金沢大学(石川県金沢市)は2021年12月18日、石川県立音楽堂において第10回「世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)サイエンスシンポジウム」を開催し、オンラインによる配信も行った。また、石川県教育委員会との連携により、令和3年度石川県スーパーサイエンスハイスクール(SSH)生徒研究発表会との同時開催となった。会場にはSSH指定校の生徒を中心に県内の高校生が来場し、全国各地の高校生や一般の人々から視聴されたオンラインと合わせて、約500名がシンポジウムに参加した。
世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)は、研究分野や国、言語や制度などにとらわれず、世界から第一線の研究者が集まる「目に見える国際研究拠点」の形成を目指して、文部科学省が2007年に開始。2021年現在、日本各地に14の研究拠点があり、世界最高水準の研究成果を生み出し続けている。
このシンポジウムは、WPI研究拠点の成果を広く紹介することを目的としたもの。各拠点が毎年持ち回りで開催しており、今年度は金沢大学ナノ生命科学研究所が主催した。
シンポジウム当日、午前の部は片岡一則氏(公益財団法人川崎市産業振興財団ナノ医療イノベーションセンター センター長)による特別講演を皮切りに、WPI拠点からは谷口尚氏(物質・材料研究機構国際ナノアーキテクトニクス研究拠点 拠点長)、高橋幸奈氏(九州大学カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所 准教授)、福間剛士教授(金沢大学ナノ生命科学研究所 所長)らが講演。
その後、丸山恵氏(名古屋大学学術研究・産学官連携推進本部 URA/University Research Administrator)をモデレーターとして行われた登壇者による座談会では、会場の高校生たちからさまざまな質問が寄せられ、活発なディスカッションが行われた。
午後の部では令和3年度石川県スーパーサイエンスハイスクール生徒研究発表会を開催。口頭発表では各校代表の6グループが発表を行い、審査委員を務めたナノ生命科学研究所の福間所長、福森義宏副所長、秋根茂久PI(Principal Investigator)との学術集会さながらの白熱した質疑応答を繰り広げた。
ポスター発表では32グループが5カ所に分かれ、金沢大学のURAをはじめとしたモデレーターの進行のもと、フラッシュトーク形式の発表を行った。
ディスカッションには14の全てのWPI拠点から若手研究者が参加。発表した高校生はオンサイトとオンラインの双方から発表のフィードバックを受けることができ、充実した研究交流が行われた。
第一線の研究者に接した高校生からは「最新の研究に触れることができ、とても良い経験でした」「今回の体験を来年自分たちが取り組む課題研究に生かしたい」などの声が聞かれ、盛会のうちに終了した。
○第10回世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)サイエンスシンポジウム
https://10th-wpisymposium-nanolsi.jp/
・金沢大学が文部科学省「世界トップレベル研究拠点プログラム」に採択 --「ナノ生命科学研究所」を新設(2017.10.03)
https://www.u-presscenter.jp/article/post-38088.html
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