新宿三井ビルディング 竣工40周年 記念イベントの開催
- 三井不動産株式会社
- 2014年08月22日
- 15:08
西新宿高層ビルの先駆けとして1974年に竣工した「新宿三井ビルディング」が今年、40周年を迎えます。当社では長年のご愛顧に感謝を込め、記念イベントを実施いたします。
新宿三井ビルディング(以下当ビル)では常に日本を代表するビルであり続けるために、また、当社の都市開発コンセプト「経年優化」(時を経るにつれて成熟し、さらに価値を高めていく)の思想を体現するために、ハード面でのリニューアル工事を適宜実施し、安心・安全で快適なオフィスの提供に努めてまいりました。また、ソフト面でも竣工以来継続して様々なイベントを開催するなど、入居者や地域の皆様とのコミュニティ形成を図ってまいりました。
今年は40周年を記念し、竣工以来恒例の「会社対抗のど自慢大会40周年記念大会」や地域・産学交流の一環としての「ユニフォームデザインコンテスト」、入居企業とともに歩んだ歴史を展示する「40周年記念展示会」などのイベントを開催いたします。
今年初開催する「ユニフォームデザインコンテスト」は、当ビル受付スタッフが着用している制服の新しいデザインを、同じ西新宿エリアに本拠を構える「学校法人・専門学校 東京モード学園(以下東京モード学園)」の授業の一環として、学生がデザインをする企画です。本取り組みを通じて、周辺団体との連携や地域との交流を進め、地域のコミュニティの発展にも貢献していきたいと考えております。
当ビルは、今後も入居者のニーズに応え、更に「経年優化」を進化させ、この理念のシンボルとなるよう努力してまいります。
【40 周年記念イベントについての詳細】
(1)「会社対抗のど自慢大会 40周年記念大会」(8月27.28日予選、29日決勝)入居企業とともに歩んできた毎年恒例の本大会も、今年で40回目の開催となります。今年は合計33社、72組の入居者が出場予定です。
(2)「ユニフォームデザインコンテスト」(8月29日最終選考)
西新宿エリア地域・産学交流の一環として、当ビル受付スタッフ制服のデザインを「東京モード学園」の授業の一環として学生がデザインし、当ビルの入居者の投票により最優秀作品を決定します。最優秀作品は、受付スタッフの制服として制作され、2015 年1 月から着用される予定です。
(3)「新宿三井ビルディング40周年記念展示」(9月15日~10月10日)
当ビルの歴史、入居企業の歴史、西新宿エリアの発展を、年表や各企業ブースにより展示するほか、クイズ形式の「西新宿検定」というアクティビティを通じ、歴史を振り返ります。
(4)「入居者ゴルフコンペツアー」(10月3.4日)
入居者を対象に、当社グループの所有する施設であるフォレストカントリークラブ三井の森でのゴルフコンペツアーを開催いたします。
【新宿三井ビルディングでの当社の「経年優化」のあゆみ】
当ビルは高度成長期、オフィス需要がひっ迫した1970年代に、超高層ビルの先駆けとして1974年に誕生しました。以降、日本の超高層ビルの、そして日本のビジネスシーンの象徴として、入居企業とともに日本の発展を支え、グローバル化し成熟化する日本と軌を一にし、「経年優化」を体現するプロジェクトとして歩んでまいりました。
≪過去≫
■日本初の超高層ビル街
現在超高層ビル群が立ち並ぶ西新宿エリアにはもともと「淀橋浄水場」がありました。設備が旧式であることなどから浄水場の移転が決まり、その後、青梅街道や甲州街道に囲まれるエリアの再開発が決定されました。このうち中心部については都の基盤整備事業によって整備され、民間各社に売却されることとなりました。当社も1968年に現在の敷地を落札して積極的に再開発に参画することになり、当時、当社をはじめとする地権者が中心となって共同の街づくりを行うべく、用地を取得した民間企業の連絡協議機関の設置を呼び掛け、「新宿新都心開発協議会(以下、SKK)」が発足しました。
