NTT東日本と清水建設が建物運用のデジタルトランスフォーメーション(DX)で協働 ~両社の技術を融合させ建物運用ソリューションを提供~
※1 NTT東日本のさまざまなアセットを活用して地域活性化を推進するプロジェクトです。地域の情報を地域エッジで効率的に収集・分析し、それらをセキュアに流通させることで、地域社会全体でデータを共有・活用し、さまざまな分野における地域活性化をめざしています。今回の共同実証は、NTT東日本のAI・IoTに関する技術やビジネスを共同で実証する環境である「スマートイノベーションラボ*」で行います。
*スマートイノベーションラボはNTT東日本の登録商標です。
※2 清水建設が開発した建物運用のDXを支援する建物オペレーティングシステムです。建物内の建築設備やIoTデバイスの相互連携を容易にする建物運用デジタル化プラットフォーム機能を備えた基本ソフトウエアで、新築、既存を問わず実装可能です。新築の場合、DX-Coreサーバーと建物管理システム、セキュリティシステム、IoTデバイス、ネットワークインフラ、サービスアプリケーションを顧客ニーズに合わせてパッケージ化し、実装します。
1.背景と目的
NTT東日本は2019年から、自社のさまざまなアセットを活用して地域課題を解決することを目的としたREIWAプロジェクトを推進しています。一方、清水建設は昨年、建物運用のDXを図るOSとしてDX-Core※2を開発し建物への実装を開始、サービスの多様化に向けた各種アプリケーションの開発を継続しています。両社は、これらのサービスを接続・連携させることでウイン・ウインのビジネス展開が可能になると考え、協業に合意したものです。
2.協業内容
協業の内容は、NTT東日本の高セキュアかつ低遅延なコンピューティング基盤(地域エッジ)とDX-Coreを連携させることにより、同一地域に複数拠点を構える事業者やスマートシティの建物群を運用する自治体などに対して、DX-Coreによる建物運用ソリューションをコンピューティング基盤とパッケージで提供し、導入コストとランニングコストの削減につなげていきます。
協業に先駆け、このソリューションを清水建設が開発中の江東区豊洲の大型賃貸オフィス「MEBKS豊洲」に適用し、その実証結果を携え全国展開します。同一地域に複数拠点を構える不動産会社や銀行、チェーン店経営者、さらにはスーパーシティやスマートシティの運営者などに対して、建物群の運用を効率化する付加価値向上リノベーション提案を行うことで、NTT東日本は地域活性化を支えるコンピューティング基盤(地域エッジ)利用者、清水建設はDX-Coreの新規契約者の獲得を目指します。
〈取り組みイメージ〉
3.今後の展開
なお、両社は今回の協業を建物運用ソリューションの提供だけに留めず、清水建設が全国に導入しているDX-Coreのシステムメンテナンス(リモート対応や、現地でのエンジニアリング作業)にも拡大する予定です。具体的には、NTT東日本が提供する保守運用業務トータルサポートサービス「ダイヤモンドサポート」のメニーに、DX-Coreのシステムメンテナンスをラインナップする予定であり、今後システムサポート業務の迅速化・効率化が期待されます。