<公園×商業×ホテルが一体となった新しいミクストユース型プロジェクト> 「MIYASHITA PARK」2020年6月グランドオープン
立体都市公園として渋谷周辺エリアをつなぐ全長約330mの低層複合施設が誕生
渋谷区と三井不動産株式会社(本社:東京都中央区 代表取締役社長:菰田正信)は、渋谷区渋谷一丁目及び神宮前六丁目にて(仮称)新宮下公園等整備事業を進めてきましたが、この度、街区名を「MIYASHITA PARK」に決定し、2020年4月に竣工、6月にグランドオープンします。「MIYASHITA PARK」全体俯瞰図 / 「MIYASHITA PARK」南街区エントランス図
<本事業計画のポイント>
- 本事業は、「立体都市公園制度」を渋谷区内で初めて活用した、渋谷区と三井不動産がパートナーとなり推進するPPP(パブリックプライベートパートナーシップ)事業*1です。公園・駐車場という従来の都市機能に商業施設・ホテルを融合させた新しいミクストユース型プロジェクトで、渋谷区立宮下公園を安全安心な環境へと整備し、街のさらなる賑わいを創出します。
- 渋谷区立宮下公園で親しまれてきたスケート場やボルダリングウォールに加え、多目的運動施設(サンドコート仕様)を新設する他、イベントも行える約1,000m2の芝生ひろばを整備し、フルフラットでバリアフリーな多機能空間を実現します。
- 神宮前六丁目交差点の横断歩道新設による渋谷・原宿間の回遊性向上や、渋谷区立宮下公園における多様なイベントを通じた交流・コミュニティ形成促進など、新たな歩行者ネットワークと文化の情報発信拠点の形成を目指します。
(1)渋谷区と三井不動産がPPP事業で進める公園、駐車場、商業施設、ホテルが一体となった“ミクストユース”型プロジェクト「MIYASHITA PARK」
渋谷区は、三井不動産株式会社をパートナーとするPPP事業として、本事業を推進してまいりました。本事業は、2004年の都市公園法改正に基づき制度化された「立体都市公園制度*2」を渋谷区内で初めて活用した事業です。
1966年に東京初の屋上公園として整備された渋谷区立宮下公園は、バリアフリー動線の確保や経年変化による耐震性の課題解決に加え、防災意識の高まりや来街者の増加といった社会変化への対応が求められていることから、民間のノウハウも活用して、渋谷区立宮下公園がさらに魅力的な「広域利用公園」となるように再整備するものです。「MIYASHITA PARK」は、敷地面積約10,740m2、延床面積約46,000m2、全長約330mからなる、公園・駐車場・商業施設・ホテルが一体となった新しい“低層複合施設”です。これまでの都市機能(公園、駐車場)の再整備に加え、多種多様な人々が集まる商業施設やホテルなどを融合することで、公園の持つ魅力を施設全体で最大化させ、これまで以上に街全体の賑わいを創出します。
また、耐震性能も向上し、災害発生時には周辺地域滞在者などの帰宅困難者の一時退避場所として機能します。
*2 立体都市公園制度とは、都市公園の区域を立体的に定め、他の施設と都市公園を一体的に整備することで、土地の有効活用を図り、都市公園の効率的な整備を図ることを目的とした制度です
公園、駐車場、商業施設、ホテルが一体となった「MIYASHITA PARK」
「MIYASHITA PARK」南北街区
(2)スポーツ機能を継承し、より多機能な空間利用を実現する新しい宮下公園
本事業では、南北2つの街区に分かれていた渋谷区立宮下公園を、道路上空も含めて公園として一体化し約1ヘクタールのフルフラットでバリアフリーな多機能空間として再整備します。公園の南街区には、従前より区民や来街者に親しまれてきたスケート場やボルダリングウォールに加え、多目的運動施設(サンドコート仕様)を新設し、誰もが気軽にスポーツを楽しみ、交流できる場を提供します。北街区には様々なイベントも開催できる約1000m2の芝生ひろばを整備します。
また、渋谷区は開園後の運営管理については指定管理者制度を活用し、三井不動産株式会社・西武造園株式会社で構成される「宮下公園パートナーズ*3」を昨年12月に指定管理者に選定しました。指定管理者による、緑地や各設備の維持管理、イベントの企画・誘致といったトータルマネジメントにより、安全安心な公園環境を提供すると共に、賑わいを創出し、これまで以上に魅力的な公園としていきます。
*3「宮下公園パートナーズ」:三井不動産株式会社と西武造園株式会社で構成する共同企業体名称
公園プラン(平面図)
【渋谷区立宮下公園について】
約2万坪とも言われた旧皇族「梨本宮家(なしもとのみやけ)」の邸宅地に隣接していたことから宮下町(当時)と呼ばれていた地域に1953年に開設された宮下公園は、その後の駐車場整備による屋上公園化やスケート場等のスポーツ施設の設置などにより、渋谷区民のみならず多くの来街者に長らく親しまれてきました。開設当時からおよそ67年の時を経て、渋谷区立宮下公園は、2020年に大きく生まれ変わります。
2000年代の宮下公園、ボルダリングウォールやスケート場などが設置され、多くの来街者に親しまれた(当時の様子)
(3)「MIYASHITA PARK」は多種多様な人々を受け入れる、新たな交流拠点
本事業は渋谷駅周辺、原宿、青山、表参道、さらには、国立代々木競技場(代々木公園)をつなぐ結節点に位置しています。このような立地特性を活かし、渋谷駅からのアプローチを容易にするとともに、景観を向上させる現渋谷川遊歩道部分の整備や神宮前六丁目交差点への横断歩道の新設等により、新たな歩行者ネットワークと様々なイベントを通じた多種多様な人々の交流を促進する文化発信拠点の形成を目指します。
「MIYASHITA PARK」を中心とした歩行者ネットワーク形成イメージ
渋谷区長 長谷部健
昨年12月に策定された「渋谷区まちづくりマスタープラン」
スタート元年に誕生する「MIYASHITA PARK」は、渋谷区が目指す「区、区民及び企業等が、相互に連携・協力して進める協働型のまちづくり」の象徴となり、「ちがいを ちからに 変える街。渋谷区」を掲げる渋谷区基本構想の実現に大いに寄与することを期待しています。
■「MIYASHITA PARK」 計画概要
街区名称
MIYASHITA PARK
所在(地番)
南街区:東京都渋谷区渋谷1丁目26
北街区:東京都渋谷区神宮前6丁目20
竣工年月
2020年4月予定
開業年月
2020年6月予定
事業主
三井不動産株式会社
プロジェクトアーキテクト
株式会社日建設計
設計・施工
株式会社竹中工務店
構造規模
渋谷区立公園
商業棟 南街区 1階~4階 15,922m2 ※駐輪場2階(1,404m2)含む:S造
北街区 1階~3階 10,649m2 ※地下駐車場階除く:S造 SRC造 RC造
ホテル棟 4~18階(240室)
駐車場 375台:南街区97台 北街区278台(内、243台が都市計画駐車場)
全長
約330m
敷地面積
約10,740m2
延床面積
約46,000m2
■「MIYASHITA PARK」計画図
【断面図】
【位置図】