ルミネのアートアワード「LUMINE meets ART AWARD 2017」 グランプリは杉澤佑輔さんの「記憶は絶望でもあるが希望でもある」
受賞5作品は、2018年1月よりルミネ館内にて展示スタート!
株式会社ルミネ(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:森本雄司)は、ルミネ館内に展示するアート作品を広く一般から公募し、若手アーティストの発掘と支援を目指すアートアワード「LUMINE meets ART AWARD 2017(略称「LMAA」)」のグランプリ1点を含む計5点の受賞作品を決定しました。応募総数501点の作品の中から、グランプリ、準グランプリ、ルミネ賞の各1点、と入賞2点の全5点を10月21日(土)に実施した最終審査にて選出し、東京・虎ノ門の「Pirouette」にて授賞式を行いました。
グランプリ・・・・杉澤祐輔さん 「記憶は絶望でもあるが希望でもある」(ウィンドウ部門)
準グランプリ・・・山内 奏さん 「1/fのゆらぎ」(インスタレーション部門)
ルミネ賞・・・・・藤井マリーさん 「パーリングじゃ殺せない。2017」(ウォール部門)
入賞 ・・・・・・佐々木苗さん 「about a kettle(Dharmacolobath)」(インスタレーション部門)、YO-YO-さん 「OUTBREAK!」(映像部門)
受賞者には賞金を授与するとともに、受賞5作品およびゲストアーティスト「久保田沙耶」による作品は、お客さまにも作品に触れていただき、楽しんでいただけるよう2018年1月9日(火)~1月31日(水)までの間、ルミネ新宿のイベントスペースやウィンドウ、新宿駅南口やルミネエスト新宿のデジタルサイネージ、ニュウマン新宿のNEWoMan ART wall.など新宿エリアのルミネ各館に展示する予定です。
本アートアワード「LMAA」では、入選作品を選ぶ審査員に、現代アートの第一線で活躍するギャラリスト小山 登美夫氏や、ルミネのシーズンビジュアルなどを手がけるコピーライター・クリエイティブディレクターの尾形 真理子氏など、国内外のアート・デザインシーンで活躍する方々を起用しています。今回は2017年6月24日(土)から2017年8月31日(木)までの期間に広く作品を公募していました。
ルミネは、「LMAA」の実施を通し、若手アーティストの発掘・支援を目指すとともに、アートを通じ、お客さまにいつものルミネでちょっとした感動や非日常を感じていただけるような“いつものルミネ+α”を提供してまいります。
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グランプリ
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〔ウィンドウ部門〕
「記憶は絶望でもあるが希望でもある」
杉澤 佑輔(スギサワ ユウスケ)
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展示場所:ルミネ新宿 ルミネ2 2F スタニングルアー横
<作品コンセプト>
記憶を蓄積することにより自我が形成されるのか?
記憶を蓄積することにより自我は忘却されるのか?
今現在おもちゃや日用品などを用いてロボットやスペースシップを制作している自分と、6歳の自分とが出会い全く変わっていない自分に絶望感が生まれたと同時に、忘却の彼方に変わらず存在していた自分自身に希望が生まれました。人間は記憶の道を辿り記憶の遠い風景の中に、自分自身という存在を見つけることができる。
道を辿り自分自身と出会うことにより心が蘇ることができる。思い出に縛られることなく自分自身を解放できる。無意識に閉じ込めてしまった自分自身を奪回しありのままの自分を肯定するためにこの作品を制作いたしました。
<審査員コメント/小山 登美夫氏>
6才の時に描いた自分の絵を、30年近くたった大人の自分が立体化していく。タイトルの「記憶は絶望でもあるが希望でもある」は多くの人に共有できるメッセージ。それは自分の過去を戸惑いながらも肯定し、今を自由にしてくれ、未来を見せてくれる。そんな驚きと楽しさが伝わってくる素晴らしい制作過程であり、作品だと思います。
【受賞者プロフィール】
1982年静岡県沼津市出身。現在も沼津市を拠点に活動している。14歳からスケートボードをはじめ、10代のほとんどの時間を路上で過ごし専門的な美術教育を受けず独自に作品制作をはじめる。絵画、造形、音楽制作、作詩、ポエトリーリーディングなど活動は多岐にわたる。
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準グランプリ
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〔インスタレーション部門〕
「1/fのゆらぎ」(エフブンノイチノユラギ)
山内 奏(ヤマウチ ソウ)
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展示場所:ルミネ新宿 ルミネ2 2F ステュディオス前
<作品コンセプト>
潜水艦のようなカタチをしたこの作品は中に3つの水琴窟が入っています。水琴窟とは神社の地中などに埋められていて、砂利を伝って落ちてきた柄杓の水を反響させて「1/fゆらぎ効果」とよばれる癒しの音を響かせる壷のことです。作品の上部に備わる樽に雨水を溜め込み、内部のパイプのそれぞれの蛇口の締め具合で水滴の落ちるスピードを調整し、自身の気分に合う最適なテンポのリラクゼーション音を体感することが出来ます。扉を閉めた作品の内部は薄暗く静かで、水音の反響するおちつく空間になっています。
<審査員コメント/戸塚 憲太郎氏>
鍛金という伝統的な工芸技法で作られた作品が体感型のインスタレーションにまで展開しているところが魅力です。一人で中に入り、水琴窟による癒しの音を聞くという体験がルミネ館内でどのように受け取られるか非常に楽しみな作品です。
【受賞者プロフィール】
2017年3月に東京藝術大学の大学院を修了しました。大学の工芸科で鍛金という金属の絞り技法を中心に様々な加工法を学びましたが、工芸に限らず様々な分野から自身の制作をアプローチしようと試みています。私の作品は金属の板を用いた中身が空洞の立体物が多く、その空洞の空間を利用した、中身と表面の関係を探る作品を制作しています。
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ルミネ賞
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〔ウォール部門〕
パーリングじゃ殺せない。2017」
藤井 マリー(フジイ マリー)
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展示場所:ニュウマン新宿2F(NEWoMan ART wall.)
