~インターネット禁止機能と見守りフィルターの機能拡充で、児童生徒のリテラシー向上と教員の見守り指導をサポート~
情報セキュリティメーカーのデジタルアーツ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:道具 登志夫、以下 デジタルアーツ、証券コード2326)は、Webセキュリティクラウドサービス「i-FILTER@Cloud」GIGA スクール版(以下、「i-FILTER@Cloud」)において、「インターネット禁止機能」など、教育現場の声を生かした新機能を追加し、4 月29 日に提供開始※1したことを発表します。
教育現場の声を受け、生まれた新機能
GIGA スクール構想での1人1台端末(GIGA端末)の利活用が加速する中、全国の学校・教育委員会では、GIGA端末の適切な利用推進や、ネットいじめ対策など、多くの課題を抱えています。
こうした中デジタルアーツは、GIGA端末の安心・安全な学習環境を構築する「i-FILTER@Cloud」を提供しており、多くの教育委員会でご利用いただいています。同製品では、安全なWebアクセスを実現するフィルタリング機能に加え、ネットいじめや自殺につながる書き込みや検索単語をブロックし、いち早く教員にアラート通知する機能「見守りフィルター」も搭載しております。
同製品を教育現場でさらにお役立ていただくため、デジタルアーツでは、「i-FILTER@Cloud」をご利用中の教育委員会の声を生かして、「インターネット禁止機能」を追加し、さらに「見守りフィルター」の機能拡充を行いました。
授業に関係のないWebアクセスは「いけないことだ」と、
児童生徒に気付きをあたえる「インターネット禁止機能」
「インターネット禁止機能」は、管理者が指定した禁止単語の書き込み・検索を行った端末で、一定時間インターネットに接続できないようにする機能です。例えば、授業に関係のないWebサイトへのアクセスや、卑猥な単語の書き込み・検索を禁止するなど、あらかじめルール設定しておき、児童生徒がこれらの動作を行った場合、一定時間(管理者が任意で指定可能、例えば5分間)、インターネットに繋がらないようにすることができます。
これは、とある教育委員会の声を受け、生まれた機能です。授業中に関係のないWebアクセスをした場合、1人だけインターネット接続ができなくなれば、児童生徒自身が「いけないことだ」と身をもって学習し、「不必要なWebアクセスはやめよう」と考えるようになります。
見守りフィルターに【警告】画面表示を追加、児童生徒自身の成長にもつなげたい
見守りフィルターは、ネットいじめにつながる書き込みや危険な単語の検索をブロックし、管理者にメールでアラート通知を行う機能です。ブロックする単語は、管理者(学校)が任意で設定できるほか、夜間など、管理者(学校)が禁止した時間帯に端末が使われた際アラート通知する、というように、さまざまなルール設定が可能です。
【警告】画面表示の一例
※本画面表示は一例です。実際の警告画面表示はお客様の任意で設定可能です。
従来の見守りフィルターは、児童生徒が禁止単語の書き込みや検索をした場合、ブロックするのみでしたが、新たに【警告】表示を行う機能を追加しました。【警告】機能は、児童生徒が禁止単語の書き込みや検索を行った場合、「警告」と表示され、実際にその禁止単語を書き込み・検索を行うかどうかを、児童生徒に判断させるものです。
従来のブロック機能だけですと、一時的にネットいじめ抑止にはつながりますが、児童生徒自身が「なぜその単語を使ってはいけなかったのか」を考えなくなると想定されます。【警告】が表示されると、児童生徒は、自分が書き込み・検索した単語が「なぜいけなかったのか」「その単語を使うと相手はどう思うのか」など、自分自身で具体的な影響を考えたり、他人に配慮することにもつながります。
この機能拡充については、子どもとネット問題に詳しい、兵庫県立大学の竹内和雄准教授と複数の教育委員会との協働の中で実現しました。竹内准教授は、「高度情報化社会を生き抜いていく子どもたちに対して私たち大人は、彼らのネットでの間違った行為を禁止したり、制限したりすることだけが求められているわけではありません。それがなぜダメなのか、どういうリスクがあるか、彼ら自身に考えさせることも必要です。学校で使うGIGA端末は文房具です。文房具レベルで失敗させてあげて、それを教訓にして、これからの情報化社会を生きていくために必要な知恵とスキルを身に着けさせる。そういう意識が私たちには何より必要です」と述べています。
ログ機能も向上し、教員の見守り指導もサポート
さらに、こうした児童生徒の書き込み・検索について、教員が気づきやすくなるようログ機能も向上しました。児童生徒がいつ・どんな書き込み・検索をしたかについて、従来はログ出力ができませんでしたが、今回の機能拡充でログ出力が可能となりました。ログを活用すれば、教員がネットいじめや児童生徒の悩みにいち早く気付き、指導につなげていくことも可能です。
デジタルアーツは今後も、製品をご利用中の教育委員会と連携し、教育現場のニーズに合った安全なGIGA端末の利用と、児童生徒の成長をサポートすべく、さらなる品質向上に努めてまいります。
▼「i-FILTER@Cloud」GIGAスクール版
GIGAスクール構想における1人1台端末を、教育の現場で安全にかつ円滑な学習ができるよう利用いただくために改良した学校用フィルタリングサービスです。国内導入シェアNo.1※2の「i-FILTER」におけるフィルタリングデータベースを基に、学習の現場に合わせたきめ細やかなフィルタリングルール設定が可能です。
https://www.daj.jp/es/
▼見守りフィルターについて
見守りフィルターは、ネットいじめにつながる書き込みや危険な単語の検索をブロックし、アラート通知を行う機能です。
https://www.daj.jp/bs/lp/mimamori/
※1 今回の追加機能については、オンプレミス版の「i-FILTER」Ver.10 GIGAスクール版でも、5月12日より提供開始します。
なお、オンプレミス版の「i-FILTER」Ver.10 GIGAスクール版において、見守りフィルターの【警告】表示は、既に搭載しております。
※2 株式会社富士キメラ総研「2021 ネットワークセキュリティビジネス調査総覧」Webフィルタリングツール市場占有率(2020年度)(2021年9月発行)