2024-6-28
東京都港湾局
東芝エネルギーシステムズ株式会社
次世代型ソーラーセル※1の有効性検証事業の開始について
~オフィスビル内などでの活用を見据えた技術開発を推進~
このたび、東京都港湾局と東芝エネルギーシステムズ株式会社は、「次世代型ソーラーセルの有効性検証事業に関する協定書」を締結し、本年8月28日より、臨海副都心において次世代型ソーラーセルの室内環境における有効性の検証事業(以下、「本事業」)を開始することといたしました。
東京都港湾局は、事業者や研究機関と連携し、臨海副都心において先駆的な脱炭素化に取り組んでいます。本事業では、オフィスビル内などでの活用を見据え、室内環境等における発電継続性や耐久性を検証します。検証に使うフィルム型モジュールの次世代型ソーラーセルは東芝グループが開発し、世界最高水準の発電効率
※2を実現した技術を使用しています。
本事業を通じて、次世代型ソーラーセルの実用化に向けた技術開発を推進し、脱炭素社会の実現とエネルギーの安定確保に取り組んでいきます。
1 実施内容
フィルム型モジュールの次世代型ソーラーセルを建物内に曲面設置し、室内環境等(LED照明等) での発電継続性や耐久性の確認
(主な役割)
(1)東京都港湾局:企画・調整、都有地の提供、本事業の発信等
(2)東芝エネルギーシステムズ株式会社:有効性の検証、データ収集、分析及び評価等
使用する次世代型ソーラーセル
※サイズ 縦 約30㎝ 横 約30㎝
2 実施場所
東京都江東区青海二丁目5番地内
臨海副都心青海地区(都有地C2区画内の建物内)
※1 次世代型ソーラーセルについて
・ペロブスカイトと呼ばれる結晶構造を用いた次世代型太陽電池です。
・シリコン系太陽電池に比べ、以下の特徴を有し、シリコン系太陽電池に対して高い競争力が期待されています。
①「薄く軽くフレキシブル」である為、設置対象の場所の範囲が広がる。
② 製造技術開発によって大量生産、製造コストの低下の可能性が有る。
③ 日本発の技術であるほか、主原料のヨウ素は、世界産出量の約 30%が日本国内産である。
※2 東芝グループは、フィルム型モジュールの次世代型ソーラーセルの開発において、発電効率16.6%を実現しています。これは、プラスチック基板上に形成される受光部サイズ400c㎡以上のフィルム型モジュールの次世代型ソーラーセルにおいて、世界最高水準の発電効率となります。令和6年6月東芝エネルギーシステムズ株式会社調べ。
本研究の一部は、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)によるグリーンイノベーション基金の助成を受けて実施しています。
*東芝エネルギーシステムズ株式会社は株式会社東芝の100%子会社です。