ソニー SPRESENSE向けWi-SUN拡張ボードを発売開始
簡単に最新規格である「Wi-SUN Enhanced HAN」を導入でき、IoT機器開発に貢献
ローム株式会社(本社:京都市)は、ソニー株式会社およびソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社が提供するIoT向けスマートセンシングプロセッサ搭載ボードSPRESENSE向けに、Wi-SUN拡張ボード「SPRESENSE-WiSUN-EVK-701」を開発し、2019年8月よりインターネットでの販売を開始しました。
SPRESENSEは、低消費電力でありながら、GPS受信機能とハイレゾリューション・オーディオコーデックを搭載したIoT向けボードコンピュータです。例えば、GPSと高機能プロセッサを活用したドローンや、ハイレゾリューションオーディオの再生・録音、内蔵フルデジタルアンプを活用したスマートスピーカ端末、低消費電力を活かした定点撮影カメラなど、IoTを今まで以上にスマートで高度なものにしていきます。
今回ロームが開発したWi-SUN拡張ボード「SPRESENSE-WiSUN-EVK-701」は、SPRESENSEに「Wi-SUN Enhanced HAN」対応の通信を追加することで、低消費電力かつ長距離通信を可能にします。さらにセンサ拡張ボードを追加できるスロットも備え、より高度なIoTセンサ機器の評価・開発に貢献します。
なお、Wi-SUN拡張ボードは、2019年8月からチップワンストップ、コアスタッフオンライン、アールエスコンポーネンツにて、インターネット販売を開始しています。また、各種ドキュメント、ソフトウェアは、専用WEBサイトからダウンロードすることができます。
今後もロームは、用途が拡大するIoT分野に向けて、社会の安全・快適を実現するためのセンサデバイス、通信デバイスを開発していきます。
<背景>
近年、インフラや農業、自動車などIoT分野の拡大に伴い、IoTを実現するためのサービスやアプリケーション、デバイスが数多く登場するようになってきており、さまざまな企業がその市場に向けたビジネスを進めています。
一方、システムでIoTを考えた場合、開発にはソフトウェアとハードウェアなど、幅広い専門知識と多大な開発工数が必要になります。また、各デバイスにおいては、実装環境・開発環境が異なるため、評価することが困難でした。
ロームグループはこれらの課題を解決し、メーカーズの支援やIoT機器のプロトタイプ開発に貢献するため、簡単に評価できる電子工作分野に注目、「Lazuriteシリーズ」などオープンプラットフォーム用ツールを開発・販売しています。
<新製品>
Wi-SUN拡張ボード「SPRESENSE-WiSUN-EVK-701」
チップアンテナを内蔵し、高周波設計と無線特性調整済みです。また日本国内の無線法令規制であるTELECの認証済みで、お客様での電波法認証も不要のため、すぐに使用できます。Arduino向けソフトウェアを提供しているので、簡単に通信評価を行うことができます。
搭載製品:
無線通信モジュール(BP35C0-J11)
https://www.rohm.co.jp/news-detail?news-title=2019-03-19_news_wi-sun&defaultGroupId=false&newsCategory=press
Wi-SUNとは?
https://www.rohm.co.jp/products/wireless-communication/specified-low-power-radio-modules/information#feature1
<既存品ラインアップ>
センサ拡張ボード「SPRESENSE-SENSOR-EVK-701」
搭載製品:加速度センサ(KX122-1037)、気圧センサ(BM1383AGLV)、地磁気センサ(BM1422AGMV)
BLE拡張ボード「SPRESENSE-BLE-EVK-701」
搭載製品:BLEモジュール(MK71251-02A)
<公開サポート情報>
拡張ボードの導入に必要なデータを公開しています。
- ドキュメント :回路図、マニュアル
- ソフトウェア :サンプルコード(Arduino)
https://www.rohm.co.jp/support/spresense-add-on-board
ロームは、1958年(昭和33年)設立の半導体・電子部品メーカーです。自動車・産業機器のほか、民生・通信など多様な市場に対し、品質と信頼性に優れたLSIやディスクリート、電子部品を供給するとともに、システム全体を最適化するソリューション提案を行っています。