台湾OHGA社が、ローム製Wi-SUNモジュールを搭載したスマートロック「OHGA Smart Lock」を開発
Next Drive製IoTゲートウェイ「Cube」と連動して、次世代スマートセキュリティーを構築
「OHGA Smart Lock」は、施解錠手段として「スマートフォン」「非接触型ICカード」「鍵」を採用しており、ロックを解除するスマートフォン(マザーフォンを含む)は10台まで、非接触ICカード(Mifare規格)は32組まで登録することができます。スマートフォンとの通信はAES128で暗号化されており、スマートフォンを使用してロックを解除する場合、近距離ではBluetooth、遠隔地からはインターネットから「Cube」を経由してWi-SUNで行います。製品として「OHGA Smart Lock」に加え、顧客ニーズによってカスタム開発のスマートドアロックやドアロック用の組み込み基板を提供します。
また、NextDriveが発売したWi-SUN通信対応IoTゲートウェイ「Cube」は、専用アプリ「Ecogenie」によって、外出先から家庭内のスマートメーターに接続して家庭のエネルギーを簡単に管理・可視化できるようになります。さらに「Cube」は、「OHGA Smart Lock」だけでなく、モーションセンサー、温湿度センサー、USBカメラなどの専用周辺アクセサリと組み合わせることが可能で、これらはスマートフォンアプリで設定と操作ができるため、誰でも簡単にスマートホームセキュリティーを構築することができます。
なお、この「OHGA Smart Lock」はまずは組み込み基板の形態で、「Cube」と共に次世代のスマートホームセキュリティーソリューションとして、2018年10月よりNextDrive株式会社からサンプル出荷しています。
OHGA SMARTTHINGS 取締役社長 Joe Lee(李正星)
「OHGA Smart Lock」を開発することが出来てとても感動しています。これはOHGAがインテリジェントなネットワーキング構築に長年取り組んできた成果でもありますが、このプロジェクトには3社すべてのプロフェッショナルが携わってきました。 私はこの新製品がスマートホームセキュリティー分野のアプリケーション開発において新しい指標となり、今までになかった体験を生み出すと確信しています。
NextDrive CEO Jerry Yan(顏哲淵)
昨年、ロームと協力して世界最小クラスのIoTゲートウェイ「NextDrive Cube」を開発しました。その後、OHGAとスマートドアロックの新製品を共同開発することになり、3社の技術力と知識を結集することで製品化にたどりつきました。OHGAの「OHGA Smart Lock」とNextDriveの「Cube」は、家庭におけるHEMSとIoT化を促進することで、スマートホーム分野に革新をもたらし、より高度で快適な生活を提供していくでしょう。
ROHM Semiconductor Taiwan 取締役社長 勝野 英和
私たちはこのプロジェクトに対して、IoT分野の今後とスマートハウスの課題を考えて、また台湾のスマートメーターにWi-SUNが導入されることを期待して、Wi-SUNを搭載した製品化を提案してきました。
ロームは、社会の省電力化とエコシステム構築に貢献していきたいと考えています。今回両社に協力したことで、市場ニーズを満たすスマートホーム分野のアプリケーション開発の加速に貢献できることを嬉しく思っています。
<OHGA Smart Lockの機能詳細>
「OHGA Smart Lock」は、Wi-SUN通信機能を備えた業界初のスマートドアロックです。亜鉛合金製で、施解錠手段として「スマートフォン」「非接触型ICカード(Mifare規格)」「鍵」に対応します。ロックを解除するスマートフォン(マザーフォンを含む)は10台まで、非接触ICカード(Mifare規格)は32組まで登録することができます。スマートフォンとの通信はAES128で暗号化されており、スマートフォンを使用してロックを解除する場合、近距離ではBluetooth、遠隔地からはクラウドを経由してWi-SUNで行います。オートロックを設定することもできます。また、「OHGA Smart Lock」はバッテリーで動作するため、自身の電力消費に配慮しています。バッテリー電圧を自己診断しており、モーターの動作を最小限に抑えるように精密動作を行うと同時に、バッテリー電圧が4.9Vもしくは4.7Vより低くなった場合、警告音が鳴らし、登録されたスマートフォンに対してバッテリーを交換するように指示します。
「OHGA Smart Lock」単体の購入は、台湾のOHGAにお問い合わせいただく必要があります。
