ギリアドとガラパゴス、中等~重度関節リウマチ成人患者へのJyseleca(R)(一般名:フィルゴチニブ)投与に関する欧州医薬品庁ヒト用医薬品委員会の肯定的な見解を発表

ギリアド・サイエンシズ株式会社

― 臨床試験では、フィルゴチニブの持続的な有効性が一貫した安全性プロファイルとともに52週にわたり維持 ―

ギリアド・サイエンシズ(本社:米カリフォルニア州フォスターシティ、ナスダック:GILD、以下「ギリアド」)およびガラパゴス NV(本社:ベルギー メヘレン、 ユーロネクストおよびナスダック:GLDP、以下「ガラパゴス」)は7月24日、欧州医薬品庁(EMA)のヒト用医薬品委員会(CHMP)が、1種類以上の疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)に対して効果不十分または不耐容の、中等度から重度の関節リウマチの成人患者を対象とする、開発中の選択的ヤヌスキナーゼ(JAK)1阻害剤であるJyseleca®(一般名:フィルゴチニブ)200 mg錠および同100 mg錠の1日1回経口投与に関し、肯定的な見解を示したことを発表しました。CHMPによる肯定的な見解は、欧州委員会(EC)に対し、欧州での製造販売承認を科学的な面から推奨するものです。

今回のCHMPによる肯定的な見解は、第III相FINCH試験および第II相DARWIN試験から得られたデータに基づいています。この一連の臨床試験では、4,544患者年相当の関節リウマチ患者にフィルゴチニブが投与されました。幅広い患者を対象に行われたFINCH試験の3試験は、いずれも主要評価項目を達成しています。これら試験では、米国リウマチ学会(ACR)による圧痛関節数および腫脹関節数の改善率(改善率 20%以上(ACR20)、同50%以上(ACR50)、同70%以上(ACR70))や、疾患活動性評価で寛解達成率(DAS28(CRP)2.6未満)など、治療の重要指標の基準を満たしました。さらにフィルゴチニブ投与群では、プラセボ投与群と比較して、関節の構造的損傷の進行抑制が認められました(X線画像スコアリング(mTSS)法による評価)。フィルゴチニブを1日1回投与した場合の臨床的安全性については、FINCHおよびDARWINの両臨床試験を通して、フィルゴチニブ単剤投与群でもメトトレキサート(MTX)との併用療法群でも、一貫した安全性プロファイルが示されました。アダリムマブ投与群やMTX投与群と比較した場合、重篤な感染症と帯状疱疹の発現率は概して同程度でしたが、主要心血管イベントや静脈血栓塞栓症の発現率は、フィルゴチニブ投与群で低いことが報告されました。

欧州(欧州連合加盟国、ノルウェー、アイスランド、リヒテンシュタイン、英国)全27か国での医薬品の認可権限を有するECは現在、今回のCHMPの見解について検討を行っており、2020年第3四半期中に結論が出る見込みです。
フィルゴチニブは開発中の治験薬であり、現時点ではいずれの規制当局にも承認されていません。

FINCH試験について
第III相FINCH試験では、初期段階から生物学的製剤投与歴を有するまでの、幅広い関節リウマチ患者集団を対象に、フィルゴチニブ100mgまたは200mgの1日1回投与の有効性および安全性を評価しました。FINCH 1試験は、無作為化、プラセボまたはアダリムマブ対照、MTX併用試験で、試験期間は52週間であり、MTXの効果が不十分であった中等度~重度の活動性関節リウマチ成人患者1,759例を組み入れました。FINCH1試験の主要評価項目は、12週時点のACR20でした。また24週・52週時点でのX線画像の評価も実施しました。FINCH 2試験は、生物学的DMARDの効果が不十分であった中等度~重度の関節リウマチ成人患者449例を対象として、従来型DMARD併用下でフィルゴチニブを評価する、無作為化、プラセボ対照、二重盲検、第III相国際共同試験で、試験期間は24週間でした。FINCH2試験の主要評価項目は、12週時点のACR20でした。FINCH3試験は、MTX投与歴のない1,252例を対象とした無作為化試験で、試験期間は52週間であり、MTX単剤投与とフィルゴチニブ投与(フィルゴチニブ200mg単剤、フィルゴチニブ100mg+MTX併用、フィルゴチニブ200mg+MTX併用)を比較検証しました。FINCH3試験の主要評価項目は、24週時点のACR20でした。また24週・52週時点でのX線画像の評価も実施しました。なおフィルゴチニブとは、JAK1およびJAK1/3シグナル伝達に対し特異的活性を有する選択的経口JAK阻害剤です。

