~CO2排出削減に貢献、サステナブルな社会の構築を目指しサーキュラーエコノミーを推進~
ブックオフグループホールディングス株式会社(本社:神奈川県相模原市、代表取締役社長:堀内康隆)の子会社で、リユースショップ「BOOKOFF」等を運営するブックオフコーポレーション株式会社(本社:神奈川県相模原市、代表取締役社長:堀内康隆、以下、ブックオフ)は、ブックオフで廃棄されるCD・DVDからプラスチック資材を再生し、ブックオフブランド「CDプラ」として販売する事業を開始いたします。
CD・DVDから再生したプラスチック資材「CDプラ」
■事業化に至る背景
ブックオフグループでは、年間2,460万枚ものCD・DVDをお客様から買取しておりますが、一方で買取り後に販売しきれず、やむなく廃棄するモノが年間1,700トンにも及んでおります。これまでは他社を通じてリサイクルしておりましたが、ブックオフが主体的にリサイクルに取り組むことによる新しい価値提供の可能性を模索するようになりました。
その中で、昨年から多摩美術大学と株式会社モノファクトリーが主体となって進める共創プロジェクト「すてるデザイン」に参画し、学生によるリサイクル資材を使っての製品開発や、知見の収集を進めてまいりました。
この共創プロジェクトの中で、CD・DVDはそれ自体が良質なプラスチック資材であり、排出時から資材の製造までトレーザビリティを追求した製造ラインを構築することで、より信頼性の高い再生プラスチック資材の提供につながる可能があることが分かりました。
そこで、プラスチックの専門家である伊藤忠プラスチックス株式会社のサポートを受け、廃棄されたCD・DVDを再生プラスチック資材に加工する独自の製造ラインの構築を進めてまいりました。
■当社の取り組みの意義と可能性
プラスチックは私たちの生活に欠かせない化学製品の一つですが、近年このプラスチックの廃棄による海洋汚染が問題となっています。そういった背景から、プラスチックに関して包括的な資源循環体制を強化する「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」(プラスチック新法)が2022年4月より施行されました。
再生プラスチック市場は今後大きく伸長すると言われており、株式会社富士経済「2022年 循環型プラスチック・素材市場の新展望」によると、2035年の市場規模は2021年比で2.4倍の3,553億円となると予測されております。
一方で「ポスト・コンシューマー・リサイクル(使用済み品のリサイクル)」は、その供給量や品質安定性に課題があると言われております。その中で当社は、当社の年間1,700㌧ものCD・DVDの排出量をベースに、それを当社の一貫した製造ラインを通じて、ユーザーに「安定供給」「安定品質」を提供したいと考えております。
■再生プラスチック資材「CDプラ」について
CD・DVDは、「ポリスチレン」「ポリプロピレン」「ポリカーボネート」の3種類のプラスチック部材により構成されております。これらを独自の生産ラインで再生プラスチック資材を製造し、自社ブランド「CDプラ」として販売いたします。
「CDプラ」を使用することは、バージン材を使用することに比べてCO2の排出量を抑制することができるため(下記「品目一覧」ご参照)、カーボンニュートラルへの貢献につながります。
「CDプラ」ロゴマーク(商標登録出願中) 納品形態イメージ
▼品目一覧
品目 PSナチュラル / PPナチュラル / PPグレー / PCナチュラル
品番 CD-PS-NA / CD-PP-NA / CD-PP-グレー / CD-PC-NA
種類 ポリスチレン / ポリプロピレン / ポリプロピレン /ポリカーボネート
色 透明色 / 透明色 / グレー / 透明色
由来 CDケース / DVDケース / DVDケース / CD・DVDディスク
供給単位25kg / 25kg / 25kg / 25kg
(参考)
「CDプラ」の生産1kg
あたりのCO2排出量 0.179kg-CO2 /0.179kg-CO2 /0.179kg-CO2 /0.403kg-CO2
(参考)
バージン材の生産1kg
あたりのCO2排出量※ 2.453kg-CO2 /1.030kg-CO2 /1.030kg-CO2 /3.400kg-CO2
※ PSは汎用ポリスチレン(GPPS)を、PCは非ホスゲン法ポリカーボネートのデータを採用
■12月7日~9日に開催される「サステナブル マテリアル展」に出展
「CDプラ」をたくさんの方に知っていただくために、12月7日から9日に幕張メッセで開催される「サステナブル マテリアル展」に出展いたします。展示会では「CDプラ」のサンプルのほか、「すてるデザイン」の研究において多摩美術大学の学生がデザインした商品を「CDプラ・CD-PC-NA」を使って成形したノベルティ(画像)をプレゼントします。
「サステナブル マテリアル展」出展ブース(イメージ)
「サステナブル マテリアル展」ブックオフブースで配布するノベルティ「デスクトレー」「スマホトレー」
<第2回「サステナブル マテリアル展」開催概要>
会期:2022年12月7日(水)~9日(金)10:00~18:00(最終日は17時終了)
場所:幕張メッセ
公式ウェブサイ:
https://www.material-expo.jp/hub/ja-jp/about/susma.html
■今後の方針
ブックオフではチェーンで年間約4億点の商品をお客様から買取りしておりますが、一方で、一定期間に販売しきれずに排出される商品が年間4万㌧発生しております。ブックオフでは、これらを古紙等にリサイクルするほか、マレーシアやカザフスタンのリユースショップ「Jalan Jalan Japan」で販売するなど、限りなくゴミにしないシステムを構築しており、排出される4万㌧の92%をリユース・リサイクルできております。
今回の取り組みはそのシステムにおいてより踏み込んだものであり、ゴミにしないだけでなく、自社の工夫で高い価値に変えて世の中に提案するチャレンジです。引き続き研究を進めることで、循環型社会への貢献に取り組んでまいります。
■共創プロジェクト「すてるデザイン」について
多摩美術大学TUBではオープンイノベーションの第一弾テーマとして、2021年5月に株式会社モノファクトリーをハブにしながら、伊藤忠リテールリンク株式会社、株式会社ディーエイチシー、株式会社ナカダイ、ブックオフコーポレーション株式会社、プラス株式会社と連携して、循環型社会に向けた共創プロジェクト「すてるデザイン」を立ち上げました。デザインの力を通じて廃棄物の発生抑制や、すて方自体を根本から変えることを目指している美術大学と協働企業によるサーキュラーエコノミーに向けた新しい取り組みです。
https://tub.tamabi.ac.jp/#suteru-design
■企業概要
社 名:ブックオフグループホールディングス株式会社
本 社:神奈川県相模原市南区古淵2-14-20
事業内容:書籍、パッケージメディア、アパレル等の総合リユース事業を運営するブックオフコーポレー
ション株式会社をはじめとするグループ会社の経営管理及びそれに付帯する業務
代表取締役社長:堀内 康隆
上 場 市 場:東京証券取引所 プライム市場(証券コード:9278)
コーポレートサイト:
https://www.bookoffgroup.co.jp/
サービスサイト:
https://www.bookoff.co.jp/
オンラインストア:
https://www.bookoffonline.co.jp/