武庫川女子大学附属総合ミュージアムで春季展「モノの棲み家、ヒトの棲み家―中田静さんの『自宅』より」を開催しています。戦前に建てられた大阪・美章園の民家から本学に寄贈された丸ごと一軒分の「中田家コレクション」は、昭和から平成にかけての庶民の暮らしを映す膨大な生活資料の宝庫です。このコレクションを武庫川女子大学が14年にわたり調査・研究した成果をまとめました。
「中田家コレクション」は、戦前に建てられた町屋(大阪市東住吉区)で1930年代から2009年まで生活した女性・中田静さん(1920~2009年)の自宅に保管されていたあらゆる生活雑貨の集合体です。中田さんが亡くなった後、遺族からの申し出を受け2009年、武庫川女子大学が「丸ごと一軒分」の寄贈を受け入れました。モノを大切にする中田静さんならではの膨大な衣類や食器、家具、ぬいぐるみ、家族との手紙やモノの購入記録などは、昭和から平成にかけての一般庶民の暮らしを知る貴重な研究材料です。附属総合ミュージアムでコレクションの調査・研究を進めており、この過程で「贈答品の中の食品」(2016年)、「粗品?粗品!」(2018年)の二つの展覧会を開催してきました。
今回は「ヒトとモノの関係」に着目。「ヒトの棲み家」であると同時に、「モノの棲み家」である「自宅」に焦点を当て、展示しています。コレクション全体を網羅的にとらえる展示は初めてです。食器棚や収納棚にモノが詰め込まれた中田家内部の写真や、二階建ての模型も展示。愛用のワンピースや、タグのついた未着用の洋服は、購入した場所や値段などをイラストやメモで記録したノートとともに並べ、未開封の缶や紙箱に入った砂糖やインスタントコーヒーは戸棚に保管されていたままの状態で見せており、昭和、平成に''タイムワープ''して、一女性の生活史を体感できる展示になっています。
また、中田家の仏壇には戦地に赴いた実兄との往復書簡や戦地で身に付けていたものが大切に保管されていました。会場にはこうした遺品も展示し、一般家庭が戦争に巻き込まれていく様子を伝えています。
【会 期】
日時:2023年5月31日(水)~7月12日(水)
月曜~金曜 10:00~16:30
土曜 10:00~15:00
閉館日 日曜(6月25日・7月9日は10:00~15:00開館)
場所:武庫川女子大学学術研究交流館5階ギャラリー
入館料:無料
主催:武庫川女子大学附属総合ミュージアム
共催:武庫川女子大学生活美学研究所
▼本件に関する問い合わせ先
武庫川女子大学広報室
広報室
住所:兵庫県西宮市池開町6-46
TEL:0798453533
メール:kohos@mukogawa-u.ac.jp
【リリース発信元】 大学プレスセンター
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