46歳のときに腹膜透析を導入、50歳で兄をドナーとして生体腎移植 ~患者さんの体験談 第58号公開中~

  • 特定非営利活動法人 腎臓サポート協会

腎臓病と共にイキイキと暮らす方々に、腎臓サポート協会理事長 松村満美子がインタビュー。

腎臓病と闘う人にとって体験者の言葉は何よりも心強いもの。性別や年齢、職業もさまざまな患者さんに、病気の受けとめ方や乗り越えた経緯、保存期の過ごし方など、貴重なお話をお伺いしています。

第58号は、腹膜透析(PD)での治療から、腎移植をされた患者さんの体験談をご紹介しています。


●「義母、母、父の介護が 9年間もできたのは、兄の右腎をいただいたお蔭」
 杉田さん・女性

25歳のとき、最初の妊娠でタンパク尿を指摘され、慢性腎臓病と診断されました。けっきょく妊娠全期間を入院して安静に過ごし長女を出産、翌年には二女を出産しました。
それから16年後の1993年、46歳のときに腹膜透析を導入したんです。「せっかく透析治療で元気になったのだから楽しいことをしなさい」と先生に励まされ、透析を導入してからもおしゃれをして出かけたりしてました。そのほかに腹膜透析患者向けの海外旅行でハワイに行ったこともあります。
腹膜透析をよくご存じない方は、「医師も看護師もいないところでやるなんて」と思われるかもしれませんが、手技を覚えて丁寧に基本通りにやればいいだけですし、痛みもなくて、「こんならくな透析でよいのか」と思うほどでした。なにより中学・高校という多感な時期の娘たちのそばにいられたのは幸せでした。

移植を受けたのが1997年なので、今年で14年になります。兄からの生体腎移植で、兄が56歳、私が50歳のときでした。それまでの腹膜透析が非常に順調だったので移植は考えていませんでしたが、主治医の先生から「移植が最良の治療ですよ」というアドバイスを受け、私自身も「いつまで腹膜がもつのだろう」という気がしてきて、臓器移植ネットワークに登録することにしたのです。そのとき、献腎移植の機会に恵まれるのは、宝くじ に当たるよりも難しいという現実を知り、家族やきょうだいにも「なかなか機会は巡ってこないようだけど、登録には行ったよ」と知らせました。すると、「それなら、ぼくのを」と兄から申し出てくれたのです。
2000年からは、義母と自分の両親、3人の親たちを介護しお見送りしました。移植を受けていなかったら、この9年間の介護を乗り切ることはできなかったと思います。
すべては兄の“腎臓”のおかげ。毎朝一番のトイレで、「お兄ちゃん、ありがとう」と小さな声でつぶやいています。
http://www.kidneydirections.ne.jp/kidney_info/experience/expe_58.html

※職業や治療法は、取材当時のものです。

■【最新号は、12/1更新のこちら】■~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

<血液透析(HD)治療中>
●「腎臓より先に心臓が悲鳴。運良く命拾いし、今は透析導入で元気に!」
 糸さん・男性
2歳でタンパク尿を指摘され、入院治療や定期的な通院により40年にわたってタンパク尿+2~+3をキープ。ところが8年前の大動脈解離で腎機能が一気に悪化。5年前から血液透析(血液ろ過透析、オンラインHDF)を導入。
http://www.kidneydirections.ne.jp/kidney_info/experience/expe_59.html


■【上記以外の体験談はこちら(一部)】■~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

<腹膜透析(PD)治療中>
●「仕事も旅行もやりたいことは何でもやって、快適な毎日を送っています!」
 望月さん・男性
大学4年生の健康診断で尿たんぱくを指摘され、それ以降20数年間、食事と薬物療法で治療を続けてきたが、2008年に 腹膜透析を導入。器械を使って夜寝ている間に自動的に行う腹膜透析(APD)を知り、「これなら仕事が続けられる!」と、迷わずAPDを選択。現在は月1回程度通院しながら、交響楽団のバイオリニストとして活躍。
http://www.kidneydirections.ne.jp/kidney_info/experience/expe_17.html


<血液透析(HD)治療中>
●「“透析は社会復帰するための治療”、医師の言葉に目からウロコ」
 吉村さん・男性
1981年、腎臓結石と診断され、手術を受ける。88年、腎ろうを入れるが、92年には血液透析を導入。2004年、早期退職するまで高等学校の数学科教師として勤務。透析導入後から患者会活動に邁進し、週3回の血液透析の合間に、ボランティア、視障センターでの教師などにも取り組む。
http://www.kidneydirections.ne.jp/kidney_info/experience/expe_19.html


<腹膜透析(PD)治療→血液透析(HD)併用中>
●「CAPD の透析液を旅先に送って、大好きな旅行を楽しむ。海外旅行まで!」
 木原さん・女性
33歳のとき三女を妊娠中に妊娠中毒症になったが完治。その子が5 歳のとき、むくみにより入院したもののその後放置したため慢性腎臓病に。阪神・淡路大震災後、保存期のときに三女と小料理屋をオープンし日夜奮闘。2001年には連続携行式腹膜透析(CAPD)を導入。2008年から血液透析を併用している。
http://www.kidneydirections.ne.jp/kidney_info/experience/expe_57.html

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http://www.kidneydirections.ne.jp/
腎臓病・透析療法に関する知識やお役立ち情報で、慢性腎臓病(CKD)患者さんをサポートする情報サイトです。無料会員サービスでは、会報誌の配布や健康相談などのフォローも行っております。

◆患者さんの体験談~一病息災~
http://www.kidneydirections.ne.jp/kidney_info/experience/index.html

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【本件に関するお問い合わせ先】
NPO法人 腎臓サポート協会
info@jin-support.org
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