金沢大学(石川県金沢市)は3月1日、トヨタ紡織株式会社(本社:愛知県刈谷市)と産学連携の包括的推進に関する協定を締結した。両者は今後3年間、「近未来車の快適空間の実現」をテーマに共同研究に取り組み、連携をより一層深めていく。
金沢大学とトヨタ紡織は、これまで自動車用エアフィルターや繊維素材評価の分野で研究協力を重ねてきた。
このたび、同社の目指す近未来の自動車に求められる快適性・安全性・環境性を向上する研究開発を通して、同大の研究成果の社会活用の推進および優れた技術者の育成を行うべく、より一層の連携強化を目指して連携協定を締結。3月1日に締結式を執り行った。
締結式で、トヨタ紡織副社長の堀弘平氏は「移動空間の空気の質や乗り心地の研究において、技術的観点に加え、心理学的空間認識の観点を取り入れるなど、分野融合型の研究を進めることで、世の中の変化によって生まれる新しいニーズや期待に応える新製品をスピーディに開発し、同時に社内イノベーションを喚起していきたい」と述べた。
また、金沢大学の研究担当理事で副学長の向智里氏は、「今回の協定は、単に共同研究の量的増加だけでなく、相互の人材育成に資する新たなステージに押し上げる契機になると大いに期待している」と話した。
<連携協定について>
【主たる連携分野】
近未来車室空間の快適性等の向上を目指すエアフィルターや車内シート等の研究開発。
技術的な観点だけでなく心理学的空間認識の観点も取り入れ分野融合型研究を行う。
【主たる連携事項】
(1)技術相談等を通した研究開発上の意見交換・指導助言
(2)共同研究や受託研究による研究開発
(3)技術教育とそれに係る講師派遣等の人的な交流
(4)インターンシップの受け入れ、企業情報の提供等学生に関する支援・協力
○トヨタ紡織株式会社
トヨタ紡織株式会社は、世界中のお客様に最高のモビリティライフを提案し続ける会社を目指し、自動車内装サプライヤー、フィルターの専門メーカーとして世界各地に100社以上で事業展開している。自動車のシートなどの内装製品、自動車用フィルターおよびパワートレーン機器部品を開発、製造し、トヨタ自動車株式会社をはじめとする自動車メーカーへ納めている。
https://www.toyota-boshoku.com/jp/
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