製品ページ: http://www.ohga.com.tw/product-info.php?id=50 (中国語)
「Cube」は、日本の家庭内電力管理(HEMS: Home Energy Management System)ニーズに対応するために開発された世界最小クラスのIoTゲートウェイです。ゲートウェイとして、Wi-Fi、Bluetooth、Wi-SUNなどの無線通信プロトコルを統合し、ECHONET Liteに対応するスマートメーターや様々な家電機器に接続することできます。
そこから、専用アプリ「Ecogenie」を使用すれば、家庭や店舗の電力をスマートフォン上で管理・可視化できるようにします。そして、目標に対する予算設定や電気の消し忘れ通知など、利便性高く直感的な情報を提供することで、電力の利用効率向上および、電力分配の最適化に貢献します。
さらに、「OHGA Smart Lock」やモーションセンサー、温湿度センサー、USBカメラなどの専用周辺アクセサリと組み合わせることが可能で、これらはアプリ上で設定と操作ができるため、誰でも簡単にスマートホームセキュリティーを構築することができます。
「Cube」は、既に日本で販売されており、家電量販店やインターネットから購入することができます。
製品ページ: https://jp.nextdrive.io/cube/
<用語解説>
「BP35C0」は、業界トップクラスの受信感度を持つ、ラピスセミコンダクタ製無線通信LSI「ML7416N」を搭載した、アンテナ外付けの小型面実装Wi-SUNモジュールです。Wi-SUN ProfileのBルートとHANに対応し、業界最小クラスの15mm×19mmサイズを実現しているため、HEMSコントローラーや家電への採用に最適です。ARIB STD-T108にも準拠しており、日本の電波法認証に沿っています。
https://www.rohm.co.jp/products/wireless-communication/specified-low-power-radio-modules/information
■Wi-SUN(Wireless Smart Utility Network)について
Wi-SUNは、無線LAN(Wi-Fi)と比較して低消費電力で通信距離が長いという利点を持つ、日本発の国際標準の無線通信規格です。優れた省電力性と高信頼性の通信特性(高い到達性能、電波干渉が起きにくい)により、電気・ガス・水道のスマートメーターを始め、あらゆるIoT分野で採用が進んでいます。
<会社概要>
■OHGA SMARTTHINGS CO., LTD(大賀智聯網股份有限公司)について
OHGAは1987年に設立されました。設立当時からの赤外線センサーとEMSビジネスに加えて、日本の医療機器メーカーと共に、医療用噴霧器、鼻腔吸引器、パルスオキシメーターモジュールなども開発してきました。
最近では、日本のユアサM&B株式会社と現地合弁会社(湯淺和台股份有限公司)を設立し、IoT市場および太陽電池市場に参入しています。その中で日本のホームステイプラットフォーム事業者向けにスマートロックを開発しており、今回NextDrive株式会社、ローム株式会社と共に、これまでにないエコで快適な生活を実現できるソリューションを提供します。
http://www.ohga.com.tw/index.php
■NextDrive株式会社(聯齊科技股份有限公司)について
NextDriveは台湾発で2013年末に設立されました。2017年1月には東京都港区に子会社も設立しています。
ソフトウェア技術とハードウェア技術の融合による、ビッグデータ分析能力を備えたIoTエネルギーマネジメントシステムの開発を行っており、これらテクノロジーと電力技術が融合するスマートホームの実現を目指しています。
NextDriveが開発した最初の家庭用エネルギーマネジメントシステム「Cube」は、既に日本市場でも販売されており、専用のアプリ「Ecogenie」を使用することで、家庭内の電力状態を簡単に把握することができるようになります。それ以外にも目標に対する予算設定や電気の消し忘れ通知など、利便性高く直感的な情報を提供することで、省電力化の目標を達成しながら快適な生活の実現に貢献します。
https://jp.nextdrive.io/#introduction
ロームは、1958年(昭和33年)設立の半導体・電子部品メーカーです。自動車・産業機器のほか、民生・通信など多様な市場に対し、品質と信頼性に優れたLSIやディスクリート、電子部品を供給するとともに、システム全体を最適化するソリューション提案を行っています。