野生動物への見えざる脅威:交通騒音がフクロウ類の採食効率へ及ぼす影響を世界で初めて解明 -- 北海道大学

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・交通騒音が音声を頼りに獲物を狩る捕食者(夜行性フクロウ類)の採食行動へ及ぼす影響を野外で初めて明らかにした。 ・40~80dB(静かな住宅街~電車内の騒音量に相当)の交通騒音の存在下では,フクロウ類の獲物を見つける能力が17~89%低下することが明らかになった。 ・この採食効率の低下は,従来考えられていたよりも広範囲(道路から120 m以内)で生じると推定された。 ○研究成果の概要  交通網の急速な発達に伴い,交通騒音が野生動物に与える影響が懸念されている。優れた聴力を頼りに獲物を捕らえる捕食者(聴覚捕食者)は、交通騒音の影響を特に受けやすい動物であると考えられてきた。北海道大学大学院農学研究院、国立研究開発法人森林総合研究所、カリフォルニア・ポリテクニック州立大学の共同研究チームは、交通騒音の増加に伴って聴覚捕食者のフクロウ類の採食効率が低下し、その影響は道路から120m以内の範囲にまで及ぶことを明らかにした。  本研究成果は、2016年8月18日付の科学雑誌Scientific Reports電子版で公開された。 ○論文発表の概要 研究論文名:Traffic noise reduces foraging efficiency in wild owls(交通騒音は野生フクロウ類の採食効率を低下させる) 著者:先崎理之1, 3,山浦悠一2,Clinton Francis3,中村太士1 (1北海道大学大学院農学研究院,2国立研究開発法人森林総合研究所,3カリフォルニア・ポリテクニック州立大学) 公表雑誌:Scientific Reports( http://www.nature.com/articles/srep30602 ) 公表日:英国時間 2016年8月18日(木) (オンライン公開) ▼本件問い合わせ先 所属・職・氏名:北海道大学大学院農学研究院 教授 中村 太士(なかむら ふとし) TEL:011-706-3343 FAX:011-706-2517 ホームページ:http://harunirehp.wix.com/forman 所属・職・氏名:森林総合研究所森林植生研究領域 主任研究員 山浦 悠一(やまうら ゆういち) TEL:029-829-8224 FAX:029-873-1542 ホームページ:http://www.ffpri.affrc.go.jp/labs/ecovege/Forveg/yuichiyamaura.html リリース全文は、PDFファイルを参照願います。 【リリース発信元】 大学プレスセンター http://www.u-presscenter.jp/

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