フィルゴチニブに関する提携について
ギリアドとガラパゴスは、関節リウマチを対象としたフィルゴチニブやその他炎症性疾患の開発と商業化に関するグローバルな提携契約を締結しています。両社は、複数の炎症性疾患を対象としたフィルゴチニブの臨床試験を進めており、関節リウマチ対象の第III相FINCH試験、潰瘍性大腸炎対象の第III相SELECTION試験、クローン病対象の第III相DIVERSITY試験、乾癬性関節炎対象の第III相PENGUIN試験、さらに、ぶどう膜炎、および小腸のクローン病または瘻孔を伴うクローン病対象の第II相試験を含みます。

フィルゴチニブの試験に関する詳細については、https://www.clinicaltrials.gov/  をご確認ください。

ギリアド・サイエンシズについて
ギリアド・サイエンシズ・インクは、医療ニーズがまだ十分に満たされない分野において、革新的な治療を創出、開発、製品化するバイオファーマ企業です。会社の使命は、生命を脅かす病を抱える世界中の患者さんのために医療を向上させることです。カリフォルニア州フォスターシティに本社を置き、世界35か国以上で事業を行っています。ギリアド・サイエンシズに関する詳細は、https://www.gilead.com/ をご覧ください。

ガラパゴスについて
ガラパゴスNVは、新たな作用機序を有する低分子化合物による医薬品の創薬と開発を行っています。そのうち3種類の化合物については、患者さんへの投与で有望な結果が得られており、現在複数の疾患を対象に後期開発段階にあります。パイプラインは炎症性疾患、線維症、変形性関節症、その他の適応症を対象とし、創薬段階から第III相まで、さまざまな開発段階にあります。会社の目標は、革新的医薬品の創薬、開発、商業化を主眼とした世界有数のバイオファーマ企業となることです。詳細については、https://www.glpg.com/ をご覧ください。

ギリアドの将来予想に関する記述
本プレスリリースは、1995 年米国民事証券訴訟改革法(Private Securities Litigation Reform Act of 1995)で定義される「将来予測に関する記述」に該当するものが含まれており、次のようなリスク、不確定要素、その他の要因に影響を受けることがあります:中等度~重度関節リウマチ成人患者に対するフィルゴチニブ治療が、ECにより想定のスケジュールどおりに承認されない、あるいはそもそも承認されない可能性。また、フィルゴチニブの継続中または追加の臨床試験で好ましくない結果が得られる可能性や、さらにギリアドおよびガラパゴスがフィルゴチニブの開発を中止する戦略的判断を下し、その結果フィルゴチニブが商業化に至らない可能性もあります。過去の事実以外のすべての記述は、将来予想に関する記述とみなすことができます。これらのリスクや不確定要素、その他の要因により、実際の結果が「将来予想に関する記述」と著しく異なったものとなる可能性があります。将来予想に関する記述のみに依拠することのないようご注意ください。これらのリスクやその他のリスクについては、米国証券取引委員会に提出している、2020年3月31日を四半期末とするギリアド四半期報告書(フォーム10-Q)で詳細に説明しています。将来予想に関する記述はすべて、ギリアドが現在入手できる情報に基づいており、ギリアドは将来予想に関する記述を更新する義務を負いません。

ガラパゴスの将来予想に関する記述
本プレスリリースは、1995年米国民事証券訴訟改革法(Private Securities Litigation Reform Act of 1995)(その後の改正を含む)で定義される「将来予測に関する記述」に該当するものが含まれており、実際の結果を「将来予想に関する記述」と著しく異なったものに変え得るリスク、不確定要素、その他の要因に影響を受けることがあります。そのため、将来予想に関する記述のみに依拠することのないようご注意ください。これらのリスク、不確実要素、およびその他の要因には、開発競争、臨床試験や製品開発業務、および規制承認要件に関連する特有の不確実性(フィルゴチニブの進行中および計画中の臨床研究プログラムから得られたデータが安全性・有効性・その他の理由によりフィルゴチニブの承認あるいは開発続行の根拠とならない可能性を含む)、具体的には規制当局によるフィルゴチニブの製造販売承認の可否や時期、ガラパゴスの第三者(フィルゴチニブの開発・商業化のパートナーであるギリアドを含む)との提携への依存性、フィルゴチニブの商業化可能性の予測に関する不確実性、その他米国証券取引委員会(U.S. Securities and Exchange Commission:SEC)に提出している、2019年 3月 31日を年度末とする年次報告書(フォーム20-F)およびそれ以降のSECへの提出物に詳述するリスクや不確定要素が含まれますが、これらに限定されません。過去の事実以外のすべての記述は、将来予想に関する記述とみなすことができます。ここに含まれる将来見通しに関する記述は、経営陣の現在の期待と信念に基づき、その日付の時点でのみお伝えできるものです。ガラパゴスは、新しい情報やその後のできごと、環境や条件、想定される変化を反映するために将来見通しに関する記述を更新または公表する義務を負いません。

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