SKKの基本理念は、「それぞれが勝手に建築を行ってしまうと、新宿という巨大ターミナルに直結して造成された敷地が泣いてしまう、共通のビジョンをもち、それにもとづいて将来の都市をリードするような、街づくりを協力して実現しよう」というもので、地域・地権者が連携して一体的なコンセプトのもと街づくりを行い、その後の都心部における「街づくり」の先駆けとなる画期的な内容でした。
■新宿三井ビルディング竣工
当ビルは、地上55 階建て、高さ223mの建物で、竣工当時は日本一の高さでした。
巨大な超高層ビル群が日本人にとって視覚的に初めての経験となる時代に、「コンクリートジャングルの様な街にはならないでほしい」「何らかの形での公共性、とくに庶民のための福祉性と開放性を持つものとなってほしい」といった地元の要望にも応え、高層化によってできた足元の広場に、緑と水をとり入れ、人間的な温かな空間を広く開放いたしました。現在多くの開発で取り入れられているこのようなコンセプトは、当ビルで先駆的に行われた取り組みでした。
55HIROBAと称する本広場は武蔵野を象徴するケヤキを主木に配し、夏は木陰を作り、秋は落葉が季節を告げ、冬はこまかい枝々を通して陽光が広場をあたためます。この広場では「会社対抗のど自慢大会」やバリ島の神秘的芸能である「ケチャまつり」、自衛隊等による「木曜コンサート」が竣工当時から40年を経過した今も毎年開催され、多くの入居者や地域の皆様に参加・観覧いただき、エリアに潤いを提供しています。
≪現在・未来≫
■新宿三井ビルディングの進化の歩み
・ハード面での取り組み
これまで当ビルが重ねてきたリニューアルは、設備を最新機能へ更新するだけでなく、入居者へのアンケートを通じて得られた様々な要望をかたちにしたものです。その時々に入居者が求める環境を整えることで、当社はお客様満足を追求し続けています。
直近では、東日本大震災以降高まった安心・安全へのニーズをうけたBCP(事業継続性)対応工事を実施し、本年6月にはエレベータ耐震補強工事および「自動診断仮復旧システム」の導入、非常用発電機の長時間大容量化工事、非常時のトイレ用水確保工事等を完了いたしました。この結果、当ビルは高いBCP機能が備わる当社新築ビルと同水準のBCP機能をもったオフィスビルとなり、有事の際の入居企業の事業継続を72時間までサポートすることが可能となりました。また、長周期地震動が発生した場合の揺れを半分以下に大幅に低減するとともに、揺れを早期に収束させる、日本で初めての大型制震装置「TMD」6機(1機約300t、計1,800t)を屋上に設置する工事を実施しており、本年11月に部分稼働、来年4月に全体稼働の予定です。
入居企業からは「被災時の事業継続は当社にとっても大きな課題である。ビル側で最新ビルと同水準のバックアップをしてもらえることは、社のBCP計画を作成する上で心強い。」「高層階でエレベータの長時間停止が現実的に起こると、業務の継続のみならず、帰宅も容易に出来ない状況になる。非常用発電機やエレベータの耐震補強により安心感が増した。」といった声もあり、高い評価をいただいているほか、当ビルへの移転を検討している企業からの興味関心向上にもつながっています。
・ソフト面での取り組み
毎年恒例の「会社対抗のど自慢大会」、七夕、クリスマス等の季節イベントに加え、「第九を歌おう」「ランチタイムコンサート」など地域の皆様にも楽しんでいただけるイベントの開催や、新宿区主催の一斉道路美化清掃へ入居者とビルスタッフとで参加するなど、「時を重ねた価値」を入居企業、入居者、地域の皆様とともに育んでいます。
このような取組についても、入居者からは「七夕や第九など、季節感を味わえるイベントは、仕事場に潤いを与えてくれる。」「一斉美化清掃への参加は、当社のCSR活動の一環ともなっている。」等、高い評価をいただいております。
当ビルは、今後も入居者のニーズに応え、更に「経年優化」を進化させ、この理念のシンボルとなるよう努力してまいります。
【三井不動産のオフィスビル事業の理念】
三井不動産株式会社は「その先の、オフィスへ」をスローガンに、当ビルでの様々な取組に象徴されるような、既成のオフィスビルの概念を超えて、新たな付加価値を生み出す『三井のオフィス』を提供してまいります。