海水浴しながら一獲千金⁉ 新幹線代も浮いちゃうかも!
今年もいよいよ夏目前!海水浴シーズンがやってきます。新潟県にも日本海に面する海水浴場が多くありますが、全国的にも一風変わった海水浴場があります。それが、糸魚川市の、通称「ヒスイ海岸」。宝石やパワーストーンとして使われている石「ヒスイ」が海岸に転がっていることがあり、海水浴しながら「一攫千金を狙える」かも!今回のニュースレターでは、新潟県の6つのシンボルのうちの一つ、「ヒスイ」をご紹介します。
ヒスイ(翡翠)について
◆ヒスイ(翡翠)とは
古くから宝石や装飾品に使われている石。一般的には緑色のヒスイが知られていますが、白色、ラベンダー色などのヒスイも存在します。その歴史的・文化価値から、2016年には国石、2022年には新潟県の石に指定されています。
今日ではヒスイを使用したアクセサリーがオークションで億単位の値段で取引され話題になることもあるほど、価値を秘めた石なのです。
◆ヒスイの歴史
日本では5,500年ほど前の縄文時代ごろから大珠やまが玉などの装飾品に加工され、交易品として取引されていました。メソアメリカ(現在のメキシコ周辺)のヒスイ文化は約3,500年前であり、日本は世界最古のヒスイ文化発祥地といわれています。
◆ヒスイと新潟県
新潟県は国内最大の規模を誇るとともに、宝石の素材となる透明度が高い良質なヒスイが産出される唯一の産地です。
国内の遺跡から出土した翡翠は全て糸魚川産であることが判明しており、なかでも糸魚川市大角地(おがくち)遺跡からは、世界最古のヒスイ加工品が発見されています。そして、そのヒスイ加工品は、北海道から沖縄県まで全国的に流通したことが分かっています。
今年の夏は、北陸新幹線で糸魚川へ 海でヒスイを探そう!
新潟県糸魚川市には、「ヒスイ海岸」と呼ばれる海岸があり、夏は海水浴場として賑わいます。ここでは、運が良ければ転がっているヒスイを見つけることができます。数年前には100万円を超えるヒスイの原石が発見され話題になりました。
今年の夏も昨年好評だった石のまち糸魚川のタウンイベント「いといがわサマーロックフェス」も開催決定!北陸新幹線に乗ってお出かけする方はぜひ、東京から2時間程度でアクセス可能な糸魚川にも立ち寄っていただき、海水浴をしながらヒスイ探しで新幹線代を浮かせてみては?
ヒスイを知ることができる場所
小滝川翡翠峡エリア |
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翡翠園 |
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フォッサマグナミュージアム |
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新潟県の6つのシンボル
新潟県では、ヒスイを含め県を象徴するにふさわしく、県民に支持され親しまれている花、鳥、木など6つのシンボルを定めています。また「新潟県シンボル普及促進アンバサダー」を選任し、6つのシンボルの普及啓発を進めています。
シンボル |
特徴 |
アンバサダー |
県の花:
チューリップ
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- 昭和38年に制定。
- 新潟県は日本におけるチューリップ球根生産の発祥地。
- 現在も、切り花出荷量は全国1位、球根の出荷量は全国2位を誇る。
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倉重祐二 氏
(新潟県立植物園 顧問) |
県の鳥:
朱鷺
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- 昭和40年に指定。
- 日本産の朱鷺は平成15年に絶滅したが、中国から寄贈されたペアによる人工繁殖に成功。平成20年には1回目の放鳥を行い、野生復帰を果たす。
- その後も継続的な放鳥と野生下での繁殖成功によって数を増やし、現在、佐渡島では500羽を超える野生の朱鷺が生息している。
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仲川純子 氏
(NPO法人トキどき応援団 理事長) |
県の木:
雪椿
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- 昭和41年に制定。
- 暖地に分布するヤブツバキとは異なり、その名のとおり雪の多い日本海側だけに自生する。
- 枝が細くしなやかで、雪の重みに耐えながら、雪の下に埋もれることで厳しい寒さから身を守り、雪解けを待って美しい花を咲かせる。
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江花一実 氏
(新潟県自然環境保護員 森林インストラクター) |
県の草花:
雪割草
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- 平成20年に指定。
- 新潟県は、国内最大級の雪割草の自生地。
- 「春の妖精」とも呼ばれるほど可憐で魅力的な花であるため、一時は乱獲が横行し、絶滅も危惧されたが、多くの新潟県民の保護活動により守り育てられてきた。
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井上太平 氏
(新潟県雪割草連合会 会長) |
県の鑑賞魚:
錦鯉
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- 平成29年に指定。
- 新潟県は錦鯉の発祥地であり、生産者数は全国一。現在では100種類を超える多彩な錦鯉が作り出されている。
- 「泳ぐ宝石」、「泳ぐ芸術品」と称され、海外でも「Nishikigoi」と呼ばれ親しまれている。
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間野泉一 氏
(一般社団人全日本錦鯉振興会 顧問) |
県の石:
翡翠
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- 令和4年に指定。
- 新潟県は国内最大規模かつ、宝石の素材となる透明度が高い良質なヒスイが産出される唯一の産地。
- 糸魚川市の小滝川や青海川のヒスイ峡は国の天然記念物であり、糸魚川ユネスコ世界ジオパークの重要な構成資産にもなっている。
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石橋隆 氏
(一般社団法人地球科学社会教育機構 理事長) |