仕込みでは、当日に蒸煮した国産大豆、国産米(コシヒカリ)を使用した米麹、塩を混合し、さらにみそ玉を少しずつ加えて味噌を仕込みます。その後味噌を均一に発酵させるために、タンクの中に人が入り、空気を抜くために足で踏みならします。味噌がタンクいっぱいになるまで踏み続けるため、想像以上に大変な作業となります。
<天然醸造>
当社では通常、仕込んだ味噌をまず適温に加温して微生物が活動しやすい環境をつくり、発酵を促しています。しかし天然醸造では自然の力にまかせ、人の手を掛けずにじっくりと発酵させていきます。
<天地返し>
さらに、寒仕込みの味噌は夏の土用の頃に、天地返しを行います。通常の味噌の場合、この頃には商品化できるのですが、寒仕込み味噌はさらに熟成させ、よりまろやかな味わいを引き出します。
天地返しの目的は主に次の3つです。
・味噌を均一に発酵させる
・微生物を酸素に触れさせ、活性させる
・微生物の活動により、わずかに上がった中心部の温度を下げる
※この天地返しは通常の製造工程でも行われています。
<手詰め>
寒仕込み味噌を使用した商品は、職人により手詰めされます。通常の商品は機械充填が主であるのに対し、糀を潰すことなく、その甘みや奥深い風味をお楽しみいただくために、職人が一つ一つ心を込めて手で詰めています。
■寒仕込み味噌を使用した限定商品
『名匠』<500g、参考小売価格1,700円(税別)>
寒仕込みを経て醸造されるひかり味噌が誇る珠玉の逸品。
本格的な天然醸造味噌として長い間多くのお客様に愛され、都内百貨店の味噌売り場で不動の人気を誇る商品です。
『匠』 <500g、参考小売価格1,200円(税別)>
厳選された原料を使用し、じっくりと熟成を重ねた寒仕込み味噌を使用。
糀をきめこまかくこした「こし味噌」ですので、粒味噌とはまた違った味わいをお楽しみいただけます。