ポーラ美術館 2018年12月8日(土)よりSHIMURAbros 「Film Without Film 映画なしの映画」展 開催
会期:2018/12/8(土)~2019/3/17(日)
ポーラ美術館(神奈川県・箱根町)は、2018年12月8日(土)から2019年3月17日(日)まで、現代美術展示スペース「アトリウム ギャラリー」におけるHIRAKU Project第7回目の展示として、SHIMURAbros「Film Without Film 映画なしの映画」展を開催いたします。《Silver Screen》2012年、映像(20分/白黒)、鏡、プロジェクター、PC
展示風景:ニューアート展 NEXT 2012 動く絵、描かれる時間:Phantasmagoria、横浜市民ギャラリー ©SHIMURAbros
SHIMURAbrosは、姉のユカと弟のケンタロウによるアーティスト・ユニットです。映画作家からアーティストへの転身を果たした彼らは、ベルリンを拠点に、映像を中心とする数々のインスタレーションを発表してきました。その作品は「光」や「時間」、そして「物語」といった「映画」を構成するテーマに基づき、鏡や光学ガラスといった様々な素材や、3DプリンターやX線CTスキャンといった技術を用いて制作されています。これらの最新のデジタル映像技術を駆使したSHIMURAbrosの作品は、いずれも「見る」ことを問い、現代の私たちの認識に揺さぶりをかけるものです。
《Film Without Film – Piano / Donky, Pistol / Man》2012年、樹脂、塗料 22.0×22.0×26.0 cm
展示風景:ニューアート展 NEXT 2012 動く絵、描かれる時間:Phantasmagoria、横浜市民ギャラリー©SHIMURAbros
本展のタイトルである「映画なしの映画」とは、1920年代のソビエト(ロシア)における実験映画の先駆者、レフ・クレショフが行った伝説的な実験映画の名称に由来しています。それを作品名にもつ《Film Without Film》は、映画の一篇をデータ化し、3Dプリンターによって出力した彫刻作品です。また、2012年に横浜で初めて公開された《Silver Screen》では、スクリーンに映される光がスクリーンそばの鏡に反射し、作品をみる観客、さらに光を投影するプロジェクターを露わにします。
本展覧会では、「見る」ことや作品を見る「私たち」の存在に問いを投げかけるSHIMURAbrosの映像と立体の作品を通じて、映像メディアとリアリティの関係性という、映画の誕生から続く本質的な問いを再考します。
また、10月5日(金)から11月4日(日)まで、銀座のポーラミュージアムアネックスでの展覧会「見ることは信じること」にて、映像と噴水を中心にした新作インスタレーションも発表します。両会場でSHIMURAbrosの世界をぜひご体感ください。
■SHIMURAbros(シムラブロス) プロフィール:
■アトリウム ギャラリー次回展覧会 【2019年3月23日(土)~7月28日(日)】
大山エンリコイサム(おおやま・えんりこいさむ)プロフィール:
1983年、東京生まれ。慶応義塾大学卒業後、東京芸術大学大学院修了(2009年)。エアロゾル・ライティング文化の視覚言語を翻案したモチーフ「クイックターン・ストラクチャー」をベースに壁画やペインティングを制作する。ポーラ美術振興財団在外研修員としてニューヨークにて研修(2013年)。主な個展に「Improvised Mural」ロンドン芸術大学チェルシー校(ロンドン、2015年)、「Present Tense」タクロウソメヤコンテンポラリーアート(東京、2016年)、「Windowsill」ルミネゼロ(東京、2017年)、「Ubiquitous: Enrico Isamu Ōyama」マリアンナ・キストラー・ビーチ美術館(カンザス、2017年)など。著書に『アゲインスト・リテラシー ── グラフィティ文化論』(2015年、LIXIL出版)。現在ニューヨーク在住。
■ポーラ美術館について
2002年に神奈川県箱根町に開館。ポーラ創業家2代目の鈴木常司が40 数年間にわたり収集した作品を中心に、西洋絵画、日本の洋画、ガラス工芸、古今東西の化粧道具など総数約1万点を収蔵。
・開館時間:9:00-17:00(入館は16:30 まで)
・休館日:無休(展示替えのための臨時休館あり)
・所在地:〒250-0631 神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285 ・TEL:0460-84-2111