人工知能(AI)"超聴診器"AMIと資本業務提携 心疾患臨床データ組み合わせ、新たな治療法開発など支援
※1 心疾患診断アシスト機能付遠隔医療対応聴診器(研究開発中)
大動脈弁狭窄症といった心臓弁膜症の診断は心臓超音波(心エコー)検査が中心となっており、疑いのある患者全員に同検査を実施するには、相当のマンパワーが必要で、患者の費用負担が課題となっています。また、心不全の補助診断法には、心臓から分泌されるホルモンの一種であるBNPやNT-pro BNP値を測定する血液検査があり、都度、採血しなくてはならないほか、検査結果を聞くまでに患者は2時間程度待つ必要があり、検査のハードルが高いのが現状です。MDVはこれらの課題解決に超聴診器がカギを握ると信じています。
両社が資本業務提携することで、MDVが医療ビッグデータの二次利用許諾を得ている全国の病院に対して、大動脈弁狭窄症や心不全などの早期発見・治療のためにAMIの超聴診器の活用を後押ししするほか、MDVが保有するDBに、超聴診器で収集する心疾患関連の臨床データを組み合わせて、新たなDBを構築していきます。
※2 カルテコは患者や健康診断の受診者が、自身の診療情報(傷病名、血液検査などの結果、診療中に使われた薬、処方された薬、処置・手術など)や検査画像、健診情報を保管し、スマートフォンなどでいつでもどこでも閲覧できるWEBサービスです。
MDVはオープンアライアンス戦略のもと、昨年5月に株式会社ディー・エヌ・エーと業務提携をし、両社で蓄積してきたデータベースを連携することで国内最大規模の保険者データベースを構築しました。これにより健康保険組合データが上乗せされ、国民健康保険加入者、後期高齢者のデータも加わることで、従来からある病院データに加えて保険者データも国内最大規模に拡大しました。利活用可能なデータベースの実患者数は5月末時点で病院データは4,383万人、保険者データは1,930万人となりました。一方で、カルテコは2015年6月にサービスを開始し、現在、全国で5万人超が利用しています。