<作品コンセプト>
2011年よりスタートした、完成を設けず、永遠に描き足し続けるペン画作品です。展示会場の空間に合わせ、時に書き足し、時にトリミングしながら、作成と展示を続けています。日常のささいな不安、疑問、期待、喜びなどの思考と感情を落とし込んだキャラクターたちを描いています。パブリックとプライベートが絡み合う日常の積み重ねの中、うねりつづける思考の中、時には時間や大きなものに流されながらも、ひたむきに日常を生き抜く勢いを作品にしました。多くの情報や人が行き交う新宿でこの作品と出会い、個人の所在を再確認するきっかけとなれば幸いです。
<審査員コメント/尾形 真理子氏>
フォーカスをどこに置くかで、見えるものは変わってくる。この世界の真理を体現する作品。緻密で丹念なペン画をじっくり見てみると、「多様な物語」が描かれていることを知る。そして描き足し続けることで、世界は広がり続ける。その終わりのない世界には、人々の欲望や苦悩がポップでコミカルなタッチで描かれている。見る者のフォーカス次第で世界が変わり、「世界には完成がない」ことが、この作品の最大の魅力である。
【受賞者プロフィール】
1989年、京都生まれ。2014年 京都市立芸術大学大学院修士課程油画修了。2014年 アートアワードトーキョー丸の内 後藤繁雄賞受賞。2017年第16回グラフィック「1_WALL」ファイナリスト。エッセイ的なイラストに「存在感」を与えてやることをテーマに、画材や手法を選んで、作品を展開。現在は都内でOLをしながら、日々絵をしたためている。
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入賞(2点)
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〔インスタレーション部門〕
「about a kettle(Dharmacolobath)」(アバウトアケトル(ダルマコロバス))
佐々木 苗(ササキ ナエ)
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展示場所:ルミネ新宿 ルミネ2 2F イベントスペース
<作品コンセプト>
やかんプロジェクトの一環。
任意の物体としての存在、やかんならば台所にあれば至極当然、古びて鈍い光をともせば骨董屋で値が付く。しめ縄を廻らせば神が宿り、目鼻を描けば心が映る。心はカゲロウ、理不尽な変態を続け、短くとも先は見えない。
目の前にある10Lアルマイトのやかんは私に様々な姿を見せる。並々と入った麦茶、完璧な体躯、薄っぺらい実体、底で火が燃える。生活と美はいたるところに宿り、何も珍しいものではない。皆日々手に取り、身に纏い、消費し、慈しんでいる。
<審査員コメント/堀 元彰氏>
一度見たら決して忘れられない、強烈なインパクトのある作品です。使われているのは漆、柿渋、金箔などの伝統的な素材や技法ですが、ダルマの顔をもつ無骨な作品のフォルムは、ユーモラスであるとともに、おどろおどろしく、「縄文的」な情念すら感じられ、そのミスマッチ感が作品の最大の魅力になっています。都会的感覚のルミネのスペースで、この作品がいったいどんな出会いをもたらしてくれるのかとても期待されます。
【受賞者プロフィール】
主に木を使った立体作品を制作。2015年より1つのやかんを媒体に、物体としての存在と変化するその形而下的意識を展開していくやかんプロジェクトを始動。また、同時期、即興的に掘り出していくBig Mamaシリーズを始める。
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〔映像部門〕
「OUTBREAK!」(アウトブレイク!)
YO-YO-(ヨーヨー)
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展示場所:ルミネエスト新宿 新宿東口ロータリー前(柱10本19面)、
ルミネ新宿 南口改札前デジタルサイネージ、他
<作品コンセプト>
おしゃれを知らない、おしゃれになりたい男の子・女の子へ
隕石の衝撃でおしゃれボーイ&ガールに大変身!そこから広がるおしゃれ感染人間増殖中!
ルミネでお買い物をすることで普段の自分がより、華やかに、楽しくなるということをテーマに制作しました。
<審査員コメント/小池 博史氏>
入賞おめでとうございます。なつかしくも今でもたまに見られる光景です。大人になる瞬間をPOPなイラストで表現したルミネにとてもマッチした作品です。均一でつまらない学生服から怪獣のような過剰なファッションに変化するちょっと「アイロニック」なところが楽しいポイントだと思っています。
【受賞者プロフィール】
映像ディレクターの安村栄美とイラストレーターのオサジマケイコの映像ユニット。それぞれの個性を活かしながらポップな映像を制作しています。
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総評
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LUMINE meets ART AWARD 2017 審査員総評/小山 登美夫氏
LUMINE meets ART AWARDは、ほかにはない様々な複数の人たちがすごい熱意で応募しているのが本当に面白いです。場所が決まっていて、それぞれの場所には強い性格があり間違いなく多くの人に見てもらえる。都市と個人が交わるところになり、東京というものが浮かびあがってくる。そんな展示はそうあるものではなく、それがみんなに強い熱意をもたせることになるのでしょう。
※今年度のゲストアーティスト、現代アーティスト「久保田沙耶」による作品は、
ルミネ新宿ルミネ2 1Fの東南口ウィンドウにて展示予定です。
※詳細については、「LUMINE meets ART AWARD 2017」公式ウェブサイトをご覧ください。
http://www.lumine.ne.jp/lma/award
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【一般のお客さまからのお問合せ先表記】
「LUMINE meets ART AWARD」事務局 e-mail:lmaa@hpgrp.com
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