日本製鉄グループ 高炉スラグ微粉末が低炭素型コンクリートブロックのモデル工事に相次ぎ採用 

日本製鉄株式会社

日本製鉄株式会社の高炉スラグを使用し、グループ会社が製造した高炉スラグ微粉末製品が、国土交通省発注の低炭素型コンクリートブロックのモデル工事二案件に相次いで採用されました。

高炉スラグ微粉末製品は、製鉄所の高炉で鉄を溶かす過程で作られる副産物である高炉スラグを使用し、水で急冷したのちに粉砕し、粒度を調整したものです。セメント同様に硬化する性質があり、長期にわたって強度が増進します。国土交通省グリーン社会実現推進本部では、低炭素コンクリートの導入を促進するため、高炉スラグ微粉末製品の比率を55%以上に高めた低炭素型コンクリートブロックのモデル工事を全国的に推進しています。

一件目は、日鉄セメント株式会社(以下、日鉄セメント)が製造した高炉スラグ微粉末製品(日鉄セメント商品名「スピリッツ」)が、国土交通省北海道開発局※1 発注の低炭素型コンクリートブロックのモデル工事に、約40t が道内で初めて使用されました。
二件目は、日鉄高炉セメント株式会社(以下、日鉄高炉セメント)が製造した高炉スラグ微粉末製品(日鉄高炉セメント商品名「エスメントⓇ」)が国土交通省四国地方整備局発注の低炭素型コンクリートブロックのモデル工事に約70t 使用されました。

一般的なセメント材料であるポルトランドセメントを製造する際、通常セメント1tあたり700kg 強のCO2 が発生しますが、高炉スラグ微粉末製品は製鉄所から副生する高炉スラグを粉砕するだけで、セメントと同様に硬化する性質があるため、高炉スラグ微粉末製品の置換率にほぼ比例してCO2 排出量が削減できます。
今回のモデル工事に適用された低炭素型コンクリートブロック(高炉スラグ微粉末製品置換率55%)は、ポルトランドセメント使用時に比べ約53%、一般的な高炉セメントB 種(高炉スラグ微粉末製品置換率40-45%)と比較しても約12%のCO2 排出量が削減できます(当社試算値)。

 

今後も、日本製鉄および日本製鉄グループ各社※2 は、高炉スラグ微粉末製品の安定供給を通じ、建設業の脱炭素化に貢献していきます。

※1:北海道開発局は、道内の建設業で率先してカーボンニュートラルの取り組みを進めるため、北海道インフラゼロカーボン試行工事を創設し、材料、建設機械や施工方法などの温暖化対策に関する取り組みを工事成績として評価し、インセンティブを与えることで脱炭素化を推進しています。

※2:日本製鉄グループの高炉スラグ微粉末製品は、日鉄セメント(北海道室蘭市)、日鉄高炉セメント(福岡県北九州市)の他、日鉄スラグ製品株式会社(茨城県鹿嶋市、千葉県君津市、愛知県東海市、和歌山県和歌山市)においても、日本製鉄の高炉スラグを使用して製造販売しています。

【モデル工事の概要】
1.北海道開発局発注(日鉄セメント製造「スピリッツ」使用)
(1)石狩川改修工事の内 伊藤樋門撤去外工事
  ①工事場所:北海道岩見沢市
  ②適用箇所:法覆護岸工大型連節ブロック(施工面積588平方メートル)
  ③コンクリートブロック製造会社:共和コンクリート工業(株) 厚真工場
  ④工期:2022 年8 月~2023 年3 月

(2)石狩川維持工事の内 幌向川東二号下流樋門外ゲート改良工事
  ①工事場所:北海道岩見沢市・江別市
  ②適用箇所:法覆護岸工大型連節ブロック(施工面積492平方メートル)
  ③コンクリートブロック製造会社:共和コンクリート工業(株) 厚真工場
  ④工期:2022 年10 月~2023 年3 月

 

2.四国地方整備局発注(日鉄高炉セメント製造「エスメント」使用)
 令和4-5 年度 重信川南野田地区高水敷整備工事
  ①工事場所:愛媛県東温市
  ②適用箇所:護岸工(工事延長180m)
  ③コンクリートブロック製造会社:株式会社キクノ
  ④工期:2022 年9 月~2023 年6 月(予定)

 


本件に関するお問い合わせ先:
 日本製鉄 総務部広報センター TEL:03-6867-2977
 日鉄セメント 製品営業部製品営業課 TEL:011-251-0191
 日鉄高炉セメント 四国支店営業グループ TEL:087-821-9713
以 上


 

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