“呼吸するオフィス”におけるハイブリッド換気実施時の執務者の知的生産性の向上を確認
調査概要・建物概要
■調査対象建物: 東京都江東区 株式会社LIXIL社屋「HOSHI棟」
*室内外の温湿度等のセンサーにより、条件を満たしている場合にハイブリッド換気(※1)用の窓が自動で開放される機能(※2)を備える
※1 論文では「Mixed-mode ventilation」と記載
※2 LIXILから商品名「Segel E-Control system」として市場展開
■測定項目: 空気温度, 相対湿度, 放射温度, 風速, 風向, CO2濃度 等
■アンケート項目: 温冷感, 快適感, 普段と比較した生産性の向上・低下割合 等
〈電力消費量・室内環境への影響〉
■春季にハイブリッド換気を行った結果、通常の空調制御実施時と比較して
最大70.6%の空調の電力消費量の削減効果があった。
〈執務者の知的生産性への影響〉
■ハイブリッド換気により、執務者の知的生産性が約9.1%向上した。
CO2濃度の低下や空気の新鮮さが生産性の向上に寄与した可能性がある。
■本研究成果はハイブリッド換気の導入によりエネルギー消費量を抑制しつつ、
執務者の知的生産性を向上させることが可能であることを示した。
■掲載雑誌名: Building and Environment
■論文タイトル: Study on productivity of office workers and power consumption of air conditioners in a mixed-mode ventilation building during springtime
■著者: Shiro Arata (法政大学大学院 デザイン工学研究科建築学専攻 修士2年 荒田史朗),
Shun Kawakubo (法政大学デザイン工学部 教授 川久保俊)
■公開日: 2022年4月15日 https://doi.org/10.1016/j.buildenv.2022.108923