スペクトラム・アナライザ搭載の汎用デバッグ・オシロスコープMDO3000シリーズを396,000円から提供開始
報道発表資料
2014年2月26日
テクトロニクス(代表取締役 米山 不器)は、本日、MDO3000シリーズ・ミックスド・ドメイン・オシロスコープを発表します。MDO3000シリーズは、スペクトラム・アナライザ、ロジック・アナライザ、プロトコル・アナライザ、任意波形/ファンクション・ジェネレータ、デジタル・ボルトメータを1台に統合したオシロスコープです。設計ベンチ上のさまざまな計測器を統合し、組込み設計のテスト/デバッグで必要になる計測器の機能を1台に統合しました。さらにMDO3000シリーズは、現在および将来のニーズに合わせて機能、性能を完全にアップグレードできるように設計されています。
無線通信機能の汎用化に伴って、最新の組込み設計はますます複雑化しています。効率的なデバッグやトラブルシュートに必要となるツールも多様化し、計測器の導入コストも増大しています。MDO3000シリーズは、大掛かりな導入コストでこれらの計測器を個別に揃えるのではなく、6種の計測器を1台に統合することでこの問題を解決します。
テクトロニクス、メインストリーム・オシロスコープ、ジェネラル・マネージャのデイブ・ファレル(Dave Farrell)は、次のように述べています。「複数の計測器が統合されたオシロスコープは、様々なレベルで進化しています。MDO3000シリーズはコストが抑えられるだけではなく、作業ベンチのスペースの有効利用も可能にします。また、1台に統合されているため何種類もの計測器の操作を覚える必要がなく、高いユーザビリティにより、エンジニアは必要なすべての計測器をいつでも使用できます。スペクトラム・アナライザ、あるいはファンクション・ジェネレータが必要な場合でも、オシロスコープに内蔵されているため、その都度探す必要はありません」
<スペクトラム・アナライザを統合した唯一のオシロスコープ>
最近の調査によると、オシロスコープの25%以上のユーザは週に一度はスペクトラム・アナライザを使用しており(注1)、40%以上の組込み設計プロジェクトには何らかの無線通信機能が組込まれています(注2)。MDOシリーズはスペクトラム・アナライザを内蔵した唯一のオシロスコープとして、このような設計エンジニアのパラダイム・シフトに対応します。エンジニアは、1台の計測器で時間ドメインと周波数ドメインの両方にアクセスできます。MDO3000シリーズ・ミックスド・ドメイン・オシロスコープは、単体のオシロスコープやスペクトラム・アナライザと比較した場合でも劣ることのない業界トップクラスの性能と機能を提供し、さらに1台の計測器による利便性を実現しています。
<完全にアップグレード可能なプラットフォーム>
MDO3000シリーズでは、プロジェクトの成功に必要な最小限の性能/機能からスタートし、要求の変化に応じてオシロスコープのプラットフォームを即時フィールド・アップグレードすることができます。性能のアップグレードには、オシロスコープのアナログ周波数帯域やスペクトラム・アナライザの周波数レンジの拡張も含まれます。機能のアップグレードについては、デジタル・チャンネル、プロトコル解析、任意波形/ファンクション・ジェネレータ、デジタル・ボルトメータの追加を用意しています。
<6種の計測器を1台のオシロスコープで実現。無限の汎用性>
MDO3000シリーズ・オシロスコープは、機種により100MHzから1GHzの周波数帯域に対応した2または4チャンネルのアナログ入力、16のデジタル入力(オプション)、および9kHz~オシロスコープの周波数帯域に合わせた1チャンネルのRF入力を備えています。どの機種もオプションによりRF入力周波数は3GHzまで拡張することができます。
MSO/DPO3000シリーズ・ミックスド・シグナル・オシロスコープをベースとしたMDO3000シリーズは、業界トップクラスのデバッグ機能を装備しています。新しく搭載されたFastAcq(ファストアック)機能により、MDO3000シリーズは毎秒280,000波形以上の波形更新レートで鮮やかなデジタル・フォスファ波形を画面上に表示し、信号の異常現象を簡単に検出することができます。125種類以上のトリガの組合せ、自動化されたシリアル/パラレル・バス解析、直感的なWave Inspector(ウェーブ・インスペクタ)操作、オプションのパワー解析などの機能も装備しており、デバッグのあらゆるステージにおける総合的なツールとなります。さらに、オプションで9種類(I2C、SPI、RS-232、USB 2.0、CAN、LIN、FlexRay、MIL-STD-1553、オーディオ)のバスをサポートする、プロトコル解析パッケージが用意されています。
オプションで統合される50MHzの任意波形/ファンクション・ジェネレータ(AFG)は、他社製品に比べて2倍以上高速であり、さらに8倍の任意波形レコード長を持っています。統合されるデジタル・ボルトメータ(DVM)では、4桁の電圧測定(AC RMS、DCまたはAC+DC RMS)および5桁の周波数測定を大きく見やすいディスプレイに表示し、読み値の変化をすばやく認識することができます。DVMは、MDO3000シリーズの製品登録により無償で利用できます。
MDO3000シリーズは、396,000円(税抜)からの価格で3.9pF低負荷容量の受動プローブを標準装備する業界初のオシロスコープです。高速アプリケーション用途には、1GHz機種に、業界唯一の1GHz受動プローブを標準装備しています。これらのプローブは負荷容量が小さいため被測定デバイスに与える影響を最小にして、ひずみを抑え、信号を忠実にオシロスコープに伝達することができます。
Logitech, UEのテスト・エンジニア・スーパバイザであるScott Ausborn氏は、次のように述べています。「計測器統合のトレンドは、当社が進める計画の一つでもあります。すべての機能を備えたツールをエンジニアに提供する一方、所有コストを抑えることができます。しかし、MDO3000シリーズの最も魅力的な点は、スペクトラム・アナライザを統合していることです。無線通信機能を組込んだ製品は毎日のように発表されており、EMIの課題も定常化しています。したがって強固にスペクトラム・アナライザが統合されたオシロスコープは単に『望ましい』要求項目ではなく、必須のものになってきています」
注1: 2012年テクトロニクスの市場調査による
注2: 2013年組込み市場調査による
<テクトロニクスについて>
テクトロニクスは、計測およびモニタリング機器メーカとして、世界の通信、コンピュータ、半導体、デジタル家電、放送、自動車業界向けに計測ソリューションを提供しています。65年以上にわたる信頼と実績に基づき、お客様が、世界規模の次世代通信技術や先端技術の開発、設計、構築、ならびに管理をより良く行えるよう支援しています。米国オレゴン州ビーバートンに本社を置くテクトロニクスは、現在世界22カ国で事業を展開し、優れたサービスとサポートを提供しています。詳しくはウェブ・サイト(jp.tektronix.com)をご覧ください。
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