LIXIL、住まいの断熱に対する意識調査を実施、 住宅の「断熱」とCO2削減を関連付けているユーザーは32%にとどまる
都道府県別にみると、冬にご自宅で寒さを感じる方は比較的温暖な西日本に集中
株式会社LIXIL(以下 LIXIL)は、全国都道府県の20代~60代、4,841人(各都道府県103人)を対象に、住まいの断熱に関する意識調査を実施しました。現在、地球温暖化による気候変動が原因で海面上昇や水不足が引き起こされ、2050年までに世界各地で最大2億1600万人が住居を追われると予測(世界銀行試算※1)されています。CO2をはじめとした温室効果ガスの削減は、もはや全世界に課せられた喫緊の課題です。日本では環境省により、住宅を含む家庭部門のCO2削減目標は66%(2013年度比)と他の部門に比べて最も高い数値が設定され、住宅の「断熱」による省エネルギー化は、重要な施策の一つとして位置づけられています。住宅には大きなCO2削減の可能性があるにもかかわらず、日本の住宅の高性能化は遅れています。日本の既存住宅の約90%が、現行の省エネ基準を満たしていない現状です。※2
※ご参考:LIXIL「脱炭素社会の実現に向けた住宅の高性能化」に関する報告書はこちら( https://newsroom.lixil.com/ja/2022011701 )
本調査はこのような状況を踏まえ、これからの住宅の高性能化を進めるために、住まいの断熱に対するユーザーの意識の把握を目的に行いました。
●住宅の断熱について関心があり、また自宅の断熱性能が十分ではないと感じている人が多いが、「これまでに断熱リフォームをしたことがないし検討したこともない」という人は80%。
●住宅を「断熱」することがCO2排出量の削減に貢献できるという回答は32%にとどまる。
●地球温暖化対策として、CO2削減量に効果的だと思う項目は、ガソリン車から電気自動車への転換と回答した人が62%と高く、脱炭素=EVという認識が高いことがうかがえる。
●自身が、実践したい地球温暖化対策として考える事は、電気自動車の購入は29%、断熱性能の高い窓の設置・交換は36%とEVの購入よりも住宅への関心の方が高い結果。
CO2削減に重要な役割を果たす住宅の高性能化が、日本でなかなか進まない理由はさまざまありますが、このような住まいの断熱に対する人々の意識も関係しているようです。住宅の断熱について関心があり、また自宅の断熱性能が十分ではないと感じている人が多いにもかかわらず、「これまでに断熱リフォームをしたことがないし検討したこともない」という割合が高かった要因の一つとして、“断熱リフォームが身近な選択肢でない”といった理由もありそうです。実際、住宅を新築・リフォームする際に重視するポイントについては、「水まわり」「間取り」「収納」が「断熱性能」「窓・玄関ドア」を上回る結果となりました。
現在は、省エネ改修を伴うリフォームなどを対象とした支援制度などもあり、お得にリフォームを行うことができます。国の制度も活用しながら、住宅の高性能化に向けて、地球の環境についても考えていきましょう。
※ご参考:LIXILの断熱リフォームはこちら( https://www.lixil.co.jp/shoenesumai/dannetsu/ )
※1 出典:世界銀行「GROUNDSWELL PARTII―ACTING ON INTERNAL CLIMATE MIGRATION」より
※2 出典:社会資本整備審議会 建築分科会 資料(2021年国土交通省)
調査の詳細はPDFよりご確認ください。