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恵泉女学園大学(東京都多摩市)の学生が10月5日、多摩市役所内において同市の阿部裕行市長より環境感謝状を授与された。対象となったのは、同大の学生5名と一般社団法人多摩循環型エネルギー協会が共同で行った「恵泉女学園大学 地球環境ソーラー台帳プロジェクト」で、今年6月に発足したもの。オンライン上で市内の太陽光パネル設置状況の調査を行い、その結果を市の環境政策で活用するためのデータとして提供したことが、環境行政に大きく貢献したとして表彰された。
「恵泉女学園大学 地球環境ソーラー台帳プロジェクト」は、同大の特任教授であり、多摩循環型エネルギー協会(多摩エネ協)の代表理事を務める桃井和馬氏と、同協会理事の秋元孝夫氏によって発足した。
これまで多摩市では、市の補助事業を受けた太陽光発電パネルの設置状況しか把握できておらず、再生エネルギーの活用方法について課題を抱えていた。そこで多摩エネ協は、Googleマップの航空地図からソーラーパネルを見つけ地図上にマッピングすることで、位置情報や設置状況を可視化するとともに、太陽光発電の発電能力の合計を推計する試みを開始した。
今年6月に桃井氏が学生に協力を求めたところ、恵泉女学園大学の特待生4名と学園奨学生1名(※)がこの取り組みに名乗りを上げ、プロジェクトがスタートした。
実際の取り組みは、Googleマップ航空写真と縮尺地図を用いて、プロジェクトのメンバーそれぞれが自宅でパソコンを用いて行った。エリアごとに担当を決め、航空写真をチェックしながらソーラーパネルが設置された建物を切り出してExcelに落とすとともに、地図にマーカーで色を付けていくという地道な作業となった。
コロナ禍のために打ち合わせも進捗報告もZoomを利用して行い、総期間としては1カ月間の取り組みとなった。こうして各自で作成した地図を持ち寄り、一つの台帳にまとめた。
感謝状授与式は10月5日に多摩市役所内で実施。大学からは代表として清水紗良さん(人文学部英語コミュニケーション学科2年)と荒巻可奈さん(人文学部英語コミュニケーション学科1年)の2名が参加し、阿部市長から賞状が授与された。
ふたりはそれぞれ、「大学でSDGsについて勉強していますが、実際に自分自身が取り組むことができて良かったです」(清水さん)、「Googleマップを使って多摩市の位置情報を見ていくと、ソーラーパネルをつけている家が意外と少なく、再生エネルギーについてまだ可能性があると感じました。環境問題について考えたりしたことがないので、そういったことを考える良い機会になりました」(荒巻さん)と語っている。
阿部市長からは「今後の市内の自然エネルギーの活用について、より具体的な施策を進めることができる」とのコメントが述べられた。
多摩市は2020年6月に「気候非常事態宣言」を表明し、積極的に気候危機への対策に取り組むことを公にしている。今回の調査結果は、同市が地球環境のための取り組みを推進する際の基礎データとして活用されることになる。
※特待生・学園奨学生:2018年から、AOI期特待生制度入試により入学し、恵泉女学園大学の学生代表として広報やロールモデルとして活躍を期待されている学生。学園奨学生も同様に、大学より成長や活躍を期待されている学生。
▼恵泉女学園大学HP
https://www.keisen.ac.jp/
<参考>
▼一般社団法人 多摩循環型エネルギー協会HP
http://tama-enekyo.org/?p=1894
▼多摩市公式HP
https://www.city.tama.lg.jp/0000011305.html
【お詫びと訂正】多摩市の「気候非常事態宣言」の年度に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。このほか、文中の「1カ月の」を「1カ月間の」に、「ソーラーマップ」を「ソーラーパネル」に訂正しています(2021/10/11 10:30)
▼本件に関する問い合わせ先
学長室
住所:206-8586 多摩市南野2-10-1
TEL:042-376-8211
FAX:042-376-8218
メール:shomuka@keisen.ac.jp
【リリース発信元】 大学プレスセンター
https://www.u-presscenter.jp/