ボッシュとAPCOA、ドイツ全土の駐車場で自動バレーパーキング技術を提供

ボッシュ株式会社

ドライバーレスパーキングをハンブルグからミュンヘンにまで拡張

  • ボッシュはドイツ全土のさらに15カ所のAPCOA駐車場でドライバーレスパーキングを利用可能に
  • 世界中の数百の駐車場でボッシュシステムの段階的かつ大規模な市場投入を計画
  • ボッシュはまず駐車場1カ所あたり4台分の駐車スペースへインフラ技術を導入
  • APCOA FLOWプラットフォームにより、チケットレスの非接触型キャッシュレス駐車が可能に
 
シュトゥットガルト(ドイツ) – ボッシュとAPCOAは、シュトゥットガルト空港のP6駐車場において自動バレーパーキングの商用利用が承認されたことを受けて、この技術をドイツ国内のさらに15カ所の駐車場に拡大して導入することを計画しています。インフラ協調の自動化されたSAEレベル4のドライバーレスパーキングシステムをハンブルグからミュンヘンまで拡張する工事は、2023年に開始される予定です。第一段階として、ボッシュとAPCOAは駐車場1カ所あたり最大4台分の駐車スペースを自動バレーパーキングに対応させる予定です。「自動バレーパーキング機能を搭載した車両の増加が予想されることから、このような駐車スペースの数を拡大していきます。電気自動車の充電スポットで培った経験から、インフラ整備が技術に追いつくことがいかに重要であるかを理解しています。現在、私たちはパートナーのAPOCAと共に、自動バレーパーキングにも適用できるよう取り組んでいます」と、ロバート・ボッシュGmbH取締役メンバー兼モビリティ ソリューション事業セクター統括部門長のマルクス・ハインは述べています。ボッシュのシステムはモジュラー式であり、今後数年間にわたり、インフラ技術を備えた駐車スペースの数を、15カ所それぞれの駐車場で、最大200台分にまで迅速に拡張することができます。

自動バレーパーキングの世界市場導入を開始
今回ボッシュとAPCOAが締結した基本契約は、世界市場への導入に向けた第一歩です。今後数年間で世界中の数百の駐車場に自動バレーパーキングを設置することを目標としています。「ドイツは始まりに過ぎません。対応する法律が可決されれば、間もなく世界中の他の国でも自動バレーパーキングを段階的に展開できるようになると期待しています」と、ボッシュのクロスドメイン コンピューティング ソリューション事業部でソフトウェアとサービスのグローバルセールスを率い、APCOAとのパートナーシップを担当するクラウディア・バースレは述べています。ドイツは自動バレーパーキングなどのシステムの枠組みを作るレベル4の法律を既に可決した数少ない国のひとつです。フランスなどの他の国も追随する構えです。

「自動バレーパーキングソリューションにより、駐車場を利用するお客様にまったく新しいレベルの利便性を提供できます。この機能は、空港、コンサートホール、イベント会場、見本市会場など、時間に制約のある場所で特に役立ちます。言い換えれば、シュトゥットガルト空港への導入はほんの始まりにすぎません」と、APCOA PARKINGグループの取締役会メンバーで最高商務責任者のFrank van der Sant氏は述べています。自動バレーパーキングは、ハンブルグ、ベルリン、ケルン、フランクフルト、ミュンヘンといった都市の一部の駐車場で、間もなく利用できるようになります。さらに欧州の他の駐車場も後に続く予定です。

インフラと車両技術のスマートな相互作用
自動バレーパーキングは今後の主流になります。時間のかかる駐車スペース探し、煩わしい操作、へこみや傷のリスクの時代は終わりました。ドライバーは駐車場入口近くの引き渡しゾーンに車両を停め、アプリを使用して高度に自動化されたドライバーレスの駐車サービスを開始するだけです。その基礎となるのがボッシュのステレオカメラです。空いている駐車スペースを特定するだけでなく、走行通路とその周囲をモニターし、通路上にある障害物や人を正確に検知します。予期せぬ障害物が検知されると、車両はブレーキをかけて安全に完全停止します。通路上に障害物がなくなると、そのまま走行を続けます。このために、カメラによって生成されるすべてのデータがエッジコンピューターに送られます。スマートなアルゴリズムにより必要な運転操作が伝達され、狭いスロープのフロア間を移動する場合でも、ドライバーレス駐車が可能になります。このソリューションの際立った特徴は、駐車場に設置されたスマートテクノロジーにより、車両側に必要な技術的要件が最小限に抑えられ、自動化されたドライバーレスバレーパーキングサービスがあらゆる車両クラスに対応することです。

本サービスはAPCOAのFLOWプラットフォームにより、ドライバーレスというだけでなく、チケットレスかつキャッシュレスを実現します。ドライバーはすでにこのアプリを使って、駐車スペースの予約から、便利なナンバープレート認識による駐車場への非接触入場、完全自動支払いと請求、非接触退出に至るまで、駐車の負担を軽減しています。システムがお客様の車両またはナンバープレートを認識するとゲートが自動的に開くため、駐車券の発行や券売機への移動が不要になります。APCOAは欧州13カ国、12,000カ所以上で約180万台分の駐車スペースを運営しています。ドライバーレスで高度な自動バレーパーキングサービスの利用率が高まることで、将来は同じ広さに最大20%も多くの車両が収容可能となります。さらに、ドライバーレスの駐車は狭く、遠く離れた、人気のない駐車区域に特に適しています。

世界で初めて承認された高度な自動パーキングシステム(SAEレベル4)
自動バレーパーキングは飛躍的に発展してきました。2017年半ば、ボッシュとメルセデス・ベンツはシュトゥットガルトのメルセデス・ベンツ博物館の駐車場におけるパイロットプロジェクトの一環として、このソリューションを一般に公開しました。そのわずか2年後、両社は駐車場で見られる実際の交通状況でセーフティドライバーを乗せずに特定の車両を使用した自動バレーパーキングを運用するための世界初の特別許可を取得しました。2020年末には、ボッシュ、メルセデス・ベンツ、およびAPCOAは、シュトゥットガルト空港で高度な自動ドライバーレスパーキングサービスを利用可能にし、レベル4システムの最初の商用利用に取り組みました。シュトゥットガルト空港のP6駐車場の自動バレーパーキングは、このほど、ドイツで商用利用の正式承認を取得したことで、世界初の完全に自動化されたドライバーレスの(SAEレベル4)駐車機能となりました。この機能は、まずドイツのシュトゥットガルト空港のP6駐車場においてインテリジェントパークパイロット(INTELLIGENT PARK PILOT)搭載のメルセデス・ベンツ特定仕様のSクラスおよびEQSで利用できます。
 
 

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