7AのDC/パルス電流レンジにより、大電流が必要な材料、デバイスのテストをサポート
2014年11月6日
ケースレーインスツルメンツ(代表取締役 木下 伸二、以下、ケースレー)は、本日、静電容量方式タッチスクリーンを搭載した、最新のベンチトップ・タイプのソースメータ(SMU)、2460型を発表します。2460型は、ハイパワー(最大電圧105V、7A DC/パルス、最大出力100W)の印加性能と、0.012%の基本測定確度、6 .5桁の分解能を備えており、最新の材料、パワー・デバイスの大電力、高確度のI-V特性評価に最適です。ケースレー独自の設計思想であるTouch, Test, Invent(TM)をベースにした2460型のGUI(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)により、直感的なテストが可能になり、操作習得に要する時間も短縮できます。2460型の詳細については、ウェブサイト(
http://www.keithley.jp/products/dcac/currentvoltage/touchscreensmu/?mn=2460)をご覧ください。
2460型は、以下のようなさまざまなアプリケーションで求められる機能を備えています。
4象限で動作し、電圧/電流の印加/負荷機能と精密な電圧/電流測定が行えるため、炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)など、バンドギャップの広い材料で作られたハイパワー半導体デバイスの研究/開発に適しています。さらに、太陽電池セル/パネル、新素材、テレコム通信用のパワー・マネージメント・デバイス、家電製品、自動車、医療製品などの電力変換エレメント、電力管理システムの特性評価に適しています。
電気化学のアプリケーションでは、2460型の大電流出力は充電バッテリのガルバニック・サイクルに対応しており、4象限のソース/シンク設計は電気化学セルのサイクリック・ボルタンメトリに最適です。コントロール/表示機能を内蔵しているため、電気化学の析出、腐食、メッキの特性評価にも適しています。
LED、OLED、HBLED、半導体照明、レーザ・ダイオードなどの光電子デバイスの特性評価では、2460型の7A DC機能により、順方向/逆バイアスのI-V特性で必要な大電流が得られます。また、7Aパルス電流機能により、リーク電流テストによるデバイスの自己発熱を最小限に抑えることができます。
2460型は、電源、真の電流ソース、6.5桁のマルチメータ、電子負荷、トリガ・コントローラの機能をハーフラック・サイズの計測器に組み込んだものであり、I-Vシステム、カーブトレーサ、半導体アナライザの機能を手頃な価格で統合できます。2460型は、製品の設計/開発サイクルの短期化、テストに専念できるエンジニアの減少、テストに馴染みのない計測器ユーザの増加など、テスト/計測市場の変化に対応するため、従来の競合ソリューションよりも短時間で結果が出せるような優れた操作性を考慮して設計されています。
2460型には、ラボ/ベンチトップの作業を迅速に、簡単にするためのさまざまな機能があります。
・フルカラー、5型タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース:
シンプルなGUIとアイコン形式のメニュー構造により、どの測定セットアップ・パネルも1回の画面タッチで表示できるため、初心者であっても確実に操作できます。
・広範囲な電流測定レンジ:
7AのDC/パルス電流機能により、大電流電源をテスト・システムに別途追加する必要がありません。
・グラフ表示機能:
グラフィック・プロット・ウィンドウには、半導体のI-V曲線やボルタモグラムなどの有益な情報としてただちに表示されます。タッチスクリーンは「ピンチ/ズーム」操作に対応しているため、グラフのデータを詳細に知ることができます。
・状況対応のヘルプ機能を内蔵:
状況に応じたヘルプ情報が表示されるため、マニュアルを見直す回数が減ります。
・クイックセット・モード:
画面を1回タッチするだけで4種類のクイックセット・モードに切り替えることができるため、操作ごとに間接的に機器を設定する必要がありません。
・KickStartスタートアップ:
ソフトウェア:プログラム不要な制御ソフトウェアにより、データの取込み、グラフ表示が簡単に行えます。さらに複雑な解析が必要な場合は、データを保存した後、Microsoft Excelや他のソフトウェア環境にエクスポートすることができます。マルチピン・テストでは、4台までの2460型を組み合せることができます。
2460型は、自動テスト・システムに簡単に統合できるようにも考慮されています。
・組み込まれたTSP(TM)(Test Script Processor):
テスト・プログラムを不揮発性メモリに組み込んでいるため、外部PCコントローラに依存したシステムに見られるGPIBトラフィック問題なしに、高いテスト・スループットが実現できます。TSP技術は、複数のデバイスのテストもサポートしています。システム内の各機器は独自のテスト・シーケンスが実行でき、マルチスレッドのテスト環境を構築できます。
・TSP-Link(TM) チャンネル拡張バス:
複数の2460型と、ケースレーの2450型ソースメータ、2600Bシリーズ・ソースメータ、3700Aシリーズ・スイッチ/マルチメータ・システムなどのTSP機器がマスタ・スレーブ構成で簡単に接続でき、1つの統合システムとして動作します。TSP-Linkの拡張バスは、GPIB、USBまたはIPアドレスにつき最大32台の機器をサポートしており、アプリケーションの要件に応じて柔軟にシステムを構築することができます。
・TriggerFlow(TM) トリガ・システム:
ユーザによる機器制御が可能になります。ユーザは、非常にシンプルなものから最大255個の要素ブロックを使用した複雑なものまで、さまざまなトリガ・モデルが構築できます。さらに、内部トリガ、タイマー、および手動による基本トリガ機能も備えています。
・PCとの接続と自動化:
後部パネルに、マス・ターミネーション・コネクタ、リモート制御インタフェース(GPIB、USB 2.0、LXI/Ethernet)、D-sub 9ピン・デジタルI/Oポート(内部/外部トリガ信号とハンドラ制御用)、機器インターロック制御、TSP-Link(TM)ジャックを装備しており、複数の機器テスト・ソリューションを簡単に設定できるため、アダプタなどのアクセサリ追加が不要であり、設備投資のコストを抑えることができます。
<製品価格>
2460型ソースメータ 79万8千円(税抜)
2460型ソースメータ(前面パネルなし) 76万8千円(税抜)
<販売開始> 本日より
<ケースレーインスツルメンツについて>
ケースレーはテクトロニクス・ファミリーの一員であり、高性能製造テスト、プロセス監視、製品開発、研究を行う電子機器製造メーカ独自のニーズに対応した、最新の電気テスト機器/システムを提供しています。DC(直流)またはパルス状の電気信号のソー ス、測定、接続、制御、通信で使用される、500種類近くの製品をラインアップしています。ケースレーのお客様は、世界規模のエレクトロニクス業界の科学者/エンジニアが中心であり、最新の材料研究、半導 体デバイスの開発と製造、携帯無線デバイスなどの最終製品の製造に携わっています。詳しくはウェブサイト(
http://www.keithley.jp/)をご覧ください。
<お客さまからのお問合せ先>
テクトロニクス/ケースレーインスツルメンツ お客様コールセンター
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