視聴者はオリンピックをこう見ていた 平昌オリンピック番組視聴質・CM注視度ランキング発表 〜五輪連動CMがランキング上位、ハイライト映像にも注目集まる〜
TVISION INSIGHTSは、視聴質データとして、VI値(滞在度=Viewability Index)とAI値(注視度=Attention Index)を計測しています。視聴質はVI値×AI値で算出し、CM注視度ランキングは、AI値が高いCMから順に算出しています。VI値は、数値が高いほど、テレビの前の滞在人数が多く、滞在時間が長いことを示し、AI値は、数値が高いほど、画面を注視していた人数が多く、注視秒数が長いことを示します。
ランキングページ: https://tvisioninsights.co.jp/olympicranking/
オリンピック番組内のCMは五輪関連CMが注視度ランキング上位に
<ランキングの要点>
・オリンピック番組のCM注視度ランキングトップ5のうち4本が五輪関連CM
・CMの内容をオリンピックと紐付けたCMに注視度が集まった
小平奈緒選手が金メダルを獲得した、2月18日のスピードスケート女子500mを放映した番組(TBS系列)におけるテレビCMの注視度を分析しました。オリンピック関連CMと、それ以外のCMに分類し、それぞれのAI値(注視度)を集計しました。同番組内で放映されたCMのAI値トップ5は以下の通りです。
■オリンピックと関連させたCMが上位に
ランクインしたCMのうち4本がオリンピック関連CMになりました。1位のコカ・コーラ「祝! メダル」篇 30秒は、綾瀬はるかが競技の感想とメダルを獲得したことを祝福する即時性が高い内容でした。2位のみずほフィナンシャルグループ「僕は弱い けど強い。」篇 30秒は、クロスカントリーを行う青年が、渡部暁斗選手の試合を観戦して一念発起するCM。3位のコカ・コーラ「夢の舞台」篇 15秒は、綾瀬はるかがコカ・コーラを飲みながら友人知人とオリンピックを観戦するCM。5位のJXTGエネルギー ENEOS「ENEOSエネルギーソング フィギュアスケート」篇 15秒は、荒川静香とENEOSのキャラクターエネゴリくんがイナバウアーを披露するCMでした。
いずれも、CM内でオリンピックロゴを使用するだけでなく、CMのクリエイティブ自体を冬季オリンピックに関連付けたものとなっていました。
最高視聴質は抱き合って銅メダルを喜ぶ瞬間。ハイライト映像、インタビュー中も高視聴質に
<視聴質の要点>
・カーリング女子3位決定戦の毎分視聴質では、銅メダルを喜ぶ瞬間が最高視聴質に
・試合のハイライト映像や選手インタビュー、各エンドの後半にも注視が集まる傾向
日本が銅メダルを獲得した、2月24日に開催されたカーリング女子3位決定戦を放送した番組の毎分視聴質を取得し、各場面の数値を分析しました。番組全体の視聴質は1.35。男女別では男性1.49、女性1.20と男性の数値が高くなりました。
■カーリング女子3位決定戦、視聴質推移グラフ
最も視聴質が高く、多くの人がテレビ画面に釘づけになったのは、銅メダルが決定し、選手が抱き合って喜ぶ瞬間で視聴質は2.25でした(22:41)。番組全体の視聴質推移を見ると、開始直後に高い数値を示した後、一旦数値が下がり、第9・第10エンドにかけてゆるやかに上昇、銅メダル決定の瞬間に最高値を記録しました。
各エンドの視聴質推移を見ていくと、後半(両チームの4投目以降)にかけて数値が急上昇し、ラストショットでピークに達する傾向があることがわかりました。新しいエンドが始まると数値は下がり、後半にかけて再び上がっていきます。この傾向は、特に第4エンド以降顕著となっています。
試合のハイライト映像も、高い視聴質を獲得しました。番組冒頭(19:31)に流れた、前日の韓国戦のハイライト及び、イギリスチームの紹介映像は視聴質が1.70となり、韓国戦のハイライト映像(19:36)も1.54、3位決定戦のハイライト映像放映時(22:50)は1.69となりました。
選手インタビュー放送時(23:01~23:04)も、高い視聴質を示しています。インタビュー開始時(23:01)に1.41と高い数値を記録し、その直前、「選手のインタビューが始まりそうです」というアナウンス時(22:56、23:00)に数値が上昇。実際には、準備が整わずインタビューが始まらなかったため、数値が一度降下。インタビュー開始後は、本橋麻里選手が涙ながらにインタビューに答えた瞬間(23:04)が1.51を記録しました。
また、スピードスケート女子マススタートで高木菜那選手が金メダルを獲得したことを知らせる速報音とテロップが流れた瞬間(21:42)も1.82に数値が急上昇しました。
<データの収集方法・概要>
関東800世帯の一般視聴者宅に人体認識アルゴリズムを組み込んだセンサーを設置し、顔認証システムを用いてテレビの前に人がいるか、視聴者の表情、どのタイミングで画面に注目したかなど視聴態勢を判断・計測しています。2018年2月現在、地上波6局7チャンネルの全番組について、毎秒レベルで視聴質の計測を行っています。
・広告主、広告素材名はTVISIONのデータベースの登録名称であり、正式名称と異なる場合があります。
・カーリング女子3位決定戦の毎分視聴質データは、毎分ごとの視聴質を計測したものです。
・視聴質データの小数点3位以下は四捨五入しています。
・延べ接触人数が50人未満のテレビCMは除外しています。
■視聴質について
人々がテレビの前に滞在している度合いを示すVI値(滞在度=Viewability Index)と、テレビ画面に顔が向いているかを示すAI値(注視度=Attention Index)を数値化し計測しています。
VI値:数値が高いほど、テレビの前の滞在人数が多く、滞在時間が長い
AI値:数値が高いほど、画面を注視した人数が多く、注視秒数が長い
◼ TVISION INSIGHTS株式会社について
TVISION INSIGHTS株式会社は、テレビの「視聴質」を計測する会社です。当社が開発した人体認識技術を用いて、テレビの視聴態勢を取得しデータ化する独自手法で、データセットを取得・蓄積しています。国内では、関東エリアの800世帯、地上波6局7チャンネルの全番組を毎秒レベルで計測(2018年2月現在)。またグローバルにも拠点を広げ、ボストン・ニューヨークでも展開。テクノロジーとビッグデータを用いて、テレビ本来のポテンシャルを顕在化することを目指しています。
◼ 企業概要
会社名:TVISION INSIGHTS株式会社
代表:代表取締役社長 郡谷 康士
所在地:東京都港区六本木1丁目4-5 アークヒルズサウスタワー16階 WeWork内
設立:2015年3月6日
*文中に記載した人名は敬称略、順不同
<本件に関するお問い合わせ先>
報道関係のお問い合わせ:美島 Tel 070-1488-3702 E-mail pr@tvisioninsights.com
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