映画「ただいま、つなかん」は、日本財団ボラセンの前身となる日本財団学生ボランティアセンター(Gakuvo)が派遣した学生ボランティアの拠点となった宮城県気仙沼市唐桑半島の民宿「唐桑御殿つなかん」を舞台に、東日本大震災後から現在までの10年以上に及ぶ物語をまとめたドキュメンタリー映画です。
日本財団ボラセンでは、本映画を視聴覚に障害のある方々にもご鑑賞いただくために、「日本語字幕・音声ガイド制作ボランティア! 映画バリアフリーPROJECT」を立ち上げ、日本財団ボラセンの公式サイト「ぼ活!」で募集した学生ボランティア16名が制作に参加しました。
制作には、字幕、音声ガイド制作に実績のある日本映像翻訳アカデミー株式会社(東京都中央区、代表取締役 新楽直樹)とシネマ・チュプキ・タバタ(東京都北区、代表 平塚 千穂子)にご協力いただきました。また、障害当事者の方と意見交換をしながら、学生ボランティアは制作を進めました。
今回完成した「ただいま、つなかん」バリアフリー版は、2月下旬以降順次公開される予定です。上映に関する詳細は、映画公式サイトhttps://tuna-kan.com/ をご覧ください。(上映に関する問い合わせは、株式会社文化工房 担当:柴﨑Email:tuna-kan-info@bun.co.jp まで)
■映画「ただいま、つなかん」とGakuvo学生ボランティア
2011年の東日本大震災の発生以来、日本財団ボラセンの前身となる日本財団学生ボランティアセンター(Gakuvo)の時代から、2021年度末までにのべ約12,000人の学生ボランティアを、宮城県を含む被災3県の各地に派遣してきました。
映画には、被災地支援活動に参加し、「つなかん」での出逢いから移住を決意し、被災地のまちづくりに貢献する元Gakuvo学生ボランティアが登場します。
2023年からは、民宿「唐桑御殿つなかん」に宿泊しながら災害や復興、地域創生について学ぶ学生限定のボランティアスタディツアーを実施し、「つなかん」と学生ボランティアの交流が再開しました。
■参加学生コメント
一栁 真央(いちやなぎ まお)中央大学 文学部 人文社会学科 2年、バリアフリー字幕チーム
私は応募以前から手話を学んでおり、他の側面からも聴覚障害について関わりたいと思い応募しました。参加前は文字起こしソフトを使用して字幕をつけていると思っていましたが、自分たちの手で字幕を制作することで、実際は、視聴者の多様な背景を想像し、検討を重ねて制作することを体感しました。今後は些細に思えることでも、一度立ち止まって他の人はどう感じるのか、想像することを大切にしたいです。
岡村 咲良(おかむら さくら)中央大学高等学校 3年、音声ガイドチーム
私は今回のプロジェクトを通して、自身の視野を広げることができました。音声ガイドについて知識がなかったため、メンバーと意見を交わしながら作り上げる過程は新鮮でした。同じ映像を描写するのでもメンバー間で表現が異なり、自身の見ているものが全てではない、そして間違った見方などないと気付くことができました。様々な人に思いをはせ、そのニーズについて考えていく中で人を支えられる人間で在りたいと考えるようになりました。
■「日本語字幕・音声ガイド制作ボランティア! 映画バリアフリーPROJECT」概要
活動内容:
映画「ただいま、つなかん」のバリアフリー字幕と音声ガイドの制作
・バリアフリー字幕の作成と映像への挿入作業
・音声ガイドの台本制作
制作期間:
2023年9月~2023年1月(月に2回程度各チームで集まり作業を実施)
主 催:
公益財団法人日本財団ボランティアセンター
協 力:
株式会社文化工房
【バリアフリー字幕】日本映像翻訳アカデミー株式会社
【音声ガイド】シネマ・チュプキ・タバタ
参加者:
日本財団ボラセン公式サイト「ぼ活!」で募集した 学生ボランティア16名が、「バリアフリー字幕」と「音声ガイド」のチームに分かれて活動。
■「ただいま、つなかん」作品情報
語り 渡辺謙/監督 風間研一/音楽 岡本優子/ゼネラルプロデューサー 齋藤隆平/プロデューサー 柴﨑木綿子/編集 井上秀明/製作著作:文化工房¥/2023年/115分/16:9/カラー/DCP/日本/ドキュメンタリー/©️2023 bunkakobo
公式サイト:
https://tuna-kan.com/