藤田医科大学とサンエイ糖化株式会社が共同研究を開始 マルトビオン酸の腸内細菌に対する作用メカニズムの解明へ

学校法人藤田学園

~骨粗鬆症の新補完治療につなげることをめざして~

藤田医科大学(愛知県豊明市、学長:湯澤由紀夫)消化器内科学講座、医科プレ・プロバイオティクス講座は、医薬用シェア80%のブドウ糖メーカー、サンエイ糖化株式会社(愛知県知多市、代表取締役社長執行役員:太田隆行)と、同社が開発を進めるマルトビオン酸※1の腸内細菌叢に対する影響を調べる共同研究を開始しました。

骨と腸にはたらくプレバイオティクス「マルトビオン酸」
マルトビオン酸は、ハチミツに含まれる難消化性オリゴ糖の一つで、便通の改善やミネラルの吸収促進、骨密度の維持など骨と腸にはたらくプレバイオティクス※2として注目されています。
高齢化社会において、「骨」の強さは健康寿命に大きな影響を及ぼします。マルトビオン酸には、骨を壊す破骨細胞の活性抑制や、骨の土台となるコラーゲンの流出を抑える作用があり、それらが骨密度の維持に効果があることが明らかとなっています。一方で、それらが腸内細菌に対し、どのようなメカニズムで作用し、病態改善をもたらすかは、十分に解明されていませんでした。

骨粗鬆症の補完的治療への活用をめざして
研究グループは、腸内に共生する様々な細菌叢を培養し、マルトビオン酸が腸内環境にもたらす作用を科学的に解析。骨密度改善におけるメカニズムや新たな効果をプレバイオティクス・プロバイオティクス※3の視点から検証することで、骨粗鬆症の新補完治療につなげることをめざします。


※1 マルトビオン酸…糖と酸の両方の性質を持つハチミツ由来のオリゴ糖。カロリーは砂糖の1/4、かつ骨や腸への健康的なはたらきから機能性表示食品素材として使用されている。
※2 プレバイオティクス…体に存在する良い効果を発揮する菌を選択的に増やす食品成分。オリゴ糖・食物繊維など。

※3 プロバイオティクス…体に良い効果を発揮する生きた菌。ビフィズス菌や乳酸菌など。 
 

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