今後、複数企業とデータ共有を推進する「データ基盤構築」の第一歩として、実証実験的にデロイト トーマツが第一三共とともに健康データの共有、検証を行う
デロイト トーマツ グループのデロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社(東京都千代田区、代表執行役社長:福島 和宏 以下「DTFA」)は、第一三共株式会社(東京都中央区、代表取締役社長:奥澤 宏幸 以下「第一三共社」)と、トータルケアエコシステム*1構築に向けて、企業間のデータ連携や利活用に利用するデータ基盤「トータルケアプラットフォーム」*2の開発のため、実証実験的に両社社員の健康データ*3を用いて、データ共有・統合における環境・ルール整備の検証を開始します。
第一三共社では2023年1月よりウェアラブル端末を用いた社員の健康データ取得を進めており、DTFAも2024年2月より健康データ取得を開始し、両社合わせて2,000人を超える社員の脈拍数、活動量、睡眠時間などのバイタルデータを基に検証を進める予定です。
なお、本取り組みは、2022年12月より開始した、第一三共社が掲げるトータルケアエコシステムの構築に向けたプロジェクト(
https://www.daiichisankyo.co.jp/files/news/pressrelease/pdf/202212/20221219_J.pdf)において異なる企業間でデータ連携を行う第一歩として実施するもので、DTFAは、全体像の管理・構築に係る助言、社会的インパクトの評価等を担うパートナー企業として連携を進めています。
近年、デジタルテクノロジーの進展やスマートフォンやウェアラブルデバイスの普及により、生活者の健康データの取得が容易となり、様々な企業が健康・医療分野の課題解決に向けた取り組みを行っています。生活者のライフスタイルが多様化したり、健康寿命の延伸が求められたりする中で、パーソナライズ化されたヘルスケアソリューションへのニーズが高まっていますが、そのためにはデータの収集に加えて、分散している個人の健康・医療データを統合し分析することが重要です。また、健康データを共有・統合するためのデータ基盤整備には、社会や個人の多様なニーズや法規制に準拠した検討やルール整備も必要とされます。
DTFAはこれまで、ウェアラブル端末等を活用した様々なデータ取得や実証実験の実施、ヘルスケア、医療関連のデータを活用した事業開発や新規事業開発支援、企業価値評価、法規制対応、基盤構築等様々なサービスを提供しており、関連する知見・専門家を数多く有しています。それらを活用することでデータ基盤開発・検証を円滑に進め、健康・医療領域の企業・団体やデータプロバイダー・IT 企業等が協働し、健康促進・予防・治療・予後ケアトータルケアエコシステムの構築に寄与します。
デロイト トーマツ グループは、ヘルスケアを戦略投資領域のひとつと位置付けており、今後も、一人ひとりに寄り添った最適な健康・医療サービスを提供する「Healthcare as a Service(HaaS)*4」の実現に取り組んでまいります。
*1 トータルケアエコシステム:患者さんや生活者一人ひとりの困りごとを解決しWell-Beingを実現することを目的として、健康・医療領域の企業・団体やデータプロバイダー・IT 企業等が協働し、健康促進~予防~治療~予後ケアにわたるトータルケアを創出し、提供するエコシステム(https://www.daiichisankyo.co.jp/about_us/dx/)
*2 トータルケアプラットフォーム:トータルケアエコシステムにおいて、個人の健康領域と医療領域のデータを共通IDで連携し、データ利活用を可能とするIT基盤
*3 本人の利用同意を得ているウェアラブル端末通じて得たバイタルデータの匿名化データ等健康に関するデータ
*4 Healthcare as a Service:多様なデータや先進技術を活用し、一人ひとりに寄り添った最適な健康・医療サービスを提供すること